篠原悠希のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ完結巻であるのは帯にも周知されてたのだが、4分の3を過ぎて残り少なくなったところで「これ終わるのか?」と不安になった。シリーズの前半を思うとやはり駆け足だった印象は拭えない。
最終的にみんな義姉妹義兄弟に落ち着くための祝言の横槍だったと思うがもう少し何かあっても良かったような、もう少し最終巻のページ数があっても良かったのではという感想になった。
始まりの場所が終わりの場所という帰結は見事だったけれど、明々が後にお世話になった人が遊圭を売った人と知ったときも気になるし、割とモヤモヤして終わった。
暗号文や今までの遊圭の経験が活かされた展開は面白かった。ただ最後の星公子伝という文字を見たときに、星 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ清国の中でも北と南の軋轢、城内と城外の違いや社会の雰囲気がより広く感じられて面白かった。
マリーは天才でもなければ学問に通じている訳ではない。
当時のフランス庶民の教育を受け、価値観の中で過ごしてきた。
女子として普通の教育よりかは菓子職人に必要な文字や計算を覚えただけだ。
育った環境の価値観はアイデンティティにも繋がるので、キリスト教徒が他の価値観を見下すのも仕方ないのかもしれない。
でも理解したことも受け入れたこともある。
ただ、纏足に関してはマリーと同意見だな。
実は永璘のWikiを読んでしまった。結末はどうなるのかな。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ巻末に3巻までに出てきたお菓子と修道士の名前一覧があったのはありがたい。
永璘がヨーロッパに行った目的は解明されたが、絵を描くことを禁じられた秘密はまだわからず。
何か大きな事案が隠れていそう。
マリーの母たちは信仰のためにフランスへ渡ったがただの庶民ではなかった。
そのことは清国の皇子の元では深刻な問題にはなるが、同時に妃となることも可能な身分らしく…。
そういえば中国は地域によって言語が異なるのだった。永璘とマリーの会話が成り立っていた意味に思い至っていなかった。
甘いお菓子がたくさん出てくるお仕事小説+シンデレラロマンスと思いきや、重い歴史のうねりが絡んできそうなのがこの作者ならでは。