大澤真幸のレビュー一覧

  • おどろきの中国

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     3人の社会学者が、中国について話し合うという本。前半は中国、中国人に関する基本的な謎について。なぜ中国人は、日本人から見ると自己主張の強い人たちに見えるのか、中国人にとっての宗教とは何か、そもそもなぜ広大な地域が国としてまとまっているのか、といった問題や、共産党と毛沢東についての話。後半は中国の歴史問題に関する認識の捉え方と日中関係のあり方を論じている。
     今回の3人のうちの2人が参加している『ふしぎなキリスト教』がとても面白かったという記憶があって、中国についてはまともに知らないけど、読んでみた。とても面白いけど、難しかった。まず中国の歴史、特に戦時の日中関係や日本の行動について、おれはあ

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    2015年05月24日
  • 憲法の条件 戦後70年から考える

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    社会学者の大澤氏と憲法学者の木村氏の対談本。
    内容は興味深いが、対談形式だと、少し理解しにくい。
    個人的には、木村先生単独の作品のほうが、ギャグや小ネタが入っていて面白い。

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    2015年03月06日
  • 生権力の思想 ──事件から読み解く現代社会の転換

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    これは生権力について語っているのだろうか。フーコーをメインに語ってるというかというと、違う。むしろいつもの大澤節というべき、猟奇犯の動機推理小説。主体の客観的同一性の自己崩壊から甘さの再措定へ。
    そこからでてくるのは、神のゾンビ。価値の生々しい否定によって別の超越的価値を復活させる錬成術。
    そして、その生々しさ(内なる他)との和解が、アウシュビッツ的悲劇を回避するという。ほんとうか。

    補論の「パレーシアとその裏側」は、けだし、超重要論考である。ヘーゲルをキーに、フーコー生政治的主体の脱構築をはかる。

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    2014年11月07日
  • おどろきの中国

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    橋爪大三郎、大澤真幸、宮台真司の3人が、中国をテーマに語り合った本。

    中国という国のあり方は、ヨーロッパの近代国家を基準にして作られた西洋の社会学の枠組みでは説明しきれないところがあるにも関わらず、文化左翼的な立場からの中国論者たちはポストコロニアル批評などの西洋の現代思想を当てはめることで中国を理解しようとしてきました。本書はそうした一方的な中国への共感を戒め、理論社会学についても独自の思想を展開し、中国の実情にも詳しい橋爪を中心にして、理論と現状分析の双面にわたって中国を分析しています。

    日中の歴史問題や、今後の日中関係についての議論も、たいへん興味深く読みました。ただ、座談会形式とい

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    2014年09月13日
  • 夢よりも深い覚醒へ 3.11後の哲学

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     最低限、同著者の『不可能性の時代』(岩波新書)を読んでいないと、まったく理解できないと思われる。相変わらずの衒学趣味とアクロバットな力技には辟易させられることもあるが、さまざまな社会問題に対するちまちました対症療法の繰り返しにうんざりしている向きには魅力的な問題提起ではある。少なくとも第3章と第5章は社会運動論として読むに値する。

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    2014年09月05日
  • 近代日本思想の肖像

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    「思想のケミストリー」に新項目が加えられたもの。

    加えられたのは、「丸山眞男」と「丸山眞男と太宰治」についての論文。

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    2014年03月08日
  • おどろきの中国

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    隣国でもあり分かっているつもりでいるので、積極的に理解しようとしない。実際には知らないことばかり。我々にとって中国とはそんな国なのではないでしょうか。
    三国志は読んだことあるけど、文化大革命についてはよく知らない・・・私もそんな状態でした。

    中華という思想、儒教と文化大革命、国家というよりも共産党の支配、「帮」という集団意識、中台関係、日中関係の歴史などなど
    学者三名の討論を通して多くの事柄が紹介されていきます。

    少し難解なところもありますが、中国関連のニュースに触れた時にこの本の関係箇所を読み返してみたいと思います。

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    2014年03月01日
  • 生権力の思想 ──事件から読み解く現代社会の転換

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    規律訓練型の権力から逃れるために、むしろその権力が自己否定的な結果をもたらす程度まで徹底的に作動させること。

    規律訓練型権力から管理型の生権力への変容を内在的に後付ることによって、権力に対する抵抗の足がかりを見出す。管理され尽くされること自体がその権力関係を内側から食い破っていく。

    この論点はわかるが一方で、権力は抵抗を乗り越えてしまうのではないか?この点はフーコー読みのあとでいつも議論になってたような気がする。

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    2014年02月09日
  • 不可能性の時代

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    ネタバレ

    オビの文句「なぜこんなにも息苦しいのか?」と「不可能性の時代」というタイトル。これらにある種の救いを得ようと本書を手に取る人も多いのではないかと思う。しかし個人的には、「理想の時代」、「虚構の時代」そして「不可能性の時代」という戦後を3期に区分する発想と、その画期としての1970、1995という年を想定することに、「なんとなく」「あいまいに」うなずかされる以上に、得られるものはなかった。そもそも時代を象徴する事件の特殊性にその時代の空気を見出そうとする発想は、それ自体あまりにも陳腐であり、気鋭の社会学者たるもの、その手法の有効性を疑うところから出発べきではないのだろうか、という疑問もつきまとう

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    2013年12月23日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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     資本主義の来歴と現状を広範に論じた対談。「知的遊戯」としては抜群に面白いし、新自由主義経済の犯罪的本質への批判も真っ当だが、「資本主義はこのままでは破綻する」という現状認識の域を出ないため、副題の「『成長なき時代』をどう生きるか」という問いに対する具体的・実践的な指針は示されない。歴史学サイドとしては、「長い21世紀」説への世界システム論の恣意的な利用が気になる。

