黒原敏行のレビュー一覧

  • 幻の女〔新訳版〕

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    「夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。」

    冒頭のお洒落な一文から一気に物語へ引き込まれた。

    妻と喧嘩した男は、街で出会った謎めいた女と過ごして帰宅する。そこで待っていたのは、変わり果てた妻の姿だった…。

    誰も自分のことを信じてくれない。
    彼の唯一の目撃者である女は幻だったのか?
    真相が気になって夢中でページをめくった。

    章立てが「死刑施行日の○○日前」となっているので、執行日が迫るたびに自分まで焦ってくる。
    ネタバレを見ずに読めて本当に良かったと思える作品だった。
    事件の面白さだけでなく、劇場へ向かう夜の街など、海外作品ならではの都会的な雰囲気にも惹かれた。

    この作品をきっかけに海外ミステリーの魅力を知り、ここから私の本棚は海外ミステリーだらけになっていった。

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    2024年07月28日
  • ザ・ロード

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    ネタバレ

    ずっとドキドキしながら読んでいる
    読むのを止められない、少年が生きているか?死なないでと思いながら読む
    子持ちは読むのが辛い、ハッピーエンドを期待して読む
    ハッピーエンドなんてありえるのか?全く想像もできないけど少年が死ぬのだけは耐えられない

    今後存在しないものは今まで一度も存在しなかったものとどう違うのか

    男に刺されそうになる少年をなんとか守り抜いた彼、大事にしているのは少年の生なのか、それとも自分の希望なのかどちらだろうかと思った
    しかし最後まで読んでみて、そんなエゴの存在はわからなくなってしまった、自分より先にこどもが死ぬ、それが何よりも耐え難いのは分かりきったことだったなと思う

    少年は何歳なのだろうか?
    読んでいて自分たちを重ねて辛い、読むのをやめればよいのだがここまで読んでしまったのならハッピーエンドまで知りたいとの一心で読む、ピンチのとき彼らが死んでしまうことが受け入れなさすぎるので数ページ先で生きているのを一瞬確認してから読み進める、生きてくれと思う

    誰に対してもオススメできる本。
    ただ、私にとっては恐ろしい世界の描写が多すぎてもう一度読むぞという元気は今時点ではない。

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    2024年06月13日
  • ザ・ロード

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    ネタバレ

    初コーマック・マッカーシーは、世界的なベストセラー小説でピューリッツァ賞も受賞しているこの本から。

    おそらく核戦争があった後のアメリカ大陸を歩いて旅する父と息子の物語。塵によって太陽光が遮られ気温が下がり、人間以外の生物もほぼ死に絶え、生き残った人々は、奪い合い殺し合い、死人を食らうようなことまでしつつ生きているディストピア。

    父子も、体臭と汚れにまみれたボロボロの服を着て毛布や防水シートをまとい、ショッピングカートに生活品を乗せて移動しつつ、廃墟を漁り日々を凌ぐ。読んでいるだけで寒いし飢えるし喉が渇く。だが決して人の命や財産を奪うことはしない、生きていくために廃墟を漁ることはしても、人の気配があれば立ち入らない(防衛のためでもあるのだが)何度も飢え死にしそうになり、凍えても南へと歩みを止めない。

    荒廃した情景の中で二人の会話が沁みる。静的で詩的で冷徹で少しだけ熱を持つ文章。
    同じディストピアが舞台でも、キングとかマキャモンの小説や、マッドマックスや北斗の拳のような感情的だったり動的だったりする描写は極力排しているのが、かえって孤独と絶望感を際立たせる。

    凄い小説、読んでるとこちらまで凍えてくる。本から現実の世界に意識が戻ってきたとき「この豊穣な現実を絶対守らないといけない」と心に誓った。

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    2024年05月30日
  • Xと云う患者 龍之介幻想

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    北村薫の『六の宮の姫君』を連想。芥川の周りの人物に興味を持った。微妙に芥川の作品が選ばれている。そういう意味ではピース好みの芥川になっている。

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    2024年05月12日
  • ザ・ロード

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    ゾンビやターミネーターのいない未来社会と思われる世界を父と子が歩いていく。途中の出来事に徐々に吸い込まれる涙なくして読めない傑作。

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    2024年04月05日
  • 蠅の王〔新訳版〕

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    序盤から不穏な空気が漂っていて、ページをめくる手がとまりませんでした・・・!どうすればこうならなかったんだろう・・・と読後もああでもないこうでもないと考えを巡らせてしまう。モヤモヤするけど読めて良かった名作です!

