ディケンズのレビュー一覧
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初めて読んだのは小学生のときで、ミッキーのクリスマスキャロルを観たのは保育園に通っていた時かな…。
簡単に言うと「人の親切を受け取らず、他人の不幸にも目を向けない人は、ひとりぼっちで不幸に死んでいくし、亡霊になった後も苦しむことになるんだぞ」という教訓めいた物語なのだが、子どもの頃の私の記憶からすると、これは「怖い物語」であった。
しかし、周りの友達や大人に聞くとそんな感想を言う人は誰もおらず、不思議に思っていた。
何故私だけがそんな感想を持っていたのか。
それはおそらく「死」というものが関係していると思う。
「幽霊」や「お墓」、「今は亡き共同経営者」など、この物語には数々の「死にまつわる -
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Posted by ブクログ
冷酷な守銭奴スクルージが、神の慈悲によって改心し善人になる話。要約するとそれだけであり、そう聞いただけで脊髄反射的に読む気を失ってしまう人も多いだろう。まして作者の御都合主義ぶりは、翻訳者ですら認めている(というより、それがディケンズの一般的評価らしい)のだから尚更だ。
それでも私は敢えて高評価をつけたい。この作品の魅力は、ストーリーやプロットとは別の所にあると思うからだ。第一に、人間描写の妙。特に、大都会ロンドンの下町に生きる庶民の活写ぶりが秀逸だ(その光も闇も含めて)。次に、シニックでハイブロウなブリティッシュ・ジョーク。英国紳士は、たとえ読者が子供であっても手加減はしないようだ(「極め -
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たまに読みたくなる作品。長さを感じないし、何度読んでも新な発見があり名作。
特に好きなのはデ゛イビットの子供の頃。
デイビット以外にも魅力的な登場人物がいっぱい!悲しいシーンもあるけど、最後はハッピーエンドというのも好きなところ。
これを読むと人生って浮き沈みがあるなぁと思う。どんなにツライことがあっても、前向きに頑張ろう!と思える作品。
一番印象深いのが、無敵と思えていた伯母さんに夫がいて、さらに夫には弱いというところ。ストーリーの筋には関係ないけど、伯母さんの人物描写が深くなったエピソード。ディケンズってやっぱりすごいなと思った。
あえて残念なところをあげると、アグネスへの気持ちが友情から -
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たまたま夫の書棚で第一巻を見つけて面白かったので、
続きを買いに書店にいったら、全5巻もあってびっくりしましたが、ようやく読破しました
デイヴィッド・コパフィールドの生涯を描いていますが、ディケンズ(1812-1870)自身も全著作の中で、最も気に入ってるらしく、自伝的要素の多い作品だそうです
それにしてもイギリスというところは、小公女やハリー・ポッターでもそうですが、
不遇な幼少時代の描写ときたら容赦ないですね
コパフィールドはユーモアと努力で苦難を乗り越え、
友情や愛に助けられて人生を切り開いていくのですが、
登場人物の善人も悪人も賢者も愚か者も、みな個性的で魅力的
19世紀に書かれたこと -
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村上春樹の短篇集『東京奇譚集』の中の『偶然の旅人』の中に、この作品が印象的に登場する。ディケンズは『二都物語』しか読んだことがなく、何となく心に引っ掛かっていたので手に取った。(第一巻感想冒頭再録)
文庫本分厚目で四冊。途中違う本も読んだので、2ヶ月掛けて読んだ。
いろんな人が出てきて、行動の真意が後で分かったりするので、評価も途中で変わったが、読み終わってからいいひと順に並べるとこんな感じか
男性: アラン・ウッドコート、ジョン・ジャーンダイス、ジョージ・ラウンスウェル、マシュー・バグネット、ロレンス・ボイソーン、プリンス・ダーヴィドロップ、コウヴィンシズ、だいぶ空いて タルキングホー