あらすじ
ルーシーと結ばれロンドンで幸せな家庭を築いたダーネイだが、元の使用人を救うべくパリに舞い戻るや、血に飢えた革命勢力に逮捕されてしまう。彼の窮地を救うため、弁護士カートンは恐るべき決断を下す……。時代のうねりの中で愛と信念を貫く男女を描いた、ディケンズ文学の真骨頂。
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Posted by ブクログ
末代まで呪ってやる!ってお話しでした(ほんとか?)
うーん、どうなの?
親の罪は果たして子に引き継がれるの?
ってこと、まぁがっつり法律になってるくらいの時代もありましたよね
でも実際今でもよく議論になります
当事者からしたら、そういう気持ちを持ってしまうのも分からなくはない
分からなくはないけど、やっぱり切り離さないとな〜とも思う
だって感情論だもん
でも感情論だけに難しい
親の罪を子が背負う必要はない!
これ正論!唯一無二の真理!
親の恨みを子で晴らす
こんなのダメ!って思うけど
自分以外全ての家族がそいつに殺されたとなれば、息子がどんな善人でも日々幸せに暮らしてるだけで許せないのも…
それにしても、複雑な人間関係が明らかになる下巻はお見事としか言いようがない
やっぱディケンズすげーわ!
Posted by ブクログ
よかった。読んでよかった。
静かに静かに進んでいく上巻。
正直睡魔に襲われて全然進みませんでした。。
そしてフランス革命。
運命に翻弄される人々を描いた激動の下巻。
下巻で散りばめられたあらゆる伏線が回収されていく様子に
ページを捲る手を止められませんでした。
自由、平等、博愛、さもなくば死!
虐げられ貧しさに耐え自由を勝ち取るために立ち上がった
もう誰にも止められない群衆の熱気が怖いほどに、
読んでいる私にも伝わってくるようでした。
今回もまっさらな気持ちで読みたく、
いつも通りあらすじも帯も全く見ないで読みました。
あぁ主役はあなただったのか…と。
それぞれの結末に、後半はずっと胸がいっぱいで泣けました。
重厚で読み応えのある本でした。
Posted by ブクログ
<登場人物>
チャールズ・ダーネイ→フランス亡命貴族
シドニー・カートン→弁護士(見た目はダーネイとそっくり)。ストライヴァーとは昔からの友人。
ストライヴァー→弁護士。ダーネイ氏の裁判に出席。カートンの主人のような関係の友人。
マネット医師→18年間生きたままバスティーユ牢獄に入れられていた
ルーシー→マネット医師の娘で美人
ロリー→テンソル銀行員。テンソル銀行はロンドンとパリどちらにも属する銀行
ドファルジュ婦人→反革命派の人間をリストアップし、彼らを順に告発して死に追い込む
このうち、ダーネイ、カートン、ストライヴァー全員がルーシーに恋をすることになる
Posted by ブクログ
上巻はフランス革命のきっかけであった。下巻はそれぞれの人が死刑となる話で、主人公の身代わりとなって処刑されるという場面である。フランスからイギリスに逃れた亡命貴族が再度フランスに戻ってきて、無罪放免から死刑になるという逆転である。
Posted by ブクログ
キリスト教的な考え方なんだろうなと頭ではわかるが、自分自身はキリスト教のものではないのでなんだかなぁと思ってしまったり。
残されたもの達は何を思ってこれから生きていくのかな。
Posted by ブクログ
「自由、平等、博愛、さもなくば死!」血みどろのフランス革命。当時の空気ってこんな具合だったんだなあ。気が触れてしまったかのような大衆の熱狂が伝わってきてゾッとした。この狂乱の雰囲気を体感しただけでも読む価値があったと思う。もちろんストーリーも面白い。最後のシーンは別格だった。神聖な輝きが溢れていて、なんとも言い難く美しい。個人的には死体盗掘人の男が終盤で心を入れ替えて言ったセリフもたいへん胸に響くものがあった。全体の作りとして個人の心理を追究するという趣向ではないが、大衆の心理を媒介にして、それを作り上げ牽引する側と犠牲になる側の個々人が複雑に交錯する群像劇はとても読み応えがあった。満足。
Posted by ブクログ
ストーリーは良かった。特にラストシーンには、甚く胸を打たれた。
翻訳に関してだが、信頼を置いている池央耿氏の訳という事で楽しみにしていたのだけれど、相変わらずよく言葉を知っているなあと唸らされはしたものの、本著では些か衒った言葉遣いが鼻についた。文章もかなり難しく(抑々近代文学であるから当然と言えば当然であるが)、あまり人にお薦めは出来ない。
Posted by ブクログ
イギリス人が描き出すフランス革命はひたすら醜悪。
こんな話だとは全然知らずに読んだので、ラストの死刑囚替玉殺人事件は衝撃的だった。
愛するひとに自分の命を捧げるというのは、崇高なことだと思うけど、それを否定しちゃあおしまいよ、とも思うけれど、捧げられた側からすると、重過ぎてつらいだろうなあ。
自分の人生だけでも十分に重たいのに、いったい人の分の人生まで背負えるだろうか?
Posted by ブクログ
18世紀末のロンドン・パリを舞台にした、世界中で読み継がれている傑作であるが、個人的にはそこまで良いとは思えなかった。なぜならば、各人の行動原理がどうにも理解できなかったからである。とくに理解不能なのは名もなき民衆たちで、もちろんフランス革命の熱に浮かされていて正気ではいられないという理窟はわかるのだが、どうにも胸にストンと落ちない。しかも、その民衆が随所に登場して、時には重要な役割さえ果たしている。そのような調子ゆえ、物語じたいも素直には吞み込めず、読み進めることにだいぶ難儀した。また、物語の展開じたいにも理解しがたい部分があって、最終盤のミス・プロスが誤ってマダム・ドファルジュを殺してしまう場面などは、はたして本当に必要であったのかと考え込んでしまう。逆にいえば、フランス革命の狂躁を的確に描いているからこそのある種の「異常」性をうまく表現できているともいえるが、個人の印象としてはやはりそこまでの高い評価はできなかった。