土屋京子のレビュー一覧

  • ハックルベリー・フィンの冒険(下)

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    ヘミングウェイやエドワードゴーリーがこの本を勧めてて、興味あったので読み始めた。やんちゃな男の子の生態も知りたかったし、単純に楽しめた。
    それと同時にアメリカの歴史や文化、風土が知れた気がした。ほんと風と土の匂いを感じた。
    ハックは鋭くて可愛げがあって魅力あるキャラクターだった。
    今の世にも当てはまる、問われている問題もたくさんあって、子どもの本という感じではなかった。
    トムソーヤはすっ飛ばしてこっちを読んじゃったけど、別に大丈夫だった。

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    2025年12月04日
  • アンクル・トムの小屋(下)

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    日本人には馴染みのない奴隷制度が理解できる一冊。
    残酷な制度の下、奴隷はもちろん、奴隷を使う側も苦悩していたという現実。また宗教戦争なども現代の日本人にはピンとこない部分があるが、救いのない状況で精神の頼りになるものへの熱い信仰も合点がいった。
    混沌とする現代社会において、過去から学ぶ事、民族性を学ぶ事に重きが置かれる今、必読の一冊。
    それでいて高校生くらいから十分に読める大衆向けの本である。

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    2025年11月13日
  • あしながおじさん

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    まず構成が主人公の手紙になっていて、新鮮で面白かった。また、その手紙の内容もジュディのウィットに富んでいて、クスクス笑える箇所が多々あった。

    印象に一番残っているのは、ジュディの学ぶことへの貪欲さである。適当な教育を受けてこなかったジュディが、文化レベルの高い知識人たちとの出会いのなかで、その教養の差に諦観するのではなく、少しでも追い付けるように読書に勤しむ姿を見て、見習いたいと思った。

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    2025年10月16日
  • 秘密の花園

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    最初から最後まで、読むたびに幸せな気持ちになる本は初めて。
    年齢がバレますが、子供の頃に見ていたカルピス劇場のアニメを見終わった感。あの頃の気持ちに戻れた自分に驚いてもいる。
    遅くはなったが、生涯に出会うべき本の一冊になった。

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    2025年10月11日
  • 小公女

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    あらすじも何も知らない状態で読んだので、展開に結構びっくりした。でも、セーラに出会えて良かったのは間違いない。
    ・イギリスの当時の階級社会の厳しさ
    ・父の死によってセーラが無くしたもの、なくさなかったもの
    ・パン屋の女性
    このあたり、印象に残った。

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    2025年10月01日
  • ハックルベリー・フィンの冒険(下)

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    ひょんなことから街から逃げ出したハックが黒人逃亡奴隷のジムとミシシッピ川を筏で下っていく冒険物語。

    奴隷制の厳しいアメリカ南部に下っていく中で、
    黒人奴隷への厳しい扱いや雄大な自然の残酷さ、カネに執着する卑劣な人達など様々な難局にぶつかる。
    そんな困難をハックの頭のキレ(デタラメな口からのでまかせも多いけど)と2人の真っ直くでしなやかな心で乗り越えていく。
    こんなにも2人に寄り添って大冒険ができたこと、ほんとうに幸せだった!

    ハックが覚悟を決める良心との葛藤シーンは
    何度読んでも心が熱くなるし、涙が出る。
    当時の社会の通説を風刺しながらも
    ミシシッピ川流域の島々をこんなにもありありと描いた

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    2025年06月25日
  • ナルニア国物語2 ライオンと魔女と衣装だんす

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    あれ?ナルニア国物語って、難しそうと思っていたけど、すごい面白い!いまのめり込んでいる。
    子どもの頃に出会いたかったと思った。
    タンスからナルニア国に入っていくくだり、めちゃくちゃわくわくした。雪降る森の描写が美しく頭の中に広がる。アスランが追い込まれていくシーンは手に汗握り、ドキドキ。
    良い児童文学は大人が読んでも面白い、とよく言われるが本当だ。

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    2025年06月21日
  • ナルニア国物語3 馬と少年

