一穂ミチのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ国会速記者の碧(へき)の仕事は、耳をそばだて議員の発言を一字一句逃さずに書き留めること。自分の気配を消し、耳と目と手と頭だけを働かせる。
そんな碧が書き留めたいと思う声の持ち主がいる。
明光新聞社政治部記者の西口だ。
美声ではないけど、滑舌がよく、センテンスの区切りが明瞭。がさつな印象だが、不思議と下品ではない。後輩にも慕われ、よく下世話な話に興じている。最初に気になったのは声だけだけれど、次第にその人となりに興味を持つようになる。
ちょっとしたきっかけで言葉を交わすようになったふたり。
碧と同様に、西口の方でも
物静かで地味だけど、楚々とした碧に好奇心を抱いていた。
そのまっとう過ぎるほどま -
Posted by ブクログ
ネタバレどうでもいいんですが、どいつもこいつも名前が難しすぎるよ!
10年ぶりの同窓会。
クラスでも人気者だった初鹿野(はじかの)は、自分をよく知っている素振りの夏目という男を思い出せない。
見た目超イケメンなのに、オドオドしててちぐはぐな印象。こんな男いたっけ?
その場の流れで、同窓会を抜け出してふたりだけで飲みに行くことになる。
元々体調のすぐれなかった初鹿野は、すっかり泥酔。翌朝目が覚めたら全裸。そして土下座する夏目。
実は、夏目とは両親の離婚で変わった姓で、同級生時代だった時の名前は片喰(かたばみ)だとわかる。
学生時代目立たなくていつもオドオドしていて少しいじめられていた片喰。
外見はかっこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ8年越しの秘めた恋。
8年前、ロンドン赴任直前の休暇で気まぐれに訪れた北海道紋別で、偶然出会って意気投合した大学生和(なぎ)と行きずりの一夜を過ごしてしまう商社マンの清坂。純粋な和に心惹かれながらも、何の言葉も約束もなくそのまま置き去りにしてしまう。その頃の清坂は30歳になり仕事的にも人生のターニングポイントを迎え、嫉妬、責任、様々な葛藤を抱えていた。目の前のことこなすことでいっぱいいっぱいだった清坂はいつしか和のことを忘れてしまう。8年後、日本に帰ってきた清坂は自分の部下として商社で働く和と再会する。昔の純朴さが嘘のように、頑なでつれない態度をとる和。かと思いきや突然誘って来たりと、清坂は混 -
Posted by ブクログ
ネタバレちょっと腹黒くてさみしがりやの年上受をしっかりと支える、地に足の着いた年下攻です。まっすぐで、時たまガキっぽくて、きちんと嫉妬もして、でもちゃんと大人。さみしがりやでダメな人間のそばにはこういうちゃんとした人がいなきゃダメだよね~・・・としみじみ思いました。
慈雨さんのちょっと性格に難ありだけど、さみしがりやで放っておけないところ、ゲイなのに結婚して妻とフィジカル抜きの愛情で深くつながっているところなんかを読んで、『OFF YOU GO』の密を思い出した。こっちのお話の方が先なのにね。これが書けたから、『OFF YOU GO』みたいな話が書けたんだろうなとちょっと思った。わたしが今まで読んだ一 -
Posted by ブクログ
歌や本etc、 既存のイメージを利用しすぎる作家さんとの辛口評がありますが、一束が圭輔を案内する場所は 映画『慕情』を思いおこさせ、わくわく感ドキドキ感が増し、しだいに不安も大きくなっていく。
そして事件! 心臓バクバクしました。
蘊蓄? 知らないと損なのか、他人の作品のイメージを利用して伏線を張ったり補足するのはずるいのか。
香港が舞台の再会物…と言うより…健康で爽やかで 「いい人すぎる」先輩圭輔 VS 病弱だったらしい「人の悪い」上司佐伯。
圭輔が来なかったら 関係はあっさり終わっていたはず。一束とはお互い『自分が思っているより好きだった』ようだが。
一穂先生で、一番好きだっ -
Posted by ブクログ
ネタバレフードスタイリストの卵・日高知明×翻訳家雨宮慈雨
叔母実華子の死を慈雨からの電話で知った知明は、居心地の悪い実家を出て、慈雨のところで居候をはじめる。
知明の家も慈雨の家も、理解のない情の薄い家族であるような印象を持ってしまうが、多分ごく一般的な人達が営む家庭なんだと思う。我が子のすべてを許容するってよく言われるけれど、世間の目を良く知る大人がそれらから、当人、自分、周囲の人を守りたいのは当たり前。
知明が母親からの愛情を感じられなかったと思うなら、自分の欲しがったものと与えられたものが違ったんだろうな、それはそれで母子の悲劇ではあるんだけど。そこがかみ合ってる母子ばかりじゃ無いと思う。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ大学生 入江暁行×柘植遙
遙から「好き」と告げられた暁行は、その困惑をブログに綴り…。
感想を言葉にしにくい。情景とか心情とかが、難しくないけれど、独特の角度から表現されているのが素敵。ありふれたものが魅力的になる。
いつもそうだけど、仕事や立場がキレイごとでなく、でも真摯に扱われているのが好き。
「自分だけにしっぽがついてるって思いこんで生きてたら、ほかにもしっぽ生えてる人がいて、そしたら見せ合って安心したいじゃん。」なんか分かる。人と違う自分に恐怖するってか、臆するってか、なんかそんなの。
一人でも平気だからって、なにも感じない訳じゃありませんもの。
だれが悪いのでもない真希の失恋