ディケンズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
モームの世界十大小説のひとつ。(読むのは、カラマーゾフの兄弟、戦争と平和、ゴリオ爺さん、赤と黒、自負と偏見、嵐が丘、に続いて7作目)
執筆は1850年。ディケンズの自伝的作品。
1867年版の序文でディケンズ自身が書く通り、作者が自作の中で一番好きな作品らしい。
一巻の内容は、主人公デイヴィッド・コパフィールドが、生まれてから、10歳で、継父が手配した下宿先(が更に手配した監獄裏の小屋)から脱出して、一度も会ったことのない大伯母のベッツィの家を目指す迄。
視点は主人公の一人称形式。成人後(のいつ時点かはまだ分からない)に自分の人生を振り返る、というスタイル。生まれた時のことは、のちにいろんな人から(親身に語ってくれる人は、母のクレアラと女中のペゴティーくらいだけど)そのときのことを聞いてからのデイヴィッドによる想像。語り口が軽妙なので、読者は、デイヴィッド・コパフィールドがどんな苦境にあっても、ちゃんと立派に成人することが分かっているので、安心して読むことが出来る。
継父姉弟を筆頭に、嫌な人物も沢山登場するが、女中のペゴティーがいつもしっかりとデイヴィッドを抱きしめてくれるのが救い。その際、少し太めのペゴティーの背中のボタンがすべて弾け飛ぶ、という描写が何度も出てくるのが面白い。(お笑いで言うと「天丼」に当たるのか。)
まだ、五分冊のうちの一冊目だが、続きが楽しみだ。(でも一気読みはせず、他の本を挟む。)
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Posted by ブクログ
村上春樹の短篇集『東京奇譚集』の中の『偶然の旅人』の中に、この作品が印象的に登場する。ディケンズは『二都物語』しか読んだことがなく、何となく心に引っ掛かっていたので手に取った。(第一巻感想冒頭再録)
文庫本分厚目で四冊。途中違う本も読んだので、2ヶ月掛けて読んだ。
いろんな人が出てきて、行動の真意が後で分かったりするので、評価も途中で変わったが、読み終わってからいいひと順に並べるとこんな感じか
男性: アラン・ウッドコート、ジョン・ジャーンダイス、ジョージ・ラウンスウェル、マシュー・バグネット、ロレンス・ボイソーン、プリンス・ダーヴィドロップ、コウヴィンシズ、だいぶ空いて タルキングホーン、ハロルド・スキンポール、スモールウィード、ウィリアム・ガッピー、リチャード・カーストン(どんなに男前でも、誰にも幸せを与えられない拗れたやつ)
女性: エスター・サマソン、チャーリー(コウヴィンシズの娘)、オノリア・デッドロック、エイダ・クレア、キャディー、ジェニー(煉瓦職人の妻)、ジェリビー夫人(アフリカ慈善家)、レイチェル夫人(チャドバンド夫人)、バーバリー、スナグズビー夫人、オルタンス
物語の最初から最後まで登場する「ジャーンダイス対ジャーンダイス訴訟」は、結局訴訟対象の資産全額が訴訟費用として食い潰されて、訴えの利益が消滅したが故に結審する。ゲームの設計が悪いと(弁護士以外)誰も得をしない、という意味で大変興味深かった。行動経済学の「20ドル札オークション実験」を思い出した。紛争解決手段としては、和解が一番高等だ、ということだろう。
ジョン・ジャーンダイスが最後にエスターとの婚約を破棄する場面での、「荒涼館の女主人になって欲しい」という自分のプロポーズの際の約束を守る形で、ウッドコートに花嫁と新居(第二の荒涼館)をプレゼントし自分は身を引く、という振る舞いはとてもスマートだった。
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Posted by ブクログ
厚いわ!850ページは上下巻に分けろや!( ゚д゚ )クワッ!!
失礼、取り乱しました
というわけで、ディケンズです
『オリバー・ツイスト』です
主人公はもちろんオリバー・ツイストなんだけど、出番がまぁまぁ少ない
題名にしたほどの主人公なのにまぁまぁ少ない
さて、どんなお話かって言うとですね
孤児のオリバーがおって、その周りに悪人陣営と善人陣営がいて、両陣営がオリバーを自分たちの方に引っ張り合う
ものごっついざっくり言うとそういう話
で、基本オリバーは超善人の魂の持ち主なので、ほっとくとすぐ善人陣営の方に行っちゃう
なので悪人陣営がもうあれやこれやとやってくるわけです
もう、この悪人陣営の面々がすごいのよ
ほんと嫌なやつばっかりやで
イラーっとしっぱなし
ムカムカーのムッカムカー!
そしてこの引っ張り合いには、実は秘密が隠されていて…っていうね
ディケンズなので、最後は超絶ハッピーエンドなのは分かってるんだが、もういつまでたってもオリバーにはひどいことしか起きないので、さすがにちょっと心配になりました
でも安心して下さい
オリバーは実は…というベタ展開でハッピーエンド!です
でもね
この物語の読みどころは悪人たちです
なんかねー哀しいのよ
嫌なやつばっかりなんだけど、これさ社会ってやつがこの悪人たちを生み出してるんちゃうの?って思わされるんよな
社会を変えよう!ってのが実はこの物語の目指すところだったんちゃうかな〜?
