【感想・ネタバレ】秘密の花園のレビュー

あらすじ

インドで両親を亡くしたメアリは、英国ヨークシャーの大きな屋敷に住む叔父に引きとられ、そこで病弱な従兄弟のコリン、動物と話ができるディコンに出会う。3人は長いあいだ誰も足を踏み入れたことのなかった「秘密の庭」を見つけ、その再生に熱中していくのだった。『小公女』の作者が、淡々としかし力強く綴った、大人が読んでこそ胸に響くアメリカ児童文学の傑作。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

最初から最後まで、読むたびに幸せな気持ちになる本は初めて。
年齢がバレますが、子供の頃に見ていたカルピス劇場のアニメを見終わった感。あの頃の気持ちに戻れた自分に驚いてもいる。
遅くはなったが、生涯に出会うべき本の一冊になった。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

よい魔法とはみんなが使える魔法なのだ
誰も彼も、大人も子どもも、老人も、キツネもカラスもこまどりも、子羊だってリスだってポニーだって使えるのだ
そうだ自分も今日からよい魔法を唱えよう

土屋京子さんの『秘密の花園』である
え?原作はバーネット?フランシス・イライザ・ホジソン・バーネット?

わーっとるわ!
分かってて言うとるんだわ!

それほど土屋京子さんの新訳がすんばらしかったんだわ!『秘密の花園』史上最高の日本語訳だわ!
他の訳一切読んだことないけど言い切れます

とっても分かりやすいのはもちろんだけど、ご自身があとがきで仰ってるんですが、まず土屋京子さん、この『秘密の花園』を児童文学ではなく大人向けのものとして向き合ったみたいなんですね
それがまず大成功だったんじゃないかと思うんです

そしてこの物語の重要な要素であるヨークシャー訛りの和訳もすごかった
ヨークシャーってのはイングランドの北部地方なんだけどけっこう訛りのきつい方言らしいのね
これがまぁ英語なんてちーとも分からんのにヨークシャー訛りにしか思えんのよね
ヨークシャー訛りを和訳したらこうなるだろうなとしか思えないほど自然

そして3人の子どもたちがまあ生き生きとしてるのよ
花園の描写も素晴らしい
まさに魔法使いですよ、土屋京子さん

もしこれから『秘密の花園』を読もうとしてる方は絶対土屋京子さん訳で!というのはもちろんですが、過去に『秘密の花園』を読んだことある人も土屋京子さん訳で読み直してほしい!

そのくらい素晴らしかった
もちろん内容も(今さら)

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2024年03月22日

Posted by ブクログ

文章が上手い。とても読みやすい。
小学生でも読めるんじゃないかな

人間、特に子供たちの生きようとする力や植物や動物を大事に思う気持ちに泣いてしまう。
私の幼少期には秘密の花園的な経験はないはずなのに、読み進めていくうちに、心の中に秘密の花園が浮かんできて一緒に蘇らせている自分がいた。

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2024年03月15日

Posted by ブクログ

児童文学とは「児童のための文学」というだけではなく、「児童だった人のための文学」なのだと思います。

メアリ、ディコン、コリンの3人の子どもたちがとにかくキラキラと輝き続け心の底から愛おしい。子どもたちの成長を見守る物語ではなく、子どもたちから大切なことを教えてもらう(思い出させてもらう)ような物語でした。

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2023年09月22日

Posted by ブクログ

児童向けと分類されており、小公女、小公子と並ぶバーネットの作品と言われている本書。とても単純な筋でありながらも結構なページ数を備えた本書はその丁寧な登場人物達の心の洞察や出来事の表現力や自然への洞察力によるもの。サスペンスなどとは違い、読み手にはその後の展開が明らかに見通せているが、読み手の愉しみは如何にその展開が素敵に提示されるかであって、その点においては読み手の期待以上のものとなっているのでは思う。特に最終章では
目線が主人公の一人、コリンの父親目線に切り替え、その父親もその後迎える結末について予感めいたことを考えている様子て、この章に至るまで散々説明されている「魔法」の作用について、この奇蹟を読者に納得させることに成功している。
大人に翻弄された子供が卑屈に育ってしまうこと、環境の変化と運命の人との出会いの化学反応により正しい人の有り様に気がつくところにこの話の大筋の醍醐味があるが、子供達の劇的な変化に大人達が驚愕する様も本書の大事な要素。タイトルの「秘密」は秘密の花園とコリンの父親への秘密の掛け合わせであることは言うまでもないが、後半でやたら使われる「魔法」とは超常現象ではなく自己が未来に向けての希望を唱える呪文により実現するものだと感じさせてくれる。
巻末の解説も深い考察で読み応えがあります。
類似の古典作品をもっと読みたくなりました。

