土屋京子のレビュー一覧

  • アンクル・トムの小屋(下)

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    解説までしっかりと面白かった。おもしろいなあと思って読んでいたけれど、そこまで人気だったなんて知らなかった。
    知らないことが多いな。そして、それだけの人が読んでいた、ということもものすごく意味のあることだと思う。
    奴隷制度が普通だと思う価値観ってどんな雰囲気なんだろう。時代の価値観って人間の道徳心よりも上回るものなんだ。
    今の私が正しいと思っていることも、実際は正しくないのかもしれない。と思って読み進めていました。やっぱりおかしいってたくさんの人が思ってたんだって思ってよかった。
    昔の人間も今の人間と地続きになっているって感じれてよかった。

    トムがリグリーの暴力に耐えているシーンが、黒人が白

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    2023年07月18日
  • アンクル・トムの小屋(下)

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    ネタバレ

    上巻から引き続きサンクレア邸でのエピソードかま始まる下巻。奴隷制度はキリスト教の教えを基盤にしていかに間違ったことであるかを滔々と読者に問うだけではなく、とても様々なエピソードを盛り込んだとても読みごたえのある興味深い作品と感じた。奴隷商人のような根っからの悪人は勿論、サンクレア氏の妻マリーのような読み手の感情を逆なでする存在は小説にとっていかに必要を感じる。
    それにしても奴隷制度のいかに残酷なことか。読んでいる間、自分ならどう行動するかを常に考えていた気がする。既にこの本が生まれた時期に生存していた人はおらず、世代は何度も代わって入るものの制度が落とした禍根は未だ根を張っているだろう。この作

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    2023年07月16日
  • アンクル・トムの小屋(上)

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    ものすごく面白かった。まさに現代訳、と言うような雰囲気の作品。すらすら読める。現代訳ってすげー! 他の訳を見たわけではないけれど。
    思わず眉を顰めるような表現はあるけれど、それはその当時の価値観に対してで、一番最後にある差別を助長するためではないことは、読んでいてわかります。
    逆にそういうところを修正すると、その時代のことが全く分からなくなってしまうので、こうして不快に思われるだろうなと思いながらでも、そのまま訳してほしい。
    私のイメージでは犬猫を飼うイメージで、黒人を所有していたのかなとずっと思っていたので、こうした価値観のある人たちがその当時にもいたのかなと思うと嬉しくなるけれど、そういう

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    2023年07月10日
  • ハックルベリー・フィンの冒険(上)

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    トム・ソーヤーの冒険よりも文学的に評価されているとと聞いていたが、たしかにこちらの方が面白かった。トム・ソーヤーの方は次から次に「なんでそんなことするの…」というようのいたずらばかりで保護者の方に同情してしまっていたが、こちらではスタートからして閉塞感のある未亡人宅や現代風では「毒親」である父からの脱出だというのもあり、社会についての疑問の独白もあり一部は共感できた。トム・ソーヤー以上にすぐ殺し合いだのリンチが起こるしナチュラル人種差別が根底にあるしと倫理観の差に驚かされる。簡単に他人の家に上がり込んでしばらく滞在したりとおおらかさもある。また、近代と思いきや未だにかなりの迷信が登場するのも少

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    2023年07月09日
  • ザ・ブランド・マーケティング

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    20年前に書かれた本で、昨年末に日本でお目見え。20年の隔たりは大きいかと思ったが、今でも十分通用する内容、というか、今を予言しているようだ。Nike、スターバックスで働いた経験をもとにブランドを語る。知らなかったことも多かった。ネットとかにとらわれずに、ブランドの本質がわかる一冊。

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    2023年05月20日
  • あしながおじさん

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    タイトルだけは知っていて(アニメは見たことがある)、長年読んだことがなかったもの。めちゃくちゃ面白い!主人公からあしながおじさんへ向けた一方的な書簡小説。とにかくジュディのキャラがいいし、手紙の内容が面白い。結末が何とも言えなく素敵な1冊。

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    2023年04月03日
  • ハックルベリー・フィンの冒険(下)

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    王様と公爵が起こすめちゃくちゃな詐欺話の後、ハックが広大な綿花農家に忍び込み、トムソーヤと再会するなど、どんどん面白くなり読む速度がどんどん早くなり、下巻は2,3日で読み終わった。
    また、最後の解説がとても分かりやすく勉強になった。

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    2023年01月03日
  • あしながおじさん

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    『罪と罰』を読もうと思ったら貸出し中でした
    生意気な!(どの口が言うか!)
    しょうがないのでみんみん繋がりでこっちを

    遥か昔に読んたことあるはずなんですが…

    あれ?こんなに面白かったっけ?
    新訳だからでしょうか?
    読んだ当時は男の子だったからでしょうか?
    (今女性という意味ではない)

    まぁ、いいです
    とんでもなく面白かったです
    これは今の子たちも絶対読むべきだわ

    孤児のジュディからあしながおじさんへ宛てた手紙で構成される本書ですが、この手紙が素晴らしいんですよね
    フリとオチがちゃんと分かってるんです!!
    (ここは強く言いたいので「!」を2個使いました)
    丁寧に丁寧に振ってすとんと落とす

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    2022年11月22日
  • ハックルベリー・フィンの冒険(下)

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    冒険談は勿論作者の軽妙な文章が楽しくあっという間に読めました。トウェインファーンになったので著者の別の作品も読んでみたいです。

