黒原敏行のレビュー一覧

  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    予想以上に読みやすい。たくさん出る登場人物もキャラクターがよく表現されているため混乱しないうえ、それぞれに魅力も感じる。犯人は意外性があり、完全に予想を裏切られた。当時の上流階級や豪華な旅行の雰囲気をほんの少し感じることができる。

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    2025年08月15日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    ポアロシリーズ15作め。1937年の作品。
    原題は『Death on the Nile』。

    『オリエント急行の殺人』と並ぶ人気作ですが、読むのは初めて。
    ナイル川をさかのぼる豪華客船なんて猛暑に読むにはちょうどいいだろうと思いましたが、これがほんとおもしろかった。

    クリスティー作品によく出てくる男女の三角関係。従来は殺人事件の背景や人間模様の一部だったりしましたが、本作ではこの三角関係こそがストーリーのメイン。
    全540ページの250ページくらいまで事件が起こらないのですが、もうこのまま何も起こらなくても十分おもしろい。

    作中のカルナック号はサヘル島から第二急湍まで行って帰ってくる7日間

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    2025年07月14日
  • 八月の光

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    遠い昔に原著で挑戦したが読破できなかった物語を新訳で挑戦。すごくわかりやすい。翻訳家ってすごい。
    物語自体は割りと重い。アイデンティティや孤独をテーマとした話がアメリカ南部を舞台に展開される。

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    2025年07月06日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    ミステリーの女王アガサ・クリスティの手にかかればもはや何も起きなくても面白い。
    事件が起きる前の前半部分がめちゃくちゃ面白く、個人的には事件が起きたことでそこまでのストーリーが停滞してしまったような気がして、むしろ事件が邪魔にさえ感じた。でもそこはさすがのアガサ・クリスティで、読み進めていくと事件前・事件後で分けることすら無意味で、全てはナイル川のようにひとつの流れであったことが分かる。
    悩めるジャクリーンを優しく諭すポアロの言葉のひとつひとつがとても良い。
    メインの3人に絡む物語は面白いんだけど、他の容疑者たちがわちゃわちゃやってる中で釈然としない描写もあったため自分の中では満点評価とはしま

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    2025年07月03日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    翻訳が上手だし、エジプトのエキゾチックな感じとかリネットの艶やかさが美しく脳内で描かれるのが楽しかった。推理小説はあまり読まないから新鮮で、ゲームをやり進めてくようなわくわく感もあった。謎の筋書きも面白いですね、アガサクリスティー。

    ポアロがたまに口悪いのわらう

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    2025年06月12日
  • 世界が終わってしまったあとの世界で(下)

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    上巻で主人公〈ぼく〉の子供時代からの人生をなぞってきたが、ようやく下巻の冒頭で時間軸が現在に追いつき、ジャーグマンド・パイプの火災を消し止めることに成功…したが、直後にニンジャ軍団の襲撃を受ける。
    そこから話は転調し、主人公〈ぼく〉の正体やジャーグマンド・パイプの正体や陰謀の黒幕の正体が明らかになり、最後は黒幕と格闘戦。
    クドいドタバタお笑いまみれの文章は好き嫌いが分かれそうではあるが、面白く読めた。けれど、再読する気力は無いかもしれない。

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    2025年05月10日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    ネタバレ

    犯行に直接関係ないような些細な謎も鮮やかに解明していく様と、ポアロの優しさというか紳士ぶりが素敵でした。「何でも持っている」と揶揄されていたリネットは、本人も言っていたとおり
    周りは敵だらけで、親友や婚約者から裏切られ、
    恨みを抱いてる人も多く、彼女が孤独な人間であることが分かり、人間の欲望や愛は誰にも止めらないと皮肉を感じられてよかったです。

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    2025年04月26日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    ネタバレ

