土屋京子のレビュー一覧
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2016年リオデジャネイロ五輪に難民五輪選手団の一員として参加したシリアの競泳選手ユスラ・マルディ二さんが、シリア内戦から逃れるためにトルコ、ギリシャを経てドイツまでたどり着くまでと、リオデジャネイロ五輪に参加するに至る経緯を自らつづったノンフィクション。
今日ではかなり危険な状況のシリアの首都ダマスカスですが、内戦が激化するまでは普通の暮らしが営まれる状況でした。次第にきな臭い情勢となり、ついに生活圏に戦車や軍隊が入り込み、ユスラさんの通うスイミングクラブにも不発弾が落ちる状況に至り、国外へ逃れる決心をします。
ユスラさんが辿ったのは、トルコ、ギリシャ、マケドニア、セルビア、ハンガリー、オー -
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唯一無二の、きらきらした感じ。
物語の細部は、実は暴力と非情。ハードボイルドな「みんな悪者」ワールド。なのに、めくるめくピュア。「詩情」という実態の分からないコトバとは、この本の為にあるのかも知れません。
最強のペアの物語です。DV被害少年・ハックと、逃亡黒人奴隷・ジム。
ふたりの筏の旅は、ミシシッピーをくだり、黒人自由州へ。「ジムを密告するべきでは?」という張り裂けそうな危機を孕みながら。ハックの決断はー。
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「ハックルベリー・フィンの冒険」光文社古典新訳文庫で上下巻。マーク・トウェイン。1885年発表。
世界は、(というかアメリカは、なのか)なんてグロテスクに不条理で、残酷で、 -
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唯一無二の、きらきらした感じ。
物語の細部は、実は暴力と非情。ハードボイルドな「みんな悪者」ワールド。なのに、めくるめくピュア。「詩情」という実態の分からないコトバとは、この本の為にあるのかも知れません。
最強のペアの物語です。DV被害少年・ハックと、逃亡黒人奴隷・ジム。
ふたりの筏の旅は、ミシシッピーをくだり、黒人自由州へ。「ジムを密告するべきでは?」という張り裂けそうな危機を孕みながら。ハックの決断はー。
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「ハックルベリー・フィンの冒険」光文社古典新訳文庫で上下巻。マーク・トウェイン。1885年発表。
世界は、(というかアメリカは、なのか)なんてグロテスクに不条理で、残酷で、 -
Posted by ブクログ
下巻。久しぶりに小説で熱くなった。ヘミングウェイをしてアメリカ文学の始原だと言わしめた、その余韻は強い。アメリカ的なものとは何であろうかと考えてしまうが、私自身が表現しえない、知りえないアメリカ的なものがここに原点を置いているということ。
トムソーヤーの前にこちらを読んでしまったので、前作でのハックを知らないが、文明じみておらず野生の色濃いハックの純真が強烈なメッセージになっている。マーク・トウェイン曰く、この作品は「健全な心と捻じ曲げられた良心がぶつかり合い、良心が敗北を喫する物語である」。文化、特に宗教的に根拠を置く社会的なしきたりは私たちの良心に善きにつけ悪しきにつけ強烈な影響を与える -
Posted by ブクログ
あしながおじさん!
子供のときにだいすきだった本。
年齢としては大人になった今、15年前を思い出しながら読んでみました。
昔は、素敵なジャーヴィー坊ちゃんと幸せになるシンデレララブストーリーにうっとりしてました。
あと、キャンパスライフの甘美な描写!
「ブルーのモスリンのドレス」「ファッジ」「糖蜜キャンディ」「イブニングドレス」「シルクのストッキング」
こんな言葉の響きにどきどきしながら、めいっぱいの想像力を働かせていたもの。
でも今読むと、それだけじゃなくて。
ジュディの生き生きとした魅力がわかるようになりました。
強さ、賢さ、明るさ、お茶目さ。
しんどい過去や逆境に負けないところ -
Posted by ブクログ
初めて読んだ。子供の頃に読んだら、どんな感想を持ったかなあ・・・と思ったけど、名前だけは知っていても通らずにここまで来たんだから、感想も何も・・・もらっても読んでないかもしれないな。言葉が難しく、原文はどんな英語を使っているんだろうと興味がわいた。トム・ソーヤーのはちゃめちゃぶりに大笑いし、繊細な感情に自分の子供のころを思い出し重ねた。こんなにもありありと子ども目線で書けるなんて、子ども時代をよく覚えているのだろうな、感受性がすごく豊かな人なんだろうなあと著書に興味を持った。
そして、最後の最後に、私が読みたかったのはこれじゃなくてハックルベリー・フィンの方だったとわかった。次に読む。