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    2024年03月15日
  • 幻の女〔新訳版〕

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    “夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。”


    80年前に出版された古典ミステリーの新訳版。
    無実の罪で死刑判決を受けた主人公の無実の証拠となる女を探していくのだが、章ごとに死刑までのカウントダウンになっておりハラハラしながら読んだ。

    内容も面白かったのだが、詩的な文章がとくに好みだった。
    お洒落な言い回しが随所にあるので、普段ミステリーを読まない方や文学好きも楽しめるのではないだろうか。

    ちょうど読んだ時期が某漫画家さんの悲しい出来事があったあたりなので、作品に携わる人の原作者や名訳をした故稲葉明雄氏へのリスペクトが感じられたのも良かった。(あとがきでは新訳者の熱い思いが綴られている)

    原作者の大切にしたいものをしっかりと護って送り出して欲しいと思う。

    古い作品だがミステリー好きに是非おすすめの1冊。


    こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ
    ・ミステリーが好きな人
    ・どんでん返しが好きな人
    ・詩的な文章が好きな人
    ・サスペンスが好きな人

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    2024年03月06日
  • すべての美しい馬

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    ブラッド・メリディアンでコーマック・マッカーシーのこと大好きになったけど今作もやっぱり面白かった。
    よく感動した作品などに心に刺さるって表現をするが本作は精神に沈み込んでくるような感覚を覚える。ゆっくりと読み進めてじわじわと精神に作用してくるような。
    にしてもボーリングのピンを立てる仕事ってなんなんだ

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    2024年01月30日
  • 幻の女〔新訳版〕

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    ネタバレ

    捉えられそうで捉えられない幻の女。

    なぜ真犯人はここまで先回りが出来るのか?と疑問を抱いたときに、突然膨れ上がる違和感がたまらない。

    迫るタイムリミットと真相に気づいてる人はいるの?という焦り。

    推理小説では大概無能な刑事がちゃんと優秀だったことが意外と嬉しかった(笑)

    古典なのに今っぽい。

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    2024年01月10日
  • ノー・カントリー・フォー・オールド・メン

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    もともと『血と暴力の国』というタイトルで翻訳されていたものが改題、改訂、文庫化されたもの。

    解説にもあるが、確かに改題後、つまり原題のほうが保安官ベルの独白が物語の間に挟まれることにより意図されることが明らかな感じがする。
    犯罪者、というか、シュガーが特異過ぎてちょっと笑える。そして、事件が解決するとかはほんとにどうでもいいもころがマッカーシーぽくて、好きだとわたしは思ったのだ。

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    2023年12月15日
  • ノー・カントリー・フォー・オールド・メン

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    最初にモスが出てくるシーンからぐいぐいと引き込まれ、シガーとガソリンスタンド店主のやり取りで、たまらん感じになる

    しかしカーラ・ジーンが19歳ってどうなのよ、とは思う

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    2023年12月10日
  • ノー・カントリー・フォー・オールド・メン

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    ネタバレ

    ベトナム戦争の退役軍人で今は溶接工をしてるとかのモス、冷徹に人を殺しまくるシガー、老保安官のベルの3人が主な主人公。プロットとは別に、ベルの独白というかインタビュー?が挟まれ、話のテーマ的にもベルが中心に据えられていると考えられる。麻薬取引のトラブルをきっかけに、それぞれの人生が大きく動いていく。
    昔とは変わってしまったアメリカに対するベルの悲しさや虚しさが全体を貫いている。ただ、ある観点では昔は平和だったとはいえ、ベルの祖父世代、親世代そしてベル自身とそれぞれ戦争に行っているので、単純に昔が良かったとは言えなそう。
    今まで読んだマッカーシーの作品の中では一番分かりやすく、読みやすかった。