    ポアロシリーズ⑮

    富と美貌を兼ね備えた女性リネット・リッジウェイと夫のサイモンはエジプトに新婚旅行にきていた。しかし2人は、リネットの友人で、サイモンの元婚約者であるジャクリーン・ド・ベルフォールに旅行の間中つけ回されていた。不穏な空気の中、ナイル川の船上で事件は起きてしまう。

    すごく面白かった!
    謎が渦巻く船の中を、登場人物一人ひとりが、行動し、さまざまな思いを巡らせる。
    そこに無駄がないからこそ、ポアロによって一つ一つの謎が解けていく事で、それぞれの状況や思いに「あぁ〜そういうことか」と納得し、感情移入してしまう。

    犯行の手口は素晴らしいものだったけれど、犯行前にあったポアロの優しい

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    2025年04月15日
  • すべての美しい馬

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    ネタバレ

    テキサスからメキシコへ友人と家出同然で飛び出し、働き口も見つけ上々の新生活スタートとも見えたが··· 
    とにかく真っ直ぐなジョンのセリフが印象的
    殺るか殺られるかだ中間はない 等。

    少し読解力が追いつかなくて 追手は何故最後馬を連れて行かなかったのか等気になる点も·

    とにかく友人と旅をしている描写が面白く、後半からはジョンの行動に目が離せない。

    彼女が残ってくれたら恐らくあの行動にはでていない。

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    2025年04月06日
  • 蠅の王〔新訳版〕

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    遭難が唐突に始まるところからして、かなり寓話性の意味合いを感じられる。ストーリー的にはむずかしくはないのだが、解説を読んでその深みを知った。ネタバレではないので、解説から読んでもいいと思う。

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    2025年03月26日
  • 幻の女〔新訳版〕

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    1942年に発表された古典ミステリー
    舞台はニューヨーク
    妻と喧嘩をしたヘンダースンはあてもなく街をさまよう…
    たまたま入ったバーで出会った風変わりな帽子(パンプキンみたいな…)を被った女を誘い、食事をし、劇場でショーを観て別れる
    その後、深夜に帰宅するとヘンダースンを待っていたのは絞殺された妻の死体と刑事たちだった
    警察は夫であるヘンダースンを疑う
    彼のアリバイを証明できるのはバーで出会った女だけ…
    しかし、誰も女を見ていない…
    そしていよいよヘンダースンに有罪の判決が下り死刑が言い渡される
    死刑執行まで87日
    ヘンダースンの友人と恋人が内密に捜査に協力し「幻の女」を追って奔走するが…

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    2025年03月26日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    ナイルに死すの2022年の映画版を観た後に、この小説を読んだ。小説の内容と変えられている部分があったから、想像の部分で読んだ部分もあったけど、映画をみたときの意外な犯人だった衝撃を
    小説でも改めて感じて、これはアガサクリスティーの中でも傑作に入るなと思った。
    絶対、違うと思っていた人が犯人という話の構想がうますぎる。

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    2025年03月03日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    やはり登場人物が多いので人物表記を確認しながら読んだ。500ページ超えの長編で、殺人事件が起こるのは250ページ過ぎてから。エジプト旅行の間に、船で殺人事件が起こるのだが、真珠の盗難や、被害者の資産の問題が複雑に絡み合っている。かなり読み応えがあるが面白かった。それにしてもポワロは承認欲求強いのか…。『ほら、エルキュール・ポワロがいかに賢いか、これでわかったでしょう!』と言うのが好きなんだって。

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    2025年02月18日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    旅ものの推理小説は、独特の雰囲気があって好きです。
    登場人物が多く、伏線も多く、注意深く読む必要がありますが、会話が多くて読みやすかったです。
    後半は、ポアロが次々に真相を暴いていき、爽快感すらありました。

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    2025年02月16日
  • 幻の女〔新訳版〕

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    2025.02.09
    新訳版というが、私は初めて読んだ。
    良作。
    昔の作品でもスリリングさが最後まで保たれていることが良かった。
    終章の謎解きが今のものと違って丁寧に細かくされているのが印象的。
    また、訳者あとがきも楽しめた。

