あらすじ
孤児のジュディは、ある匿名の紳士の援助を受けて大学に通わせてもらえることになった。援助の条件は、大学生活について月に一度手紙で報告すること。ジュディは顔の見えないその紳士を「あしながおじさん」と名付け、学業の進捗状況や休暇の過ごし方などについて、絵入りのお茶目な手紙をせっせと書き送るが……。躍動感ある新訳によって、かつてなくリアルで楽しいジュディがよみがえる。世界中で愛読される名作。
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Posted by ブクログ
まず構成が主人公の手紙になっていて、新鮮で面白かった。また、その手紙の内容もジュディのウィットに富んでいて、クスクス笑える箇所が多々あった。
印象に一番残っているのは、ジュディの学ぶことへの貪欲さである。適当な教育を受けてこなかったジュディが、文化レベルの高い知識人たちとの出会いのなかで、その教養の差に諦観するのではなく、少しでも追い付けるように読書に勤しむ姿を見て、見習いたいと思った。
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ずっと読んだことがなくて、「まなの本棚」をきっかけに読んでみることにした。読んでよかった!!
ジュディの素直さや絵にはクスッと笑えるし、あしながおじさんの正体には驚かされた。ジュディが大学でいろいろな知識をつけて、だんだんと素敵な女性になっていく様子も素敵。
あしながおじさんの正体を知ってからもう一度読むとまた違った面白さがあった。
まだまだ色々と考察しがいがありそう。
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タイトルだけは知っていて(アニメは見たことがある)、長年読んだことがなかったもの。めちゃくちゃ面白い!主人公からあしながおじさんへ向けた一方的な書簡小説。とにかくジュディのキャラがいいし、手紙の内容が面白い。結末が何とも言えなく素敵な1冊。
Posted by ブクログ
『罪と罰』を読もうと思ったら貸出し中でした
生意気な!(どの口が言うか!)
しょうがないのでみんみん繋がりでこっちを
遥か昔に読んたことあるはずなんですが…
あれ?こんなに面白かったっけ?
新訳だからでしょうか?
読んだ当時は男の子だったからでしょうか?
(今女性という意味ではない)
まぁ、いいです
とんでもなく面白かったです
これは今の子たちも絶対読むべきだわ
孤児のジュディからあしながおじさんへ宛てた手紙で構成される本書ですが、この手紙が素晴らしいんですよね
フリとオチがちゃんと分かってるんです!!
(ここは強く言いたいので「!」を2個使いました)
丁寧に丁寧に振ってすとんと落とす、素晴らしい
世が世ならジュディは素晴らしい放送作家になっていたことでしょう
R-1チャンピオンもありうる
そしてジュディの手紙には毎日を明るく前向きに過ごすための言葉がたくさん込められていました
心が沈んだときに読めばどんな特効薬より効きそうです
そしてまあもちろん気付いていないのはジュディだけという最高のハッピーエンド!
言うことなし!!!
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凄く面白かったです。
序章以外手紙形式なのも新鮮でした。
日常を綴る手紙もですし、いきなりの怒ってる手紙だったりそのあとすぐ謝罪手紙書いてたりと面白かったです。
物語上最後の手紙であるラブレターが大好きで、ときめいて何度も何度も読んでいます。
好きな人と会った後に見る星空の美しさ、わかるなぁ、素敵だなぁ。
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なんとなく内容は知っているけど・・・。という本だったので一度手にとってみたかった作品。
想像以上に、ジュディが前向きでユーモアがあって逞しくて。とにかくかわいらしい女性で、自分もこんな風になれたらなぁ。と思わせるような女性。
作中に、ジャーヴィスの名前と、ジュディ目線でのジャーヴィスはよく登場するけど実ジャーヴィスの登場は以外と少ない気がします。もっと彼の詳細があってもよかったかな。
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あしながおじさん!
子供のときにだいすきだった本。
年齢としては大人になった今、15年前を思い出しながら読んでみました。
昔は、素敵なジャーヴィー坊ちゃんと幸せになるシンデレララブストーリーにうっとりしてました。
あと、キャンパスライフの甘美な描写!
