出口汪のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
高校の入試対策を教えてくれと言われて、出口式の勉強をしていたので、ついでに読んだ一冊。高校入試(今では大学入試もそうかもしれないが)では、文学史に関する知識は必要がないので蛇足なのだが、単純に読み物として面白かった。というより、大学時代にお世話になった先生の文学史理解とそっくりで驚いた。予備校講師が文学史を説明するときの常套手段なのかもしれない。
基本路線は、オーソドックスな「近代的自我」史観による文学史の整理で、文学の歴史を作中人物や作者自身の「近代的自我」の模索と捉えて説明していく。その歴史を対になる思潮の対立で整理してくれているので、個々の作品や作家がどうこうでなく、全体の流れが分かりやすく把握できる。
この本では、明治の「啓蒙期」以降の文学史の流れを「写実主義vs擬古典主義」「浪漫主義」「自然主義vs反自然主義」「プロレタリア文学vs芸術派」という四段階の波で文学の流れを押さえている。大学時代、同じく戦前までの近代文学史は、「リアリズムvsロマン主義」の対立として整理できると言っている先生がいて、その分かりやすさにいたく感動したのを覚えているが、基本的には、同じ説明と見ていいと思う。
坪内逍遥が「写実主義」を日本に導入して以降、この流れを汲むのがリアリズムの流れで、これに反抗していくのがロマン主義の流れになる。リアリズムの流れというのが、「写実主義→自然主義→プロレタリア文学」と行くのに対して、ロマン主義の流れが「義古典主義→浪漫主義→反自然主義→芸術派」と流れていると考えればいいのだろう。(なんか違うような気もするが)。
いずれにしても、大学時代の先生も元はバリバリの予備校講師だったことを考えると、文学史を指導している中で似たような結論に辿りついたのだろう。受験対策用に効率よく記憶することを考えれば、なるべく単純な流れで理解するのは基本だと思う。そうなったときの二軸がこの「リアリズム」と「ロマン主義」になるのだと思う。
それにしても「近代的自我」という言葉を久々に聞いたような気がする。初版が1996年だと考えると時代を感じる本だなあと思う。かといって、この考え方で拾えきれていない歴史観がいったい何なのか。それが分からないくらいには不勉強な分野でもある。
文学史が重視されなくなって久しい気もするが、歴史的な整理は、作品を他の作品との関係に位置づけて捉えるうえで、未だに大切だと思う。ある意味、歴史を語れるようになることが、その文化の成熟を意味してもいると思うと、こうした古典的な近代文学史の勉強も大切だよなと一周回って思う。逆に、こういった考え方が、文学史の記述と文学の権威化を生んだものでもある。
そのあたりのバランス感を、これから勉強する子たちにはつけてもらいたいように思う。 -
Posted by ブクログ
知り合いの中学生が、国語だけ点数を取れないということで、受験国語の対策の家庭教師(?)をしてあげることになったので読んでいる。本の内容以前に、普通に大学受験の問題を解けなくて、ショックを受けた。やっぱり解かなくなると解けなくなるのだなと、しみじみ感じている。
出口式は有名だが、一度も読んだことがなかったので、かなり新鮮だった。何よりも驚いたのは、想像していたよりも、すごく「普通」に読んでいること。段落番号が振ってあったら問題を先に見ておきなさいくらいのことはあるが、基本、手前から読み進めていって、傍線部のところの前後を見て、本文と矛盾のない選択肢を選ぶ。受験テクニック的な感じはなく、「論理的読解法」と銘打っているものの、割と泥臭い解き方だったんだなぁと感じた。講義の内容も、段落などの切れ目ごとに、順番に文章の伝達している内容を、かなり丁寧に追っていく形をとっている。
どのあたりが「実況中継」なのかは分からなかった。
個人的に少し目から鱗だったのは、入試小説/評論と、現実の小説/評論の違いについての説明で、筆者は、入試の文章が長い文章から「切り抜いてきた」文章であることを強調する。切り抜きであるが故に、評論の構成は、「結」「結」「結」という結論の繰り返しになるし、小説で問えることは、各場面内の「登場人物の心情」だけになるというのである。
