麻々原絵里依のレビュー一覧
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子供の頃、祟り神の黒羽に助けられた奏。約束の二十歳になって再会してからは、驚いたり理不尽だと思ったりすることはあっても、基本的にはちゃんと感謝している。そんな奏は優しくて強いと思った。仕方がないことだと分かっていても、納得するのは難しいことだろうから。久しぶりに人間の世界に来た黒羽との生活は奏にとっ...続きを読むPosted by ブクログ
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読んでいくうちに昭良が可哀相で、昭良の愛情に胡座をかいている克己に腹が立ってきた。才能はあるのかも知れないけれど、ここまで人の気持ちを考えられないって一体...。と。自分のこと、絵のことしか考えていないように見えるし。
そんな克己が昭良を失わないように必死になっているところを見ると、早くそうすれば良...続きを読むPosted by ブクログ -
この本(上下2巻組み)は、表紙絵、登場人物紹介絵、挿絵があるバージョンです。絵が無くても構わないなら、同じ角川でも角川文庫のバージョンの方が、1巻完結なので安いです。
ちなみに、挿絵は上巻が7枚、下巻が8枚です。
また、コミカライズされている「シュルレアリスムの午後」ですが、漫画家さんご自身...続きを読む -
この本以外の作家アリスシリーズのコミカライズは、表紙と中身で描いた時期がかなり異なります。
個人的には、この漫画家さんの昔の絵は結構クセが強いと感じるので、他のコミカライズも買おうと思っていて絵にこだわりがある方は、表紙買いせず試し読みで当時の絵柄を確認した方が良いかなと思います。
小説のコ...続きを読む -
雑誌掲載時から好きだったお話。かなり良かったです。
時代ものという枠はあるけど、キャラクターたちが至極まっとうに学生生活を送っているのが、読んでいるこちらにも素直に伝わって、その上で友情と恋愛の間をいったりきたりする気持ちにドキドキした。
派手さはないけどこういうの好き!と同嗜好の人に思ってもらえる...続きを読むPosted by ブクログ -
自分探しのために仕事を辞めてバイト中。そう聞くと、夢見勝ち?とか、世間知らず?とか思えてしまうけど、嗣巳にそういう印象は全くない。前の仕事もきっと目一杯頑張って、必死になりすぎたのかな。という感じに見える。そんな嗣巳が出会う御堂は最初、自分勝手で強引に見える。お互い、第一印象はよくなかったけど、一緒...続きを読むPosted by ブクログ
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生活力ゼロの売れっ子画家×もはや通い妻の新米リーマン。
ラブコメなのかな?と思って読み始めたら、意外にもシビアで深刻で、とても考えさせられるお話でした。
二人のなれそめからして、ちょっと暗雲かかってたよね…
不安がよぎるってやつです。
克己は見た目とはギャップがあり過ぎな男でしたね。アーティストっ...続きを読むPosted by ブクログ -
小中さんにしては珍しく、ほのぼののないお話。
受がとにかく無理をしていて、読んでいて辛かったな。
受自身も、攻が絵を描くことしかできない人だってわかっているから何も言えず。プラス付き合ってもらっているという引け目が追いうちをかけていて、苦しさばかりが募った。
一方的に、攻が悪いだけじゃないのが妙にリ...続きを読むPosted by ブクログ -
ダリの繭(上)
宝石店社長でダリっぽいおとこが殺害される。三角関係のもつれや異母兄弟との遺産分配などが疑われる。
C0193Posted by ブクログ -
人間になれる犬種の保安官×新しく町に越してきた青年。
パートナーを持つよりも仕事第一の攻め。しかし犬としての本能が受けの前では解放されて自由にくつろいだり遊んだりして悦びを感じでいるのが丁寧に伝わってきてこちらも幸せな気分になりました。
ただ、正体と嘘がいつバレるのかドキドキでしたが…そこが面白さの...続きを読むPosted by ブクログ -
登場人物の心情を慮るのが結構難しい話だった。
もうずいぶん前に読んだ「屋上の暇人ども」シリーズを思い出した。
ノウゼンカズラが「凌霄花」と書くことを初めて知ったし、必要なのにあえて遠ざける感(思い遣り)を初めて知ったような気もするし(笑)。
菅野さんの書くもの、描く世界は、あの頃からずっと私...続きを読むPosted by ブクログ -
本編終了後の、あれやこれやの楽しい短篇集。
元々ドラマCDや、全員応募の小冊子を集めた短篇集。
こうして読むと、日常が…日常が…うんまぁ平和、と
顔をそむけるか目を泳がすか、してしまうような内容。
とりあえず、知り合いだから、優しいから
文句もでないだろう、と勝手に思って
友人宅を選挙していると...続きを読むPosted by ブクログ -
2巻までのまとめとしては、近未来ミリタリー日常コメディの各種美形添え。あとがきにもある通り、展開ががんがん進んでいくというよりも、キャラクターたちの言動と交流で描き出される物語。特に1話完結ではない。
主人公に対する副官の分析と評価が適切で好き。Posted by ブクログ