でもな〜あんまり変わってないかも
ディケンズに顔向けできんわな -
Posted by ブクログ
思ったよりも登場人物が多く、プロットが複雑だった。
1837年の作品であり、もちろん現代から見れば陳腐だったりストーリーが読めてしまうところもあるのだが、それを差し引いても面白かったと思う。
翻訳もとても読みやすかった。
19世紀のロンドンの現実がすごく生々しく描かれていて、特に犯罪者や困窮者の住む暗く汚れた区域の描写が良い。
オリバーは主人公と呼べるような活躍はしない。
基本的に流されるにまかせるばかりだが、心の中に揺らがぬ善意を持っており、それが周囲の人々の動きに影響を与えているようである。つまりオリバーという対象物を巡る群像劇という感じである。
オリバーを守ろうとする人、オリバーを利用して利益を得ようとする人、それぞれの利害が交錯する中でさまざまな事件が起こり、過去の秘密が明らかになり、最後はハッピーな形で決着がつく。 -
Posted by ブクログ
仕事と私事問わず全ての他人に対して辛辣に当たる老守銭奴スクルージ、そんな彼にもクリスマスが訪れます。
しかしスクルージはクリスマスという日もそれを楽しむ他人も、更には人生そのものも「くだらん!」と一蹴してしまう始末。
しかし彼の前にかつての意地汚い共同経営者の幽霊が現れ、同じ轍を踏まないでほしいと訴えます。
過去から未来を見ることになるスクルージは、現在の積み重ねが未来に影響して自分が死んだ時に周りがどう反応するかを目の当たりにします。
絶望し現在に戻った彼は改心し…。
良い大人になることは難しく思い描いている通りにはなりませんが、反省することをやめてはいけないと感じました。 -
Posted by ブクログ
いやもうこれは光文社が悪いです
ごめんなさい
光文社の手先を代表して謝ります
本当に申し訳ない
読みづらいよね
なんかカクカクして読みづらいよね
そもそもディケンズと池さんて合わない気がするんよね
で、これはおそらくなんだけどね
英語ぜんぜん分かんないで言うんで、大間違いの可能性大なんだけど
新潮社のディケンズの加賀山さんの訳文もカクカクしてたんで(普段の加賀山さんの訳文はそんなことない)、おそらくディケンズの原文がちょっと格式高いイギリスイギリスした英文だったのではないかと思うんよ
でね、ほんともう妄想に近いと思うんだけど、池さんも聞いたと思うんよ
「ディケンズの地の文を活かすとこんな感じになりますよ」って
そこでやはり光文社側がね
「光文社古典新訳文庫はそうじゃないのが売りなんで、もっと大胆に意訳しちゃって下さい」って言えばよかったと思うのよね
でもほら池さんほら大御所中の大御所だからさ「さすがっす!さすが池さんす!それで行きましょう!」とか言っちゃったんよねきっと
ほんと申し訳ない
よく言っときます
そもそもさ
繰り返し言うけど、絶対池さんとディケンズ相性良くないと思うんよな
でもシリーズに大御所も加えたかったんだろうね
シリーズに重みみたいなん付けたかったのは分かるんだけどさ
お互いマイナスよね
池さんはね、もうプロ中のプロですから
依頼があれば全力で応えます
その結果です
だからやっぱり光文社が悪いです
はい、本編の話!
伏線張りまくりの上巻!どれとどれをひっくり返してくるのか楽しみな下巻に続く!(相変わらず本編の話はちょっとかい!)