    コーエン兄弟監督、ハビエル・バルデム主演の映画も劇場公開時に観たけど、細かいところはほとんど覚えていない。また観なくては。

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    2023年10月22日
  • ブラッド・メリディアン あるいは西部の夕陽の赤

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    人生ベスト級
    句読点が少なくセリフに「」がなかったり読みづらくはあるのだが冷徹さと重厚さを備えていて唯一無二のその文章には圧倒される。人にはお薦めしづらい内容ととっつきにくさはあるのだが興味をもった人にはぜひ読んでいただきたい
    読んだあと意外だったのはこの話はSamuel E. Chamberlainの自伝『わが告白』に描かれているグラントン団での出来事を元ネタにしているということだった。名前までそのまんまだ。さらにびっくりなのがあの超人然とした判事までもがモデルがいるという。俺は本書の判事が好きで彼の語っていることは完全に同意せずともそれなりに共鳴するところもあり気に入っている。
    あまり関係ないが俺はウィスキーが好きじゃなくあまり飲めないのだがよくみんながぶがぶ飲めるなと感心する。アメリカ人はみなこんなに酒をするりと飲めるのだろうか

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    2023年10月03日
  • シャギー・ベイン

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    ネタバレ

    世のアルコール依存症に悩む人々に是非読んで欲しい凄い小説。失踪日記(吾妻ひでお)や今夜すべてのバーで(中島らも)に並ぶアル中文学の大傑作。

    主人公シャギー・ベインの母はエリザベス・テイラー似の美人。この女が主人公以上に物語の核なんだが、ちょっとしただらしない性格で、そのだらしなさからアルコールに溺れていき依存症となる。

    アグネスの周囲の人々がまた本人以上にクズみたいなヤツばかりで、浮気性でハラスメント要素をもつ夫シャグをはじめ、アグネスの酒を助長する連中ばかり。

    一度は断酒を決意するアグネス、1年以上も成功した断酒をぶっ潰したのはシャグと同じタクシードライバーのユージーン。多分こいつが作品中一番の大失敗男で、アグネスの周囲にいるクズ連中よりはよほど紳士なのだが、なんで吞ますかなぁ…。他人の努力を悪意なく最悪のタイミングで潰してくる奴っているよねぇ。

    シャギーは母のせいで、そして自分の性癖のため、貧困生活やヤングケアラーであることもとんでもなくひどい人生を送りつつも、最後まで母に寄り添っていく。母との離別は可哀そうだが、もうちょっとマシな…せめて飢えず凍えずキチンと睡眠をとれる生活を送って行って欲しい。

    しかし、酒はほんま人生狂わせるし、止めようと少しでも考えたことがる人は、はよ止めた方がいい。そして酒を呑まない生き方をしている人に呑ませるような行為は絶対してはいけない。酒だけでなく、人に何かを勧めるという行為には慎重を期した方が良い。

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    2023年09月26日
  • ノー・カントリー・フォー・オールド・メン

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    名作。コーエン兄弟のアカデミー賞受賞作『ノーカントリー』の原作。映画をみてから原作を読んだけれど、映画には映画としての良さがあり、小説には小説の良さがある稀有な作品。映画ではシガーの無表情に殺戮を犯して行くシーンや、アメリカの荒野の印象が深く、またモスの妻の妙な可愛らしさが印象的だったけど、小説ではここの保安官のベルのモノローグが印象的。彼のモノローグに漂う世界に対する絶望感が作品に満ちている。こんな酷い世界に生きる意味はあるのか。それでも人は生きているのだけれど、それって何でなんだろうか、、。そんな思いを抱く。

