井上靖のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あすなろ忌
1953年の作品。
明日は檜になろう“あすなろう。
若い頃何かしらの感銘を受けて、いつか再読しようと持ち続けた一冊。
親と離れて祖母と二人、小さな村の蔵で暮らしていた少年、鮎太の恋心と成長の物語。
この少年の設定から、だいぶ本人に近いように思う。
以下は、覚え書き
⚪︎深い深い雪の中で
「しろばんば」と同時期。
明日は檜になろうと一生懸命考えている木。
永久に檜にはなれない。
伊豆山の雪の中、あすなろの木の下で若い男女
の心中事件。女は、鮎太の祖母の姪。時折、
同居していた。男は、鮎太に勉強の必要を教え
た大学生。この章の印象が強い。
⚪︎寒月がかかれば
ここ -
Posted by ブクログ
今年は、新潮文庫ロングセラーのTOP20作品を読破する!というのを私の中で目標にしていて、そのうちの一冊です。(あと六冊!)
井上靖さんの「あすなろ物語」、タイトルは聞き覚えがあるけど、内容は全然知らなかった。
血の繋がらない祖母と、土蔵で二人暮らしをしていた梶鮎太という少年が、多感な青春時代を経て新聞記者となり、終戦を迎えるまでの成長の記録が、6つの物語として描かれる。
あすなろ(翌檜)、とは「明日は檜になろう」と願いつつ、願うだけで永遠に檜にはなれない常緑針葉樹のことなんだそう。作中で重要なキーワードとして繰り返し登場する。
その説話の通り、鮎太自身が劣等感を抱えていたり、恋がうまくいか