麻々原絵里依のレビュー一覧
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『ダリの繭』下巻。
複雑に絡み合った謎の糸が、火村の推理によってじょじょに解けていく。果たして、堂条社長を殺したのは誰なのか?
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事件に関わる人物達が、それぞれの事情で嘘をついていたり黙っていたりするために、「誰が犯人なのか?」が非常に分かりづらくなっているところが面白いです。
この人が怪しいけれど、この人も怪しいような……という繰り返しですね。
それから、謎解きとは別の部分で、アリスと火村の『繭』についても触れているのが、この作品の特徴でしょうか。
誕生日に食事をして祝うほどの仲なのに、お互いに相手を気遣って一歩踏み込まない部分があったり、言わないことがあったり、そういうと -
Posted by ブクログ
作家アリスシリーズの第2弾。
全国展開している宝石店チェーンの社長・堂条秀一が、別宅のフロートカプセルの中で死体となって発見された。
フロートカプセルとは、巨大な繭のような形をしたカプセルで、その中に張った特殊な液体に浸かることで、心身の疲れを癒やすのだという。
今回もまた事件解明のために警察に協力することとなった火村英生と有栖川有栖のコンビは、不可解なこの事件をどう解き明かしていくのか――――
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この角川ビーンズ文庫版だと、『ダリの繭』は第3弾として刊行されているんですね。元々の出版順だと第2弾はこちらのようなので、先にこちらから読みました。
謎の多い事件ですが、探偵役の火村 -
Posted by ブクログ
ルビー文庫らしくタイトルに嫁とありますが、嫁ものというよりは一途な求婚もののラブコメでした。面白かったです!
やっぱり成功のポイントは、何事も“継続”と“諦めない気持ち”なんだなとつくづく思い知らされました。
大型わんこな若様×男前な市役所職員。
兼城は地元の名家の息子で、皆から若様若様と呼ばれて何不自由なく生きてきたから、思い通りにならない光に自己中な気持ちから執着してるのかと一瞬勘違いしてしまったけど、そんなチャチな「好き」じゃなかったのにやられてしまいました!
兼城の人間としての器はとてもデカかったです。
光に「好きにすれば」と言われて「俺は好きにする!」って返した小学生の兼城が面白か -
Posted by ブクログ
ネタバレ旧作の再文庫化。
いろいろ加筆修正されているようだけど、イマイチ設定に乗れず。
幼馴染みものは大好物ですが、安アパートの隣人同士にしたいんだったら、今ならせめて大学生にしないと。
間違ったとはいえ、高校生がアルコール飲んで酔った勢いで……にもちょっと。
美形の守銭奴で別れさせ屋設定の受も、現時点では何のために金に細かいのか、守銭奴になる必然性がまったく感じられないし。
で、肝心の受にまったく可愛げがないのも、読んでて辛い。
たぶん冒頭の小学生エピソードで攻に惚れて、密かに攻への恋心を募らせてるんだろうけど(そして部屋に男を連れ込んでる、と見せかけて連れ込んでない)、それにしてももうちょっと見え