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    2023年09月23日
  • ザ・ロード

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    灰色の世界を生きる父と子の物語。
    作者の「息子に捧げる」という何とも心にズシンとくる計らい。
    父の子を守ろうとする強さと、子の父や(こんな状況でも)他人を思いやる純粋無垢さが、世界の荒廃、人間性の崩壊に対して、どう立ち向かい、導かれていくのか。
    星の光以外見えないような暗闇、静寂の中で読んだこともあり、世界、人間の行く末を、この本から見てしまったのか…?と深慮を巡らす。

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    2023年09月05日
  • ザ・ロード

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    ネタバレ

    終末を迎えつつある世界でなんとしてでも息子を守ろうとする男が、最後まで父親として存在していたのが良かった。信じられるのはお互いだけ、という点が揺るがなかった。だから孤独で危険な旅も続けられたし読者としても安心できた。
    父親のサバイバルスキルが高くて、色んな工夫を読んでいるだけで面白かった。読点がほとんどない、流れるような思考と会話の中に、記憶が混じってくるのも物語に没入できる理由なのかなと思う。
    人が人を食うほど食べ物がない事態で、自分も痩せ細ってしまったのに少年の心は清らかで、他者を殺してまでは生きたくないという意志が強かった。その彼が無惨に殺されるようなことがなく保護者が現れ、いくらか救われた思いだ。

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    2023年08月18日
  • ザ・ロード

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    ネタバレ

    戦争か事故か天災か何かが起こった後の、人類の終末期を生きる父子の物語。
    解説には近未来と書かれているが、未来的な道具立てがほとんどみられなかったので、例えば冷静時代に核のスイッチが押されたとか、そういう状況もありうるのではないかとか思いながら読んでいた。何であったとしても話にはあまり関係ない。
    父子のひたすら南へと進む旅が、とにかく削ぎ落とされた文体によって淡々と表現される。
    最後の父の死以外には起承転結に関わるできごとは起こらないが、ものすごい緊張感の中、まったく飽きずに読み進めることができた。
    わずかに生き残った人間は、もはや人間としては生きていない。人類どころか、動物も植物もだめになっているので、備蓄食料や他の人間を食べ尽くしてしまえば最後の一人はもう生きる望みはないはずなのに、皆必死で生にしがみつこうとしている。
    息子に偽りの希望を与え生き続けさせようとするのは父親の最後のわがままにすぎないので読んでいてつらい。

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    2023年07月02日
  • 平原の町

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    国境3部作完結。
    ようやく読み終えたー。

    馬の主人公ジョングレイディと越境のビルが同じ牧場で働いている設定、というのにまずしびれる。
    ビルにとってジョングレイディは、弟のボイドと重なるところがあって、とても大切にしている。
    ほかの大人たちもジョングレイディを見守っているけれど、そんな時間は長くは続かない。

    1952年、街が大きくなって、馬と牛と共に生きてきたカウボーイが次第に行き場を失っていく時代が舞台。野生動物が追い詰められていく姿を見るようだ。

    ビルが人生を穏やかに閉じられそうでよかった←それは本当にはまだ分からないけれど。

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    2023年06月05日
  • 越境

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    ネタバレ

    『すべての美しい馬』とこれと『平原の町』で国境三部作とのこと。
    気になる.

    そして1995年単行本を読んでいる.
    最初に、主人公が夜寝床から起き出して、狼の姿を見守る場面でもう絶対にわたしの好きな物語だと確信したし、読み終わるのがすでにもったいないと思った。

    そして読後、すばらしくて、訳わからなくて打ちのめされる。。。

    主人公は手に入れたいものを追ってアメリカとメキシコの国境を3回越境する。2回は手に入れたいものが手に入らなかった、3回目は手に入れたけどほしいかたちじゃなかった、といった意味の文章がある。
    狼を追っていって戻った後、まだ物語が続いて、なんでだろうと思っていたけれど、読み進めながらじわじわとそうかそうかこれでいいんだなと思う。そういうことなのだよ。

    3部作の3作目も読みたい。そして、フォークナーの『熊』も読んでみなければ。

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    2023年02月27日