この「切り抜く」がゆえに生じる構成の特徴があるという説明は、説明としての説得力が、すごくあった。生徒たちに説明するときにも積極的に使おうかと思う。
有名な本なので、今更どうということでもないのだが、数年ぶりに受験国語を扱う身としては、非常に勉強になる。あとは、こうした考え方をどうやって県立高校入試向けに、中学生に落としていくかだなと思う次第だった。 -
Posted by ブクログ
人は他人とは違った育ち、経験、考え方、見方をしています。
ですから、自分では、こうと思っていることも相手にとっては違った捉えをされてしまうことがあります。
これからはさらに、海外の方との関わりが多くなってきますし、日本の中でも多様性の時代となってきています。
自分の考えを正しく、誤解なく相手に伝えることが求められます。
会話はもちろん、面接でも、論文でも、企画書でも、です。
その時に必要なのが論理力です。
では、どうしたら論理的に話す、書くことができるのか。
どうしたら論理力をつけることができるのか。
具体的な方法が書かれています。
私はこのやり方によって、本の読み方が変わりました。
これまでよりも早く、要点を把握する読み方ができるようになりました。
自分自身の論理力トレーニングだけでなく、教える立場としても、指導法として参考になります。
話し言葉でのやり取り形式で、平易に、読みやすく書かれていますので気軽に読んでみるのも良いと思います。
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Posted by ブクログ
難しい語彙や表現もなくマンガも非常にわかりやすかったが、この一冊で論理思考を隅から隅までわかるという内容ではない。
マンガに著者である出口さんが出てくる(しかもかなりのキーキャラクター)のは少しこそばゆい感じがした。
ひとつおもしろかったのは、日本人は島国であるから空気を読むような人種だということ。全く逆だと思っていた。
対して欧米人は多種多様な人種が集まるから、自分を理解してもらうために論理思考が自然と身についたなんて。ノリと気分で生きている人種だと思っていた。
人を理解して自分を理解してもらうためには論理思考が必要だと強く感じた。
論理思考は愛なのだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『マンガでやさしくわかる論理思考』要約
論理とは、人と人とはお互いにそう簡単には分かり合えないのだ、という「他者意識」を前提として、それでも何とかお互いが分かり合えるように、大切なことがしっかりと相手に伝わるように、といった人類の願いなのです。
どうすれば他者である相手に伝わるか、それを意識した時に、論理思考が生まれ、論理的な話し方ができる。
◼︎論理の基本はたった三つの規則
・ 因果関係
・イコールの関係
・対立関係
◼︎「悩む」ことと、「考える」ことは違う。
「悩む」とはただ漠然と思い迷うこと。
「考える」とは物事を整理して判断すること
論理思考を用いて、自分の考えを整理して、適切に判断を下し、人に伝えることがビジネスにおいてもプライベートにおいても、とても重要になってくる。 -
Posted by ブクログ
○論理構造を意識して新聞を読む
イコールの関係
筆者の主張=具体例・エピソード・引用
対立関係
理由づけ
因果関係
○記憶の4段階
ファミリア→何となく知ってる
リコグニション→選択肢があれば選べる
リコール→自分で思い出せる
オートマチック→自然に浮かぶ、習熟レベル
○分散学習
睡眠をはさんで再度学習する
○メタ記憶
自分を越える高い次元からマネジメントする
モニタリングとコントロールを繰返す
○英単語100個
月曜日まずは、覚えようとせず、理解し、1時間以内に復習する。
火曜日は反復学習し、新たに100個学習する。
1時間後にチェック
水曜日は二日目の100個と新たに100個
日曜日に月〜水を再度チェック