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2022年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三省堂の著名人フェアにて、ノラネコ軍団の作者の工藤ノリコさんが、心のバイブルとまで評して紹介しているポップをみて、気になり買ってみました。

素晴らしい作品でした!過去読んだ本の中でも指折りの傑作だと思いました。偏屈だったメアリやコリンが、秘密の花園を通して交流を深め成長していく様は、なんだか心が温まり、これが教育ということなんだろうなぁと思わされました。ヨーロッパコマドリが頻繁に出てくるのも、イギリスを感じさせます。
メアリやコリンが過ごしたヨークシャーのお屋敷やムーアを見てみたくなりました。とにかく素晴らしい

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2022年06月22日

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『小公女』、『小公子』は主人公が心優しく素直で利発ないわゆる優等生キャラだったのに対して本作の主人公がつむじ曲がりだったのは新鮮でした。それでも周りの愛情を受けて成長していくメアリの物語は子供の成長に愛情は欠かせないということを教えてくれました。

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2022年05月16日

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少なからずこころの動くいい作品だった。こじれている人にはいいかもしれない。小説がやさしく語りかけてきてくれる。

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2017年12月18日

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ネタバレ

心がきれいにあらわれて行く、
本を読むという趣味があってよかったな、
と思える作品です。

コレラによって
不幸にして両親を亡くしてしまったメアリー。
愛情を知らぬ彼女はまさに暴君。
つれられていった屋敷でもはじめは乱暴そのものでした。

しかしながら、彼女を世話してくれる女中さんは
そんな彼女を温かく見守り
時にいけないことを教えてくれました。

そして彼女はだんだんと
こころに抱えていた闇から開放されるのです。

世の中に疲れ始めたとき、
希望を与えてくれる本だな、と感じました。

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2016年06月13日

Posted by ブクログ

小学生の頃、一時エンドレスで読んでいた。そしてその時ぶりに読んだ。まさか光文社新訳で読めるなんて。
はまったきっかけは名前が自分に似てるから。日本の小説には私に似た名前があまり出てこなくてなんとなく寂しさを感じていたし、メアリの元々の自分さえ良ければいいとか他人を斟酌しない様子なんか自分に近い感じがして、メアリのことを好きになってくれる人が出てきますようにと応援してたなあ。鳥やリスを操るディゴンを羨んだりする気持ちは当時と変わらないけど、親子仲の進展に感動できたのは今だからかなと思ったり。

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2014年08月21日

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徐々にワクワク度が増す、愛すべき物語。人はどこであれ、変革のきっかけを持つことができるという楽観主義を感じる。荒削りのようで、しかし、どことなく憎めない物語だった。解説、訳者のあとがき共にグッド。

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2013年12月03日

Posted by ブクログ

視点が変わったところ以外はとても読みやすく、自然の描写が好み。
私も外を走りまわれば美人になれるかな?
終わり方がそっけなさすぎな気も。

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2013年11月30日

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古典的な児童書なので、退屈そうな印象だった。
読んでみると、一気に引き込まれて、わがままで偏屈なメアリをはじめ、病弱なコリンたち、登場人物が生まれ変わり、生気をとりもどしていく姿に元気をもらった。

読んでる間は食べ物がたべたくなるし、外に出たくてしかたなくなる。
花園そのものの魅力もこどもたち同様に受け取れたし、花園の再生に心踊らせながら読み終えました。

最後は喜びに打ち震えて涙がでた。

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2013年10月26日

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子供による子供の為の話。だけどこの話に出てくる大人の為でもある話。
文章を追いかけながら、懐かしい気分になり、笑みが抑えられず、自然に対して素直で率直で、なんでも驚き興味を示す三人に何度も涙があふれてくる。
子供が読んだら、当たり前の事が書いてあると思うのでしょうが、大人から見たら涙ぐまずにはいられない。
子供のころに感じた新しいものへのあくなき探究心と愛がある。それしかない。
子供の秘密は、いつか誰かに打ち明ける為にある。
大人の秘密は、誰にも話さず墓場まで持っていく。
人を笑顔にさせ、秘密の花園に入り、出てきたクレイヴン氏は、この作品を読んだ読者の姿だと思う。
とても素敵な作品。

