井上靖のレビュー一覧
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舞台は大河ドラマ「真田丸」の時代の一歩手前、 武田信玄に仕えた軍師、山本勘助の働きを軸にして、武田勝頼の誕生、武田家、命運尽きるを予感させる。
猛々しく荒々しい戦国絵巻というには、井上靖の真骨頂。芒が原に飄々とすさぶ風の印象が濃く、 むなしさがにじみ出るストーリー展開。
しかし、こうしていろいろ...続きを読むPosted by ブクログ -
面白い
テーマはよくわからないけど、短いし章立ててあって読みやすい
敦煌もそうでしたが、井上靖さんの小説はけっこう古いはずなんだけど、それを感じさせないですPosted by ブクログ -
井上靖は日本文学の代表とひとりごちた。
渡海上人の様々なパターンが金光坊を通して綴られ、各人の表情が、シャープに読者の心を抉る。
個人的には、小磐梯が心に残る。吉村昭に通じているドキュメンタリーながら、民俗的な風景と慕情が、読後の印象を最も強めている。Posted by ブクログ -
井上靖の作品は、初めて読むが、昭和30年の作品とは思えないくらい、今読んでも色鮮やかな作品。
登場人物の心象風景が手に取るように分かる。
武田家のために、命を懸けて仕えた、軍師・山本官兵衛。
官兵衛を信頼し、何事にも動じなかった武田信玄。
信玄を愛し、最期まで信玄を信頼していた由姫布。
それぞれが、...続きを読むPosted by ブクログ