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    登場人物全員が成長する(アスランを除き)。
    シャスタ 夢見る少年から英雄
    アラビス 
    ものいう馬ブレー
    ものいう馬フイン
    アーケン国王子

    ラバダシ王子

    原題「The horse and his boy」。ナルニアは“物言うけもの(鳥や人外の者もいる)”の国だから、馬は主権者。
    牡馬ブレーと牝馬フインはさらわれてきて「しゃべれると分かると見世物にされる」普通の馬をよそおっていたが、同じく逃避する希望の人をそれぞれ相棒としてナルニアを目指して脱出行のさなか遭遇し合流。賢かったのは牝馬のほう/
    ふつう馬は人間の4倍速く老いる、ものいう馬は人並に長いのだろう。2頭は「たいへんな長寿になるまでナルニ

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    2025年05月24日
  • 小公女

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    ほら見ろー!
    な、言った通りやん、な(誰に何を言うたん?)

    はい、フランシス・ホジソン・バーネットの名作『小公女』ですよ!
    みんな大好きセーラお嬢様ですよ!

    原題は『A Little Princess』で、ここで言うPrincessとは王女様(王族の血を引く娘)ってことではなく、「いつも自分の幸せより他人の幸せを思いやる気高い心を持った人」という意味です

    分かりやすく言うと、わいみたいな人ってことやんな(おい)

    まぁね、結局最後はこういう真っ当な心を持った子が幸せになるのよ
    そうでなければいかんのよ!
    なんのための小説かってことですよ
    小説の存在意義ってそういうことでしょうが!

    嫌な

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    2025年04月06日
  • あしながおじさん

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    ずっと読んだことがなくて、「まなの本棚」をきっかけに読んでみることにした。読んでよかった!!

    ジュディの素直さや絵にはクスッと笑えるし、あしながおじさんの正体には驚かされた。ジュディが大学でいろいろな知識をつけて、だんだんと素敵な女性になっていく様子も素敵。
    あしながおじさんの正体を知ってからもう一度読むとまた違った面白さがあった。
    まだまだ色々と考察しがいがありそう。

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    2025年02月03日
  • ザ・ブランド・マーケティング

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    社内外のブランディングだけではなく、事業戦略のエッセンスも含まれている。企業活動に普遍的な内容が多く含まれる。文章自体も面白かった。

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    2025年02月01日
  • アンクル・トムの小屋(上)

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    ネタバレ

    とても面白かった。敬虔なトムが神の教えに従い、黒人奴隷の渇ききった心に愛を与える。トムの優しさに触れた黒人奴隷はトムの信じるクリスチャンの心を知る。今日では「アンクル・トム」という言葉は「白人に屈従する黒人」という意味を持つらしくタブーとされている。しかし、屈従などこの本のトムはしていなかった。自分の口できちんと白人に抵抗し、自分の強い心を示していた。著者は黒人奴隷の人間らしい心を認め、白人の無視する心をたしなめた。文中にも天国から除外される人は積極的に善行を行わないことを糾弾されるとある。屈従しているのは奴隷問題に対し見て見ぬ振りをしていた当時の白人の方であって、アンクル・トムの小屋のトムは

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    2024年08月21日
  • ハックルベリー・フィンの冒険(下)

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    本作を読んだ多くの人が,ハックに同情し,トムを不快に思うだろう。自分もそう思いつつ,物語の枠組みを強める上では必要不可欠なものであると解した。さまざまなテーマに満ちた逃亡小説。

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    2024年04月23日
  • ハックルベリー・フィンの冒険(上)

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    本作を読んだ多くの人が,ハックに同情し,トムを不快に思うだろう。自分もそう思いつつ,物語の枠組みを強める上では必要不可欠なものであると解した。さまざまなテーマに満ちた逃亡小説。

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    2024年04月23日
  • 秘密の花園

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    よい魔法とはみんなが使える魔法なのだ
    誰も彼も、大人も子どもも、老人も、キツネもカラスもこまどりも、子羊だってリスだってポニーだって使えるのだ
    そうだ自分も今日からよい魔法を唱えよう

    土屋京子さんの『秘密の花園』である
    え?原作はバーネット?フランシス・イライザ・ホジソン・バーネット?