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    2022年09月05日
  • 秘密の花園

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    児童向けと分類されており、小公女、小公子と並ぶバーネットの作品と言われている本書。とても単純な筋でありながらも結構なページ数を備えた本書はその丁寧な登場人物達の心の洞察や出来事の表現力や自然への洞察力によるもの。サスペンスなどとは違い、読み手にはその後の展開が明らかに見通せているが、読み手の愉しみは如何にその展開が素敵に提示されるかであって、その点においては読み手の期待以上のものとなっているのでは思う。特に最終章では
    目線が主人公の一人、コリンの父親目線に切り替え、その父親もその後迎える結末について予感めいたことを考えている様子て、この章に至るまで散々説明されている「魔法」の作用について、この

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    2022年08月21日
  • ナルニア国物語1 魔術師のおい

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    ナルニアは映画で見たことがあったけど、その前日譚。とてもよかった。アスランと魔女の関係がやっとわかった。

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    2022年08月04日
  • 秘密の花園

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    ネタバレ

    三省堂の著名人フェアにて、ノラネコ軍団の作者の工藤ノリコさんが、心のバイブルとまで評して紹介しているポップをみて、気になり買ってみました。

    素晴らしい作品でした!過去読んだ本の中でも指折りの傑作だと思いました。偏屈だったメアリやコリンが、秘密の花園を通して交流を深め成長していく様は、なんだか心が温まり、これが教育ということなんだろうなぁと思わされました。ヨーロッパコマドリが頻繁に出てくるのも、イギリスを感じさせます。
    メアリやコリンが過ごしたヨークシャーのお屋敷やムーアを見てみたくなりました。とにかく素晴らしい

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    2022年06月22日
  • トム・ソーヤーの冒険

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    ディズニーランドが大好きなのでトムソーヤ島の世界観を学びたくて読書。少年の頃、誰もが夢見る秘密基地での自由な暮らしの物語。きっと小学生あたりでこの本を読んだ少年はどハマりすることだろう。秘密基地は大きな川のほとりにあるため、ディズニーランドではトムソーヤ島だけではなくアメリカ川の景色もトムソーヤの冒険なんだと知った。

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    2022年06月15日
  • 秘密の花園

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    『小公女』、『小公子』は主人公が心優しく素直で利発ないわゆる優等生キャラだったのに対して本作の主人公がつむじ曲がりだったのは新鮮でした。それでも周りの愛情を受けて成長していくメアリの物語は子供の成長に愛情は欠かせないということを教えてくれました。

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    2022年05月16日
  • 小公子

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    いわずと知れた児童文学の名著。最期まで老伯爵が好人物であることを疑わない主人公の純粋無垢な気持ちも好きですが孫息子の無垢な気持ちによって徐々に心を開いていく老伯爵の心理描写もこの作品の魅力です。

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    2022年04月30日
  • 小公女

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    どんなに不遇な目に遭っても他者に対する気遣いと気高さを保ち続けたセーラは本物のプリンセスだと思います。

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    2022年04月24日
  • ナルニア国物語3 馬と少年

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    ナルニア国物語の3巻目。前作『ライオンと魔女と衣裳だんす』で即位したピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーの治世の物語。

    ナルニア国の南方にあるカロールメン国の漁師の子シャスタは、父親が自分を奴隷として売ろうとしていることに気がつき、ナルニア出身の〈もの言う馬〉ブリーにまたがり、北へ向かって逃げ出す。旅の途中、これまたやんごとない事情で逃げ出してきた貴族の娘アラヴィスとその愛馬フインと道連れになるも、タシュバーンの街でナルニア国と隣国アーケン国に迫る危機を知ることになり…。

    翻訳ものを読むときは、せめてタイトルは原著タイトルを確認するようにしているが、解説にもあるように、本書の原著のタイ

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    2022年01月03日
  • ナルニア国物語1 魔術師のおい

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    恥ずかしながら初読である。小学生の時だったか、岩波書店版の『ライオンと魔女』は読んだ記憶があるが、その先のシリーズまでは手が出なかった。理由はよくわからない。きっと飽きっぽい性格が災いして、一つの話がずっと続くものは避けたのだろう。そういえば、ナルニアと並ぶファンタジー巨編の『指輪物語』も『ゲド戦記』も、実際に読んだのは大人になってからだった。

    そんなわけで、この正月休みを利用して、積年の心残りであったナルニア国物語にチャレンジをすることにした。

    さて、岩波書店版と書いたが、本書『魔術師のおい』は岩波書店版ではシリーズ6作目にあたる。それが、この光文社文庫版ではシリーズ1作目となっているの

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    2022年01月01日
  • 仔鹿物語(上)

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    父親の、息子への接し方が素晴らしい❗
    狩りの仕方、人との付き合い方。身をもって教えていく。愛情深く、時に厳しく。
    たった一軒のお隣さんとも、トラブルはあるものの助け合いながら暮らしている。
    父親は、自分が少年の頃、厳しく労働させられ発育も不十分だった。そのため、息子には、子ども時代は楽しいものにしてやりたいと願い、労働は大目にみてやる。やがて父親の体調が悪くなった時には、息子ジョディは自らしっかりと役割を果たそうと決心する。
    お父さんの思いが伝わっていたんだね。

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    2021年08月21日
  • 小公女

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    凄く面白かった。翻訳されて今も残っている作品だけはある。私にとってはファンタジーみたいな話だけど作者がこの作品を書いている時代はこれが当たり前のようにあったんだろうなと想像すると私が生きている環境にここまで整備されるまでに沢山の苦労があったことを痛感した。どんなに苦しい状況でも自分はプリンセスだと妄想し、耐え抜き、奇跡を掴んだセーラの凄まじい精神力を感じる作品です。

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    2021年06月17日