金原瑞人のレビュー一覧
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親が亡くなり、身近な人の死を聞き、自らも平均寿命の最終コーナーに近づきつつあることを自覚するようになると、「死」について考えることが多くなってきた。これだけは絶対にしたいと思うようなことも特にないけれど、あと余命一年と言われたら、それはそれで大きなショックを感じると思う。ほかの人たちは「死」についてどんなことを考えているのだろう、そんな関心をもって本書を読み進めた。
下巻では、HIV感染者の何人かのインタビューが収録されていて、死の病と恐れられ、差別もされていた時代だったことを思い出させられたし、いかにもアメリカらしい、悲しい事件を経て信仰心に目覚めた人たちの声も取り上げられている。
そうした様々な人たち63人の肉声―生活的には自分とはかなり違う人たちが多いけれど―、心に鮮烈に突き刺さってくるものがあった。 -
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こちらも面白かった。ただ、女性はなんと家事や育児に追われる時間の多いことか!とはいえ、だからこそ効率よく仕事に打ち込めていることも否定できない。要は、その人の気持ちの持ちようってことなのかな。女性であっても、破滅的な生き方をし、自由奔放に動き回る人もいるし、男性でも規則正しく生活する人もいる。でも、意外に女性の方がきっちりルーティンで動く人が少なかったような印象を持つのは気のせいかな。そして、どんな仕事であっても真剣に向き合えばしんどいこともよく分かった。だもの、私が仕事に行くの、嫌だなぁと思うのも当然。仕事嫌って思ってるだけ、真剣に取り組んでいる証拠なのかなとかポジティブに考えてみたりもした。このシリーズ、とても興味深かった。
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サブタイトル通り、必ずしもクリエイティブでない日常生活だった。自由奔放なイメージの人が、しっかりとしたルーティンに生きていたり、規則正しい生活を希求していたり、自分と大して変わらぬ天才たちがいた。仕事なんてしたくないなぁとしばしば思うけれど、どんな仕事も毎日コツコツと進めること、そして何かを産み出すために定職を得ることが役に立つことが読んでいて分かった。生きること、働くこと、何かを創造することは、気楽にはできないことなのだとこれらの天才たちの様々な日常を垣間見て分かった。もう一つ、散歩と手紙!今ならメールの返信なのだろうか。実に多くの天才たちが散歩を2時間近くし、山ほどの手紙を書いたり読んだりしていたことは意外だった。そして、そんなことからもやっぱり地道にコツコツすると、継続することが大切なんだと思う。それにしても、不眠の人がなんと多いことか!お酒、タバコ、薬物の3つはセットになっているかとのよう。何かを創造することはやはり簡単にはいかないのだとここでも思わされた。
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フィリップの見えるか見えないかの変化が、一気にひらけてゆく様。上下巻ともに、フィリップがしがらみから解放されてゆく表現は圧巻だった。
様々な暮らしを経験して味わった絶望感や少しの希望の中で、フィリップが生きることのこたえを見出していく。
それは万人が頷けるものでなくとも、フィリップ自身の、強い軸になってゆく。
後半は特に哲学的要素が強いように感じた。
読んでいて苦しく不快であったり、嫌悪感を抱いたりするのは、自分自身の経験とも否応なく重ねざるを得なかったからかもしれない。
想像していたような小説ではなくとても戸惑ったし、主人公を好きになることはなかったが、読み終えることには自然と愛着が湧いていた。
粘って読んで良かった。
数年おいて、また読みたい。 -
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モームは月と六ペンスも面白いがこちらの人間の絆も最高。古典とは思えないくらい読みやすい。
特にパリに行ってからどんどん面白くなる。敷かれたレール通りに聖職者を目指したものの、神を信じてない自分に気づき、自ら選んだ道で人生を模索し始める。
他者の人生と自分の経験を通して人生の意味に行き着く場面は圧巻。
この本が出版当時から支持を集めていたのが意外。人生の意味に悩む現代人にも読まれるべき一冊だと思う。
上巻は下巻への伏線の位置付けという意味で⭐︎4。
最初は自意識が強くて周囲と馴染めないフィリップにかつての自分を重ねてしまってうわぁと思いながら読んでいたが、段々と頭で考えている癖にいざとなると感情に任せてしまうところとか、学校を退学してドイツに行き、しかも画家を目指してパリに行く所とか、行動力がありかなり大胆で勇気があるなあという印象に変わった。しかもなんだかんだ周囲と人間関係も築けて、周りの気もかけてあげて良い奴だなと思う。
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最近日本でも様々な人たちが自らの生活を語った内容をまとめて本として出したりすることが増えているが、本書の著者スタッズ・ターケルはアメリカでは高名なインタヴュアーらしい。どうしてこの本、「死」についての本を書こうと思ったのかについては、自ら「はじめに」で詳しく語ってくれている。死という体験、それは唯一、だれひとりとして味わったことはないが、いずれはだれもが味わう体験。
人生の第4コーナーに差し掛かった自分には、この言葉が心に沁みた。「ここに記された数々の死についての証言は、同時に生についての、生がいかにかけがえのないものについてかの証言でもあり、ときに混乱していたり不完全だったりするにせよ、この世でーもしかしたらあの世でもーより良く生きるための示唆に満ちているはずだ」(35頁) -
Posted by ブクログ
作家や画家、作曲家などの普段の仕事の習慣が作家たち自身や周囲の人の証言とともに紹介されている
人それぞれ習慣は違うけど、以下に該当する人が多い印象
朝起きて昼まで仕事をする
決まった時間に仕事する
毎日同じリズムの繰り返し
散歩などの運動をする
そのほかにはベッドの中での執筆、カフェイン摂取、アルコール、アンフェタミン、友人との電話、パズルゲーム、パートナーによる時間管理などがあった。
p97
村上春樹
繰り返すこと自体が重要になってくるんです。
一種の催眠状態というか、自分に催眠術をかけて、より深い精神状態にもっていく
p103
チャック・クロース
インスピレーションが湧いたら描くというのはアマチュアの考えで、僕らプロはただ時間になったら仕事に取り掛かるだけ
p105
ジョン・アダムズ
基本的に、なんでも規則正しくやれば、創作上の壁にぶち当たったり、ひどいスランプに陥ったりすることはないと思っている
p109
ニコルソン・ベイカー
毎日の習慣についてひとつの発見があった。新鮮に感じられることを取り入れると役に立つということだ。
それはどんなことでもいい。たとえば「これからはサンダルを履いて裏のベランダで午後4時から書くことにしよう」とひとりごとをいうとする。もし、それを目新しく感じたら、それが心理的な効果を生んで、仕事がしやすくなるんだ。必ずしもうまくいかないかもしれないけど、ちょっと変わった目新しい習慣から刺激を受けるだけでもいみがある。
p127
ウィリアム・ジェイムズ
日常のこまごました事柄を、努力せずに無意識に行えるようにしてしまえば、その分、頭脳に余裕ができ、よりレベルの高い仕事ができるようになる。なにひとつ習慣として無意識に処理することができず、いちいち躊躇してしまう人間ほどみじめなものはない。そういう人間にとっては、タバコに火をつけることも、ちょっとした仕事にとりかかることも、それぞれに意思を働かせて考えるべき課題なのだ。