ディケンズのレビュー一覧
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ネタバレ■『デイビッド・コパフィールド』(1~5) チャールズ・ディケンズ著 岩波文庫
【後編 メシヤ再降臨準備時代】
英国の文豪、チャールズ・ディケンズの自伝的小説。個人的には特別敬愛している作家です。作品はどれも大衆小説に分類されます。芥川賞じゃなくて、直木賞のジャンルです。これは岩波文庫でも1巻400ページの5巻からなる小説なので、最後まで読むのは結構根気がいりますが、文章の巧さとプロットの上手さで最後まで読ませます。善悪二極化の構図はアメリカ的ですけど、ルーツから言えばこちらが元であって、ピューリタン的なんでしょうね。
ディケンズの味は人物描写ですが、原理の理解という面から言えば、時代背 -
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会計事務所で働く、強欲でケチで誰に対しても意地悪で心が狭くて、街の皆から嫌われているスクルージ。勿論、街中が浮かれ騒ぐクリスマスなんてだいっ嫌い! 「クリスマスなんてばからしい!」 けれどその夜、同業者のマーレイの幽霊が現れて、同じ運命を辿らないでとスクルージに告げる。“まだ、やり直せるチャンスはある”――そしてスクルージは、クリスマスの精霊と共にかつての、現在のク、そして未来の――スクルージが死した後のクリスマスの様子を辿っていく。その中でスクルージの堅い心はほぐされ、何かが芽生えていく。それはまさしく、“クリスマスの奇跡”! 幸せはいつも、自分の心が決める! 世界一有名で、誰もが心暖かにな
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不朽の名作。これを読んでわかりますが、19世紀なんかは、労働時間が短くて良いなって思いました(階級によりけりだったんでしょうけど)。スクルージじいさんの、人生が変わるほどの経験を、読みながら読者もするわけです。
子供が読む本だし19世紀の本だけれども、面白かったなぁ。
「あ、そうだよなぁ」という感じに、心の方向性を修正してくれるような本です。
知らず知らずのうちに、大人になることによって失われてしまった
人間の根本的な部分にあるはずの慈悲や、不必要なまでの欲望に気づかせてくれます。
過ぎし日のクリスマスの幽霊、現在のクリスマスの幽霊、未来のクリスマスの幽霊。
この三者が欲望に凝り固まったス -
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五分冊中の四冊目。波瀾万丈の主人公ディヴィッドも遂にドーラと結婚。でも、本冊後半で早くも破綻の雲行き。しかも、ドーラの体調がどんどん悪化していく。19世紀小説の定番コースとして、問題を孕む登場人物はこのまま病死するのだろう。
300頁辺りでの、デイヴィッドの大伯母ベッツィとストロング先生の義母ミセス・マークラムの間の掛け合い(ベッツィはあくまで独白の形でのツッコミ)が滅法面白い。
ストロング先生が、年の離れた若妻の浮気の可能性を悪漢ユライア・ヒープから吹き込まれて苦しむ姿を見て、身障者のミスター・ディックがストロング先生と若妻アニーの関係修復に活躍する、という展開は、ダイバーシティ礼賛の2 -
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五分冊中の三冊目。主人公デイヴィッドが17歳(?)でローマ法博士会に就職してから、大伯母ベッツィー・トロットウッドの破産により職を変えるまで。
大伯母が支度金千ポンドを用立ててくれて、ローマ法博士会(Doctors’ Commons)というハイソな就職口を確保したものの、当面は無給の年季奉公。奉公先のスペンロウ・ジョーキンズ法律事務所のスペンロウ氏の娘ドーラに激しく恋に落ちる。
一冊目のエミリー、二冊目のアグネス、三冊目のドーラ、と毎冊違う女性に恋するのは、まあ、そういうものかも知れない。
幼少の頃から一緒にいる人(通常近親者)には発情しないように遺伝子上プログラムされている筈なので、デ -
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クリスマス、業つくのスクルージのもとに4人の幽霊が現れ、自分の過去、現在、未来と向き合う。
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クリスマス近いので読み始めて、ちょうどクリスマスイブに読み終わりました。教訓に満ちたお話ですが、どうしても宗教的な背景が色濃く出ている作品というのは敬遠してしまいます。本作も深い共感には至りませんでした。思いやりや優しさを思い出す一日ではあるのでしょうが、いわゆるノブレス・オブリージュに収束する(西洋でよくある)パターンのお話というのは、「ハイジ」もそうでしたが、どうにも馴染めないです。
ただ、ディケンズが言わんとしていることは宗教的な背景は別にしてもよくわかるので、そこ -
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大長編四分冊中の三冊目。
二冊目で失明したかに見えた主人公エスターの視力は戻ったものの、感染症の後遺症で美貌は失われる。しかし、周りの人たちは一貫して優しい。特に、荒涼館の主人ジャーンダイスに至っては、プロポーズするくらいだ。
リチャード・カーストンは相変わらず最低の甘ちゃんで周りの人を悪い方へ引き摺り回す。リチャードとスキンポールの人格未熟者コンビには唖然とする場面が多いが、スキンポールに奥さんと三人の娘がいると知り、更に驚く。
レディ・デッドロックの醜聞を握った弁護士タルキングホーンは、準男爵夫人を脅すのかと思ったら、そうはならず、逆に殺される、という驚きの展開。最終巻はどんな展開に -
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主人公であるスクルージは、お金ばかり大切にし、無愛想で周囲の人々と友好的な人間関係を築こうとしない。そんな彼のもとにクリスマスイブの夜、かつての共同経営者であったマーリーの幽霊が現れる。スクルージは突然の事態に驚きながら、3人の精霊と共に過去、現在、未来の自分、そして周囲の人々を巡る旅に出るというファンタジー作品。
今作の面白い点は、主人公が精霊たちとの旅を通して、それまでの自分の行いを反省し、その後はしっかり改心した行動を他者に対してとる点である。個人的には、彼が老人でありながら人として変わろうとしたこと、それを確かな行動に移したこと、そして最終的には「クリスマスの正しい祝い方を知っている人 -
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大長編四冊中の二冊目。物語はゆっくりと加速していく感じ。
古道具屋クルックの下宿人・代筆屋ネモの正体を複数筋のひとたち(“謎の女性”や弁護士事務所員ガッピー)が探る中、主人公エスターは浮浪少年ジョー・若年メイドチャーリー経由で感染症に罹って失明する(したのか?)。
準男爵夫人レディ・デッドロックと他の登場人物との間の意外な関係が明らかになって、、と少々推理小説的な展開も重なって、後半どういう展開が待っているのか楽しみだ。
エスターが一人称で語る章のエスターによる人間描写はくすりと笑える箇所が多く、レフ・トルストイの筆に似た味わいだった。
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村上春樹の短篇集『東京奇譚集』の中の『偶然の旅人』の中に、この作品が印象的に登場する。ディケンズは『二都物語』しか読んだことがなく、何となく心に引っ掛かっていたので手に取った。
ザ・長編を読み続けられるか否かの基準で言うと、『カラマーゾフの兄弟』と『失われた時を求めて』の間。(大概の作品はこの間に入ると思うけど)
舞台は19世紀半ばのロンドン周辺。いろんな階級、いろんな人格の人物が登場するが、1番いけすかないのは、リチャード・カーストン。中二病が拗れたヤツのイギリス版。こういう人物を見ると、革命は正しかったのかなと思ってしまう。
19世紀の古典を読むと、人類は、テクノロジーを別にすれば、