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Posted by ブクログ
▼ディケンズって読んだことなかったんです。ご縁がなくて。ミュージカル映画になった「オリバー!」は、何故か少年時代に何度も観たんですけれど。ディケンズって1812-1870なんですよね。イギリス人。「二都物語」は1859。大まか1838-1861くらいに、ベストセラー作家だった。フランスで言うとフローベールと同時代。バルザックが、ふたりより10年くらい早いか。
▼つまりは、小説が「まあ、2023年現在の人が翻訳で読んでも、かろうじてエンタメだとも言えそうな感じになった」という状況の、まあ大まかに言うと第一集団、と言っていいと思います。しかもなんでだか、(まあ理由ははっきりしてるとも言えるけれど) 英、仏、米、露、なんですよね。
(ディケンズ1812-1870。
ブロンテ姉妹1816-1855。
コナン・ドイル1859-1930。
バルザック1799-1850。
ユーゴ―1802-1885。
フローベール1821-1880。
ドストエフスキー1821-1881。
トルストイ1828-1910。
オルコット1832-1888。
マーク・トウェイン1835-1910。
ちなみに夏目漱石1867-1916。)
▼二都物語は、1789年くらいからのフランス革命が背景になっている、まあ歴史小説です。書いたのはイギリス人。書かれたのが1859なんで、70年前の出来事。
2023年の日本で、1953年‥‥「朝鮮戦争の終戦」を背景に、日本人と韓国人が出る小説を書いた、みたいな感じでしょうか。
▼備忘的に言うと、
・ルーシー(女)ヒロイン。フランスの、医師の娘だった。けど、革命前の圧政の時代に父が冤罪で投獄され、ルーシーは縁を頼ってロンドンで育った。
・ダーニー(男)ロンドンで暮らす。フランスの亡命貴族。亡命貴族だけどちゃんとしてて(笑)、仏語を教えたりしてちゃんと自活してる。ルーシーに惚れて結婚する。
・カートン(男)ロンドンの法曹界で下っ端仕事をしている、一応インテリな若者。ひねくれた人生観と、ルーシーへの純愛と、ダーニーへの友情を持っている。
まあこの三人の、ドリカム状態三角関係がいちばんの主題です(ほんとうか?)。
▼時代で言うと、
・フランス革命の前
ルーシーが、フランスに行って、冤罪の父を救う。救って一緒にロンドンに逃げる。めでたしめでたし。王政の圧、残酷さが背景に描かれる。
・時は流れて。ザ・フランス革命の年
(ルーシーはダーニーと結婚している。ロンドンで幸せに暮らしている)
フランスでは革命が起こる。正義、ではなくて、カオスが描かれる。つるし上げ、テロ、糾弾。貴族とかはとにかく一律、ギロチン送りだ!・・・。さて、ダーニーは元貴族。元の領地?で家来とか?が、「革命騒ぎでえらいこっちゃで、ダーニーさんに〇〇を証言してもらわないと、俺が処刑されちゃうよ」みたいなことがあって、お坊ちゃんのダーニーは、カオスのパリにやってくる。
当然逮捕されて、裁判にかけられて、まあともあれ死罪確定。ギロチンですね。さらに言うと、衝撃の因縁が暴かれる。
【ルーシーの父(フランス人の父)が、革命前に、冤罪で投獄されて苦しんだ原因は、ダーニーの血族(貴族)にあった】
というものです。金田一耕助的な過去の衝撃です。
というわけで死刑を待つダーニー。妻ルーシーも(子供も)パリに来て、獄の外で泣いている。なんだけど、直前に親友のカートンが、やっぱりロンドンからパリにやってくる。それでもって、このカートン君が、「獄を訪れる。そして、親友を眠らせて入れ替わる」という荒業を行って、カートンがギロチンで死ぬ。ダーニーは、妻ルーシーのもとへ無事帰還。
(カートンの動機は、大まかルーシーへの無償の純愛)
・・・というのがお話です。
▼なかなかに、ケレンに満ちてドラマチックで、(文体は19世紀前半だなあ、みたいなこてこて感が強くて古典臭満載ですが)けっこう流れを掴めるとエンタメです。さすが、です。
あと、印象に残ったのが三つ。
1 という物語を、イギリスの、ロンドンの銀行員のオジサンが大まかずーっと見守ります。この人の、ビジネスマンでありつつ、人間味がある、という距離感の在り方が、実にイングランド的というか、資本主義的で滋味深い。英国紳士感。
2 と言う物語を全般、脇役で彩る、パリの貧民街の飲食店の夫婦がいる。「レミゼラブル」に出てくるずるがしこいテナルディエ夫婦みたいな。猥雑で、強烈で、下品で、強い。このふたりが、革命の暴動の先頭に立つ。そして、アンシャンレジームの、絶対王政の時代に悲しい暴虐を受けた過去を持っている。恨みはたっぷりなんです。つまり、革命のカオスと暴力を正当化する極の存在。
3 パリ、という町が革命の時期(1790年前後とか)には「恐ろしく不潔で汚かった」ということ。これはなんだかもう、すごい匂いたつような描写・・・。一方でロンドンは、そうでもない。
(その後、1840年代とかに、ナポレオン三世が、ロンドンで亡命暮らしをしていて。ロンドンが好きだった。パリに入って皇帝になって、「不潔でどうしようもないパリを、ロンドンみたいにしたい」という思いで、大まか1850年代、1860年代くらいにパリ大改造をした。そこで今の美都パリが作られたってことだそうで)
▼今年は、「ルイ14世から、第2次大戦終わりくらいまでのヨーロッパあるいは世界の歴史を、パリ、あるいはフランス・・・という切り口あるいはその周辺でできるだけ楽しむ。知る。」というお題で読書をしていまして。
「まんが世界の歴史13 第1次世界大戦とロシアの革命」
「太陽王ルイ14世」
「異邦人」
「アルセーヌ・ルパンのシリーズ」
「ナポレオン フーシェ タレーラン」
「イギリスの歴史が2時間でわかる本」
「贖罪」
そして、「二都物語」もその流れで、読もう!と決意したもの。
恐らく来年までかかって、
「怪帝 ナポレオン三世」
とか
第一次世界大戦についての本とか、
ショパンについての本とか、
ナチスの本とか、読みたいなあと。
最終的には「パリは燃えているか?」でゴールしたいなあ。
わくわく。