土屋京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ解説までしっかりと面白かった。おもしろいなあと思って読んでいたけれど、そこまで人気だったなんて知らなかった。
知らないことが多いな。そして、それだけの人が読んでいた、ということもものすごく意味のあることだと思う。
奴隷制度が普通だと思う価値観ってどんな雰囲気なんだろう。時代の価値観って人間の道徳心よりも上回るものなんだ。
今の私が正しいと思っていることも、実際は正しくないのかもしれない。と思って読み進めていました。やっぱりおかしいってたくさんの人が思ってたんだって思ってよかった。
昔の人間も今の人間と地続きになっているって感じれてよかった。
トムがリグリーの暴力に耐えているシーンが、黒人が白 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻から引き続きサンクレア邸でのエピソードかま始まる下巻。奴隷制度はキリスト教の教えを基盤にしていかに間違ったことであるかを滔々と読者に問うだけではなく、とても様々なエピソードを盛り込んだとても読みごたえのある興味深い作品と感じた。奴隷商人のような根っからの悪人は勿論、サンクレア氏の妻マリーのような読み手の感情を逆なでする存在は小説にとっていかに必要を感じる。
それにしても奴隷制度のいかに残酷なことか。読んでいる間、自分ならどう行動するかを常に考えていた気がする。既にこの本が生まれた時期に生存していた人はおらず、世代は何度も代わって入るものの制度が落とした禍根は未だ根を張っているだろう。この作 -
Posted by ブクログ
ものすごく面白かった。まさに現代訳、と言うような雰囲気の作品。すらすら読める。現代訳ってすげー! 他の訳を見たわけではないけれど。
思わず眉を顰めるような表現はあるけれど、それはその当時の価値観に対してで、一番最後にある差別を助長するためではないことは、読んでいてわかります。
逆にそういうところを修正すると、その時代のことが全く分からなくなってしまうので、こうして不快に思われるだろうなと思いながらでも、そのまま訳してほしい。
私のイメージでは犬猫を飼うイメージで、黒人を所有していたのかなとずっと思っていたので、こうした価値観のある人たちがその当時にもいたのかなと思うと嬉しくなるけれど、そういう -
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ネタバレトム・ソーヤーの冒険よりも文学的に評価されているとと聞いていたが、たしかにこちらの方が面白かった。トム・ソーヤーの方は次から次に「なんでそんなことするの…」というようのいたずらばかりで保護者の方に同情してしまっていたが、こちらではスタートからして閉塞感のある未亡人宅や現代風では「毒親」である父からの脱出だというのもあり、社会についての疑問の独白もあり一部は共感できた。トム・ソーヤー以上にすぐ殺し合いだのリンチが起こるしナチュラル人種差別が根底にあるしと倫理観の差に驚かされる。簡単に他人の家に上がり込んでしばらく滞在したりとおおらかさもある。また、近代と思いきや未だにかなりの迷信が登場するのも少
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『罪と罰』を読もうと思ったら貸出し中でした
生意気な!(どの口が言うか!)
しょうがないのでみんみん繋がりでこっちを
遥か昔に読んたことあるはずなんですが…
あれ?こんなに面白かったっけ?
新訳だからでしょうか?
読んだ当時は男の子だったからでしょうか?
(今女性という意味ではない)
まぁ、いいです
とんでもなく面白かったです
これは今の子たちも絶対読むべきだわ
孤児のジュディからあしながおじさんへ宛てた手紙で構成される本書ですが、この手紙が素晴らしいんですよね
フリとオチがちゃんと分かってるんです!!
(ここは強く言いたいので「!」を2個使いました)
丁寧に丁寧に振ってすとんと落とす -
Posted by ブクログ
児童向けと分類されており、小公女、小公子と並ぶバーネットの作品と言われている本書。とても単純な筋でありながらも結構なページ数を備えた本書はその丁寧な登場人物達の心の洞察や出来事の表現力や自然への洞察力によるもの。サスペンスなどとは違い、読み手にはその後の展開が明らかに見通せているが、読み手の愉しみは如何にその展開が素敵に提示されるかであって、その点においては読み手の期待以上のものとなっているのでは思う。特に最終章では
目線が主人公の一人、コリンの父親目線に切り替え、その父親もその後迎える結末について予感めいたことを考えている様子て、この章に至るまで散々説明されている「魔法」の作用について、この -
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ナルニア国物語の3巻目。前作『ライオンと魔女と衣裳だんす』で即位したピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーの治世の物語。
ナルニア国の南方にあるカロールメン国の漁師の子シャスタは、父親が自分を奴隷として売ろうとしていることに気がつき、ナルニア出身の〈もの言う馬〉ブリーにまたがり、北へ向かって逃げ出す。旅の途中、これまたやんごとない事情で逃げ出してきた貴族の娘アラヴィスとその愛馬フインと道連れになるも、タシュバーンの街でナルニア国と隣国アーケン国に迫る危機を知ることになり…。
翻訳ものを読むときは、せめてタイトルは原著タイトルを確認するようにしているが、解説にもあるように、本書の原著のタイ -
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恥ずかしながら初読である。小学生の時だったか、岩波書店版の『ライオンと魔女』は読んだ記憶があるが、その先のシリーズまでは手が出なかった。理由はよくわからない。きっと飽きっぽい性格が災いして、一つの話がずっと続くものは避けたのだろう。そういえば、ナルニアと並ぶファンタジー巨編の『指輪物語』も『ゲド戦記』も、実際に読んだのは大人になってからだった。
そんなわけで、この正月休みを利用して、積年の心残りであったナルニア国物語にチャレンジをすることにした。
さて、岩波書店版と書いたが、本書『魔術師のおい』は岩波書店版ではシリーズ6作目にあたる。それが、この光文社文庫版ではシリーズ1作目となっているの