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2013年03月31日

Posted by ブクログ

自然描写の美しさとひねくれた子供たちの鋭い描写が絶妙。メアリとコリンが変わっていくのは本当に清々しかった。
映画も見てみたいけど、実際にイギリスに行ってヒースの臭いや色を体で感じたい。

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2013年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

母の庭。手を入れ花を咲かせる。

映画を先に見たので、文章を読みながら、映像を思い出し、想像が膨らみました。 冷たい感じの出だしから、こころ温まる最後の展開まで、飽きずによむことができました。

映像作品(DVDなど)をお勧めします。

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2013年04月26日

Posted by ブクログ

小学4年生の時 夏休みの宿題の読書感想文を書いた本。
物語の内容も どんな感想を書いたかもすっかり忘れてしまった…が書いた文章を親に手直しされ賞状をもらったことだけは覚えている ちょっと苦い記憶の中の一冊。

「秘密の花園」ちょっとへそ曲がりの女の子が主人公 濃い目のグレーの物語が女の子が「秘密の花園」を見つけるところから ほんのりピンク色が混ざりだす。 
どんどん どんどん 色が加わり… 緑・ピンク・オレンジ・黄色…光が差し込む

花園に存在している魔法 女の子男の子が魔法によってどんどん変化していく。

普段はなかなか感じられないけれど きっと「この魔法」はどんなところにも いつでもあって あとは感じるだけなんだろうな…
読み終えて ほっこり幸せな気持ちに包まれている

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2024年04月28日

Posted by ブクログ

最初の数ページでは、主人公のメアリが全く良いところのない子どもとして描かれており、メアリのことが全く好きになれなかった。そのため、この子が主人公の物語を最後まで読み切ることができるのか、すごく不安だった。
しかし、メアリの置かれた可哀想な境遇が明らかにされ、メアリの子どもらしく可愛らしい一面が垣間見えるようになっていく中で、いつの間にかメアリのことをすごく応援する気持ちになっていた。
自分に関心を向けてくれる人が一人でもいれば、人は救われるのだということを強く感じた一冊だった。

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2022年06月24日

Posted by ブクログ

子どもの成長に必要な物を教わった。

このお話のメインは、
やはり秘密の花園。

最初に花園に足を踏み入れたメアリが、
動物や自然の成長とともに、
自らの心も豊かになっていく。
また、ディコンやコリンなどのお友達だちと遊んだり、
一緒に自然の育て、
一緒の秘密を持つことで、
いわゆる、
『子どもらしさ』を得ていく。
その様子が、読んでいえ清々しい。

また、コリンも同じく、
親からの愛情を得ていなかった分、
メアリやディコンから認められることで、
自信をつけ、
良く遊び良く食べ、
どんどん成長していく。

親からも愛情ももちろん大事だが、
子ども同士での成長、
自然の成長、共通の秘密を持つことのワクワクさなど、
大人でも楽しめる内容だった。

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2021年01月30日

Posted by ブクログ

両親を亡くし、英国の叔父の屋敷に引き取られたメアリ。
「秘密の花園」の存在と再生、彼女と関わる人々の成長を描く。
全27章。解説、バーネット年譜、訳者あとがき有り。
ヨークシャーの豊かな自然の中で育まれる、庭の再生と
子どもたちの成長の物語です。
両親を亡くし、インドからヨークシャーの叔父の家へ。
ミッスルスウェイト屋敷に引き取られた、つむじ曲がりのメアリ。
謎の「秘密の花園」の存在を知り、発見。動物たちと仲良しの
ディコン、病弱な従兄弟のコリンと共に、その再生に熱中する。
愛情に飢えたメアリとコリンが豊の自然の中で変化し、成長。
彼らを支える個性豊かな人々。女中のマーサとその母スーザン。
老庭師のベン・ウェザースタフ。なによりも自然を愛し慈しむ
マーサの弟ディコンとの出会いは、メアリとコリンを成長させる。
それは季節の移り変わりと共に再生する「秘密の花園」のように。
小・中学校で福音館書店版に親しみ、手元には西村書店版がある
『秘密の花園』の大人版です。
訳者あとがきでは原書は、素っ気ない文章なので、手加減なしで
翻訳したと書かれてますが、挿絵が無いこともあり、
かえって想像力が膨らむ内容になっています。
インドやヨークシャー、クレイヴン氏が訪れたヨーロッパの描写。
季節の移り変わりと生物たちの息づき。
壮大な屋敷の内外と部屋。美味しそうな食事の情景等。
素っ気ないとはいうものの、登場人物たちの描写は丁寧で、
メアリとコリンの心と身体の成長が変化していく様子が良い。
また、ヨークシャー訛りも訳者の苦心でしっくり物語に合ってます。
だけど、タマゴちゃんって・・・謎の翻訳は原書に当たって調べて
みようかな?西村書店版も再読してみよう。