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    2013年11月12日
  • おどろきの中国

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    経済的にも文化的にも大きな関わりを避けられない隣の大国のことを、自分があまりにも知らないので、読みやすそうな本書を買いました。
    政治体制が変わっても中国社会の根底にある人間関係の規範のことが何となくわかったような気がします。

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    2013年10月19日
  • おどろきの中国

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    なかなか。
    三人の中国通対談集。
    中国は本当に国家なのか。毛沢東の間違い。鄧小平について。
    参考になった。
    少々、読み応えが有り過ぎる。

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    2013年09月28日
  • おどろきの中国

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    ネタバレ

    中国は帮(ホウ)の世界だ、三国志の劉備の関羽・張飛の関係だ。 その中に入れば親密で親しいがその外では完全な敵となる

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    2013年09月27日
  • 「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学

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    ネタバレ

    功利主義の最大の問題は「普遍性」を放棄すること。
    功利主義は。犠牲を正当化するケースからもよくわかるように、公平性に二義的な関心しか向けない。Cf. トローリー・ケース by イギリスの哲学者フィリッパ・フット p73

    【修正功利主義】p74
    「最大多数の最大幸福」のような目標を、数学ではダブルオプティマム(二重最適化)という:ダブルオプティマムは、一般には解けないことが数学的にはわかっている。つまり、二つの変数を同時に極大化するような理想的状態は一般にはない。
    修正功利主義は最大多数をカッコにくくって、一定の規準になる集団を決める。cf. 国益→国際政治のゼロサムゲームへ cf. ベーシッ

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    2013年07月10日
  • 生権力の思想 ──事件から読み解く現代社会の転換

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    ミシェル・フーコーが提起した「生権力」から現代社会において、生権力がなぜ、どのようにして規律訓練型から管理型へと転換したのかをオーム真理教事件、宮崎勉事件などをとりあげて説明する。私には少々難解でした。

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    2013年05月07日
  • 社会は絶えず夢を見ている

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    面白い…のかなぁ~?これ。
    最近の社会学の本としてはそれなりにヒットしてるんだと思うんだけど、個人的には読んでてそんなにしっくりこない。講義の形を取ってるので、恐らくは誰かに向けて話していた授業みたいなものを本にまとめてるんだと思うんだけど、結果として大学の授業を聞いているような、砂を噛むような議論がずーっと続いてく感じ。少なくとも、強い興味と関心を持って最後まで読み続けられる、という本ではない。
    その点で、少し前に流行った『これからの「正義」の話をしよう』に通じるところがあるかも。流行ってるから読んでみた、でも難解で分かりにくい、でも周りのみんなが見ている手前、難しくて分かりませんとは恥ずか

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    2013年04月24日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    資本主義の「暴力」とか、「必然」なんてタイトルだったら買わなかったと思う。惹かれたのは「謎」というタイトル。帯に挙げられている「謎」は次のようなもの。曰く「なぜ西洋で誕生したのか」、「法人の起源はどこにあるのか」、「利子率革命とは何か」、「成長なき資本主義は可能なのか」。

    ぼくの浅薄な知識によれば、最後の「謎」には「否」と即答することになる。但し、門外漢のぼくが即答するようなレベルのことが、わざわざ「謎」として例示されているはずもない。「もしかしたら可能性があるのか?」という興味から購入。

    読み終えてみると、高校時代に読んでいたら経済学を志したかもしれないと思うほどに面白かった。あるいは、

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    2013年04月22日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    資本主義のこれまでとこれから。現代の資本主義はいかに成り立ち、今どういう局面を迎えているのか。
    国家単位を基準に成り立った資本主義はグローバル化を迎えて(通貨交換を行う時代を迎えて)機能不全を起こしつつある部分もある。また、成長なき時代、フロンティア・外部がなくなりつつある時代でもあり、早晩、別のシステムを見つけなくてはならない・・・
    問題の整理はいいんですが、その先を提示するのはやっぱり難しい。だからって最後は古市くんと桐島かよってツッコミを入れたくなるのも確かですが。

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    2013年03月18日
  • ふしぎなキリスト教

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    大澤真幸が最初に、この本はとても素晴らしいと自画自賛してて、橋爪大三郎も最後で同様に自画自賛してるんだけど、本人たちが言ってるほど、おもしろくはなかったぞ。

    でも、分かりやすい部分もあって、読んで良かったと思ってる。
    分かりやすかったのは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の関係。どこまで一緒で、どこからが違うのか?それが、クリアーに整理されてた。

    イスラム教の方が、論理的に矛盾が少なく、キリスト教は矛盾がいろいろあるので、ギリシャ哲学みたいなものを通じて「三位一体」という、どう考えても、理解しにくい理屈をつくりだした。

    ところが、前近代までは、イスラム世界や中国のほうが文明的にリードして

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    2022年01月07日
  • 夢よりも深い覚醒へ 3.11後の哲学

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    知が融合するとこんな風になるのかなぁ・・・・。
    百科全書的でおもしろかった。
    でも・・・・、原発に無理やり???って感じも無きにしも非ずかなぁ。
    ソクラテスとキリストとマルクスと原発かぁ・・・。
    理念としてはわかるし、視座も角度も愉快なんだけど・・・・。
    全体としては現実的ではないですね。
    2012年5月現在、日本のすべての原発は停止してますが、著者はどのような判断を下すのか楽しみです。

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    2012年05月06日