「ブルーのモスリンのドレス」「ファッジ」「糖蜜キャンディ」「イブニングドレス」「シルクのストッキング」
こんな言葉の響きにどきどきしながら、めいっぱいの想像力を働かせていたもの。
でも今読むと、それだけじゃなくて。
ジュディの生き生きとした魅力がわかるようになりました。
強さ、賢さ、明るさ、お茶目さ。
しんどい過去や逆境に負けないところ。
卑屈にならずに言いたいことを言うところ。
色んなことをユーモアに変えちゃう愛嬌と素直さ。
現状にあぐらをかかない自立心。
物欲の甘美な誘惑は素敵だけど、それより大事なものを見出して選べるところ。
ジャーヴィー坊ちゃんがどうしてジュディを好きになったのか
よーくわかるようになった気がします。
色褪せない小説です。
Posted by ブクログ
なんだかんだで読んだことなかったので。なぜか結末だけ知っていたのだが、知らない状態で読みたかった。シンデレラストーリーと言う言葉が解説にも出てくるが、光源氏みもある。
地味にショッピング(買ったもの)描写が魅力的だが、そもそもが少女向けというよりは主婦向け雑誌での連載だったことを知り、納得。
Posted by ブクログ
〈おじさまはハゲですか?〉
けっこう繰り返していてびっくり。会ったことない人を想像するとき外見大事だけど。
どんどん興味が外へ社会へ広がっていくのが、頼もしくかっこいい。
〈坊ちゃま〉意外と年上だった。
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土屋京子さん訳。実はこれも子供の頃にちゃんと読んだ事はなく、ブレッド・アステアの映画を観ただけだったので、あしながおじさんとはこんなお爺さんだったのか!(失礼!)なぜ?!と思った記憶がw。原作を読み長年の謎も解け、映画よりも何倍も素敵な物語だと分かった。女子はその日に会ったことを語るのが大好き!今日こんな事があったの、あんな事があったのと話したい。家族のいないジュディには、その相手こそジョン・スミス氏=あしながおじさんなのだ。家族であり恋人であり友人。お金の支援より、この心の支援こそ、彼女の救いなのだな。
Posted by ブクログ
メールでのやり取りじゃなくて
誰かと手紙で文通したくなる本だった。
手書きの文章を郵送して時間をかけて届けることで想いや温かさがより伝わって来る気がした。
Posted by ブクログ
1910年の作品とは思えない、現代に通じるアイロニー。所々で反語的な言い回しがあり、痛烈な欺瞞への批判と感じられるか、感じ悪いと一蹴するかのギリギリを攻めていると思う。
最終章にておっと思うのも言わずもがなであるが、途中途中で『おじさん』サイドに感情を感じる不思議。
懸命に書いたプロットを批判され、落ち込み燃やすも、次の日は気を切り替えた台詞が、『夫と子が沈んだとしても、次の日には夫と子供を作るだろう』この喩えがとても印象的でした。
Posted by ブクログ
100年も前に書かれた話しなのに、現代の小説かと思えるほど、色褪せない素敵なストーリーでした。少女の生き生きとした毎日が、映像として目に浮かぶような描写に感心させられました。
Posted by ブクログ
読んだ気になっていたけど、そもそも小さい頃に読んで無かったのかもしれない。ジェルーシャが最初17歳なことに驚いた。
そしてあしながおじさんとあだ名をつけるセンス。よすぎ。
読んでいて絶対ジャーヴィスのこと好きになるし、ジャーヴィスも絶対ジュディのことが好きだと思ってわくわくしながら読んでいたから最後びっくりした。絶対おじさまは手紙読んでて、ジュディのことがかわいくてかわいくて仕方がないよね。
ジャーヴィス死んじゃってないといいなあ。
小さな頃に読んでいたらどう思ったのだろうか。それが気になる。
古典もよいな。
Posted by ブクログ
あしながおじさんの正体がいったい誰なのか、わくわくしながら読み進めた。
ある人のご好意で暗い孤児院からやっと明るみにでて暮らせることになったその喜びが1枚、1枚の手紙に綴られる。少女の書くその手紙はなんとも美しくはつらつとしていて、文章全体をキラキラと輝かせている。
Posted by ブクログ
子どもの頃はとっつきにくく敬遠していたが、初めて読んで非常におもしろかった。主人公である孤児の女の子は、卑屈な面がなく明るくポジティブに学生生活を送る。結末もさる事ながら安心して楽しめる。2019.6.27
Posted by ブクログ
うーん。くらもちふさこ。
ラブコメ...うん、ラブコメですね。悪くない。