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2021年01月25日

Posted by ブクログ

とても前向きになれるキラキラしたお話だった。
自分も秘密の花園に入ったら考え方が素直になれるだろうか。
子供向けではあるかもしれないけど、大人も読んではっと気づくこともありそうです。

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2019年12月10日

Posted by ブクログ

児童向けのダイジェスト版では何度か読んでいたが、今回、光文社古典新訳文庫で読んでみた。21章や27章などはとても子供向けとは思えない内容で、作者バーネットのメッセージを強く感じた。晩年の作品であり、色々な思いを込めたかったのだろう。
解説では、”コリンが、庭師ウェザースタッフや労働者階級の男の子ディコン、植民地生まれの女の子メアリを相手に「科学的発見」に関する「講義」をするというかたちでの<成長>をみせるさまは、この庭を大英帝国という文明化した国家の比喩としてみたて、その繁栄を言祝ぐ場と解釈することをも可能にする。” とあったが、そうした意図までもあったのだろうか…

私的には、ニグレクトされた子供たちのたくましい自然治癒の力、「親はなくとも子は育つ」ことを描いた物語として読みたい気持ちだ。
梨木香歩さんの『秘密の花園ノート』を読み返して、もう一度、『秘密の花園』の世界を楽しみたい。

解説に書かれたバーネットの生涯は、自分で勝手に想像していたものとはだいぶ違っていた。バーネットもサンテグジュペリもモンゴメリーやアリソン・アトリーも、みな作品の世界からは想像できないような苦悩多き人生を送っているのだなあ。

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2018年10月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

心が凝り固まった二人の少年少女が、秘密の花園を通して心を開き成長していく様子はすばらしい。
しかしなぜにメアリは最後の方にあまり登場しなくなるのか。まるでコリンの物語みたいになってしまったではないか。

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2018年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

子供を室内に閉じ込め、わがままを許し、お前は長生きできないと囁き、哀れに見つめる。子供はどう育っていくか。



 そんな子供だったメアリとコリンを救い出したのは、マーサとディコンだった。

 のびのび生きる術を忘れたすべての人へ。

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2015年11月02日

Posted by ブクログ

英国のヨークシャー州を舞台にした作品。自然の描写が秀逸で、美しい。そして登場人物たちも個性溢れて魅力的。題名だけ知ってはいたものの、実は初めて読んだのは大人になってからなのだが、訳者のあとがきにも記されていた通り「大人が読むからこそ得られる感動」があると思った。

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2015年03月16日

Posted by ブクログ

子供の素直さにきゅんとくる本。

いくら主人公だって、酷い環境で育ってきたら「清く明るく正しく」なんていられない。そんなひねくれてしまっていた子たちが、ゆっくり自然に触れて、自分と向き合って、窓を開けていく姿が眩しいです。

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2013年06月21日

Posted by ブクログ

梨木香歩の「『秘密の花園』ノート」を読んだら、読みたくてたまらなくなり書店へ。いくつもの出版社の中から、出だしの一文が気に入った光文社古典新訳文庫を購入。
なるほど、なるほど。優れた解説を読んだあとにする読書というのも楽しいものですな。

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2019年08月03日

Posted by ブクログ

秘密の花園は昔名作アニメ劇場でみたような。原作はずっと読みたいと思っていてやっと。新潮社の翻訳も読もうかな。

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2019年01月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クソすねた女の子が出会いを通じて素直になっていって、クソすねた男の子を素直にしていきますよ、それを通じて男の子の病気も治りますよ、というお話。
こんなに人間は素直なものなのか・・・俺がひねくれているのか、それとも著者が人間の本質に対して楽観的すぎるのか。最近読んだ本の中で、どうも英米系の古典は、話の雰囲気が楽観的である気がする。個人的にはフランスとかのもう少し悲劇的な要素を含んだお話の方が好き。

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2012年05月09日

Posted by ブクログ

我侭で貧弱な女の子の成長物語。
動物と話せる男の子と出会ったり、自然と触れ合う事で女の子は変わっていく。

植物の描写がとても綺麗。美しい花々や木々が目に浮かんでくる。

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2012年02月22日

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