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    2025年02月09日
  • 幻の女〔新訳版〕

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    ネタバレ

    ハヤカワの『海外ミステリ・ハンドブック』から。
    こーれは面白かったです!オススメ。

    【あらすじ】
    妻と喧嘩して家を飛び出し、あてもなく街をさまよっていたヘンダースンは、”パンプキンのような”帽子をかぶった見ず知らずの女と出会う。食事をし、劇場でショーを観て、酒を飲んで別れて家に帰ると、待っていたのは絞殺された妻と警察だった――。

    第一章から「死刑執行日の百五十日前」と始まり、続く章もすべてその形式でタイムリミットが近づいていきます。
    死刑執行を待つのみのヘンダースンに代わり、親友であるロンバードが”幻の女”を探すのですが、なかなか一筋縄ではいかず。あらゆる疑念が浮かぶ中で、すっかりロンバー

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    2025年01月29日
  • ブラッド・メリディアン あるいは西部の夕陽の赤

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    19世紀半ばの米国。家出放浪の末、先住民討伐隊に加わった少年は判事と呼ばれる異形の大男に出逢う。著者の重厚で詩的な表現力を持ってすれば凄まじいまでの虐殺描写も神々しさすら感じさせる。まさに西部開拓版「闇の奥」

    本作中の記述で二点気になる箇所有り。まず少年を討伐隊に引き入れるトードヴァイン。冒頭部で彼には「両耳」がないとされていたが、その後の文章ではそれが「片耳」になっていたこと。それから少年の年齢。物語の早い段階で19歳と記されていたはずなのに終盤では16歳と書かれていたこと。それとも不法入国戦士団の面接で少年が自分の歳を19と答えたのは鯖を読んでなのか?

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    2024年12月14日
  • 蠅の王〔新訳版〕

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    長く積読のままにしていたが、この機会に読み通せて良かった。
    当初は秩序を重んじていた少年たちが、恐怖とコミュニケーション不全から敵対していくまでの描写に、強いリアリティを感じた。どのような意思決定の仕組みであれば、彼らは憎しみ合わずに済んだのだろうか。

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    2024年11月16日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

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    今回はナイル川を遡る豪華客船での殺人事件です。
    美貌の資産家リネットを殺したのは誰なのか。

    ジョアナ嬢の「あなたってあちこちに敵を作ってるんでしょうね」の言葉から、おっ今回はどろどろの人間模様が展開されるのかな⁉︎と期待してしまいました(笑)

    登場人物が多すぎてこの人誰だっけ?と登場人物紹介を見直すこともしばしば。
    でもみんなキャラが立ってたので退屈はしませんでした。

    リネット、親友の恋人は取っちゃだめでしょ人として……
    夢中で読み進めましたしラストも綺麗でしたがこんなに問題のある人ばっかり乗り合わせないよな……とか考えてしまいました。
    そんなん言ってたらミステリは楽しめないのでしょうが

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    2024年11月02日
  • 幻の女〔新訳版〕

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    ネタバレ

    妻と喧嘩して家を飛び出したスコットは、バーで特徴的なオレンジ色の帽子を被った女と出会う。食事とショーをともにした後スコットが帰宅すると、家には警察がおり妻が殺されていた。妻の首にはスコットのネクタイが巻き付いていて、彼は殺人の容疑で逮捕されてしまう。スコットはバーで出会った女が自分の無実を証明してくれると思い彼女のことを思い出そうとするが、記憶にあるのは特徴的な帽子だけ。刑事とともにバーやレストラン、劇場をまわりスコットと一緒にいたオレンジの帽子の女を見ていないか尋ねるも、みな口を揃えたように一人でいるスコットしか目撃していないと証言する。そんな中、ついにスコットに死刑判決が下る。
    スコットは

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    2024年10月15日