ディケンズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大長編四冊中の二冊目。物語はゆっくりと加速していく感じ。
古道具屋クルックの下宿人・代筆屋ネモの正体を複数筋のひとたち(“謎の女性”や弁護士事務所員ガッピー)が探る中、主人公エスターは浮浪少年ジョー・若年メイドチャーリー経由で感染症に罹って失明する(したのか?)。
準男爵夫人レディ・デッドロックと他の登場人物との間の意外な関係が明らかになって、、と少々推理小説的な展開も重なって、後半どういう展開が待っているのか楽しみだ。
エスターが一人称で語る章のエスターによる人間描写はくすりと笑える箇所が多く、レフ・トルストイの筆に似た味わいだった。
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Posted by ブクログ
村上春樹の短篇集『東京奇譚集』の中の『偶然の旅人』の中に、この作品が印象的に登場する。ディケンズは『二都物語』しか読んだことがなく、何となく心に引っ掛かっていたので手に取った。
ザ・長編を読み続けられるか否かの基準で言うと、『カラマーゾフの兄弟』と『失われた時を求めて』の間。(大概の作品はこの間に入ると思うけど)
舞台は19世紀半ばのロンドン周辺。いろんな階級、いろんな人格の人物が登場するが、1番いけすかないのは、リチャード・カーストン。中二病が拗れたヤツのイギリス版。こういう人物を見ると、革命は正しかったのかなと思ってしまう。
19世紀の古典を読むと、人類は、テクノロジーを別にすれば、精神性はほぼ一歩たりとも進歩してないんだなあ、と思うことが多い。『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』とはビスマルクは言ってないようだけど、大筋正しい意見だと思うので、こういうダイナミクスはじっくり堪能したい。
主人公エスターが一人称で語る章と、三人称の章が、不規則に並んでいて、小説技術としても面白い。