    わーっとるわ!
    分かってて言うとるんだわ!

    それほど土屋京子さんの新訳がすんばらしかったんだわ!『秘密の花園』史上最高の日本語訳だわ!
    他の訳一切読んだことないけど言い切れます

    とっても分かりやすいのはもちろんだけど、ご自身があとがきで仰ってるんですが、まず土屋京子さん、この『秘密の花園』を児童文学では

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    2024年03月22日
  • 秘密の花園

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    文章が上手い。とても読みやすい。
    小学生でも読めるんじゃないかな

    人間、特に子供たちの生きようとする力や植物や動物を大事に思う気持ちに泣いてしまう。
    私の幼少期には秘密の花園的な経験はないはずなのに、読み進めていくうちに、心の中に秘密の花園が浮かんできて一緒に蘇らせている自分がいた。

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    2024年03月15日
  • 秘密の花園

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    児童文学とは「児童のための文学」というだけではなく、「児童だった人のための文学」なのだと思います。

    メアリ、ディコン、コリンの3人の子どもたちがとにかくキラキラと輝き続け心の底から愛おしい。子どもたちの成長を見守る物語ではなく、子どもたちから大切なことを教えてもらう(思い出させてもらう)ような物語でした。

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    2023年09月22日
  • アンクル・トムの小屋(下)

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    ネタバレ

    つい最近光文社文庫で新訳ができたということで、昔からタイトルだけは知っていたものの読めてよかった。世界史の資料集で『奴隷制度を告発した』とか紹介されていたような気がしたのでもっと堅苦しいものかと思っていたが、当時の実情を知るのみでなく読み物としてもとても面白かった(最後のハリス一家の大団円はできすぎ感も否めないが)。登場人物それぞれのキャラがたっており、奴隷制度への受け取り方もさまざまに描かれているのも興味深い。また、黒人奴隷の側も必ずしも善人ではないのもよかった。

    現実にはジョージ坊ちゃまのいないアンクル・トム、逃亡に失敗するハリス家が多かったのだろうと胸が痛む。

    これを受けて昨今に残る

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    2023年09月02日
  • アンクル・トムの小屋(下)

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    ネタバレ

    南部のシェルビー家いたトムは、ある日借金返済を含め、売られることになる。いつか買い戻すと言うことを信じて、ニューオーリンズの奴隷市場へ向かうことに。トムは南部ニューオーリンズに向かう船の中で主人サンクレア氏と一人娘エヴァに引き取られる。サンクレア氏の下で、とても幸せに過ごすがある日一人娘のエヴァは心臓の病で亡くなり、続けてトムを解放しようとしていた主人のサンクレア氏もカフェにいたところ喧嘩に巻き込まれて突然亡くなる。
    残された奴隷たちは、主人のサンクレア氏の妻マリーと過ごすが奴隷市場に売られることに。トムとアドルフと他6人はスケッグズ氏によってリグリー家に引き取られていくことに。トムは具合の悪

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    2023年08月30日
  • アンクル・トムの小屋(上)

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    面白かったし他の人にも勧めたい。
    世界史の資料集にタイトルが出てきたのを何となく覚えていて、ちょっと前にハックルベリー・フィンの冒険を読んだりBLM運動もあったりしたのもあって黒人奴隷・差別の歴史に興味を抱いて読んでみた。

    程よい人数の登場人物と場面切替もあり読みやすい。トムが真面目実直な人物だからこそどうか少しでも良い生活を送って欲しいと思う(下巻はまだ読んでないので)。奴隷を「使う」側の白人の側にも良心的な登場人物がいて救われる。また、奴隷制度廃止の北部の心情の中には、(オーガスティンの推測としての)オフィーリア嬢のように近くに置いておきたくないという立ち位置もあるつと

    奴隷にされ酷使

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    2023年08月15日