なんですが、僕はくらもちふさこさんのマンガは、結構好きです。
そんなに読んでいませんが。「いつもポケットにショパン」「東京のカサノバ」「いろはにこんぺいとう」「A-Girl」「海の天辺」「千花ちゃんちはふつう」「百年の恋も覚めてしまう」…まあその辺りくらいです。
あとは「Kiss+πr2」はまあ、別格に佳作だと思いますし、「天然コケッコー」はもう、脱帽するしかない傑作ですね。「駅から5分」あたりも、もうその語り口のめくるめく有り様だけでも、豊饒な酒に目が眩むような味わい。だと思います。
...まあ、そんなにくらもちふさこさんを読んでいる訳ではないので、強くは言えませんが。
「あしながおじさん」。1912年にアメリカで発表された小説です。ジーン・ウェブスターさんという女性作家さん。
僕は光文社の古典新訳文庫で読みました。(古典新訳文庫であったから、読んだんですけれど)
解説がなかなか面白く、そこで言及されていましたが、1912年当時のアメリカというと、第一次世界大戦前夜なんですが、そこそこに資本主義経済、消費生活が充実してきていました。
小説を女性も購読して楽しむということも定着していました。
恐らく、生活の近代化、都市化から、都市で暮らす主婦層(の中の、それなりの富裕層)を中心に、女性参政権の運動なども出てきていたんですね。
そこで、くらもちふさこじゃないですけれど、女性向けの娯楽としての小説、というものが勃興。
「あしながおじさん」だけではなく、「孤児の女の子がかわいそうだけどガンバル物語」というのが、既に「売れ線」だったそうです。
ちなみに、日本で言うと夏目漱石さんが「彼岸過迄」とか「行人」を朝日新聞に連載していたころですね。
(日本も、1904年日露戦争、1910年韓国併合。アジアで唯一帝国主義の勝ち組に入って、無理していたなりに都会の市民生活は消費膨張していたころですね)。
孤児院出身のジュディは、顔も名前もしらない「あしながおじさん」からのお金で、大学に進んで陽の当たる人生を迎える。
そして、ジャービスという、富裕層の知的で進歩的な青年と恋に落ちる。
まあ、というお話なんです。皆まで書くのは野暮なんで以下省略。
これが、全編、「あしながおじさんに向けてジュディが書く手紙」という形式になっています。
一人称小説っていう形式ですね。
シンデレラストーリー、と言ってしまえばそれまでよ、なんですが。
ジュディが決して文部省特選なタイプの良い子ではない、というのがまあ、魅力ですね。(「文部省特選」という文句が既に昭和な香りですね)
それも、ちょいとワルだったり、ということではなくて。
孤児院出身という背景の中で、「哀れまれる不愉快さ」「慈善という行為が必然的に含む偽善」「孤児院という施設の特徴自体の不愉快さ」などなどを、炙り出しているところが面白い。
(たまたま最近、松本大洋さんの孤児院モノ漫画、「SUNNY」を読んだので、なおの事。)
そこの温度というか角度っていうのは、実は極めて、時代を超えて説得力のあるものでした。
そして、まあ、「何を語っているか」ということよりも、「どう語っているか」というトコロの魅力が大きいですね。
このお話を普通に三人称で描かれても、恐らくドッチラケ。
一人称という、語り手の心理に寄り添う形。言ってみれば主人公の顔のアップで押していく話法。
結局、恋愛物語っていうのはそういう手法が相性が良いのかも知れませんね。
ただまあ、十代の男性のブンガク青年とかが読んでも、鼻でふんって感じでしょうね(笑)。
でもねえ、映画で言えば、北野武もヨーロッパの名作も良いですが、「男はつらいよ」だって傑作なんですよねえ。
そういうことで言って、けっこうわくわくして楽しい読書。薄いのも魅力ですね。
しかし、くらもちふさこさんの、物語を描く人としての語り口の超絶的な上手さ。
絵の好き嫌いは人によりますが、とにかくマンガという形式の中で、素敵に自由で奔放で。そして、直截ではなく、間接的なぶんだけ味わい深い。そういう語り口。そういう意味で言うと、とってもお洒落。
これは本当に、すごいなあ、と思います。多くのその後のマンガに影響を与えている気がします。
くらもちふさこさん研究会については、また別途。
Posted by ブクログ
小さい頃にアニメを見たり、図書室の本で読んだり、最近はミュージカル版を観たりしてましたが改めて読んでみました。最後、正体がわかるところはこんなに手紙であっさり?だったんですね…。大学生活を活き活きと語るのが楽しかったです。こういう古典もの(?)も読んでいきたいです。