大澤真幸のレビュー一覧

  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後になって、あの日々を折に触れて思い返す。ほんとに大変だった。その最中に発信するのは、かなり勇気や覚悟がいる部分もあっただろうと思う。よく読んでいる著者たちの、その時の考えを読めたのは、貴重だなと思う。

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    2026年01月21日
  • 極限の思想 ラカン 主体の精神分析的理論

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    ラカンの思想とは、端的に言えば、「人は自分の意志で動いている主体ではない」という徹底した否定ではないか。

    私たちは「こうしたかったからそうした」「この出来事が原因だった」と後から説明する。だがその説明自体、すでに事後的で、意味づけによって整えられた物語にすぎない。ラカンにとって主体とは、原因を自由に選ぶ存在ではなく、言語(シニフィアン)と、意味づけ不能な偶然(テュケー)に巻き込まれたあとで、ようやく立ち上がるものである。本書は、この直感を哲学史と精神分析の両面から、極限まで突き詰めていく……が、正直、かなりハードである。

    というのも、まずアリストテレスの「原因」論に立ち返るからだ。しかも前

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    2026年01月18日
  • 西洋近代の罪 自由・平等・民主主義はこのまま敗北するのか

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    現状分析や歴史的な部分の分析はさすが。ただ、「べき」論になり未来について語り始めると荒唐無稽の感が否めない。

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    2025年08月08日
  • ふしぎなキリスト教

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    対談形式でわかりやすくライトに読める本。私自身の宗教への理解が深いわけではないので、この本の内容がどれだけの強度なのか判別できませんが、わりと知りたかったことが知れました。他の本とも繋がることも多くていい感じ。
    特におもしろいな〜と思ったところは宗教と科学について。むしろ科学的であるからこそ、その先に宗教を信仰している、と。個人的には納得感あってよかったです。

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    2025年08月04日
  • 逆説の古典 着想を転換する思想哲学50選

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    井筒さんの「意識と本質」のところだけを読んだ。あんまり参考にならなかった。難しかしいからといって安易に「要約本」にすがった私が馬鹿だった。
    「意識と本質」は一篇の抒情詩だからだ。文体を味わう必要があったのだ。

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    2025年07月03日
  • げんきな日本論

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    タイトルからは予想できませんが、これは日本史に関する対談本です。
    一般に知られている歴史的事実をテーマにとりあげ、なぜそうなったのか?を語り合うのだけど、著者ふたりが詳しすぎて、「一般的にはこうだけど」の部分が既に初耳ということも少なくない。
    詳しい人が読んだらもっと楽しめたと思う。

    たとえば、
    ・日本の親族構造は父系とも母系ともみなしがたい、太平洋諸島と共通するもの。
    ・縄文文化もシベリア方面から来たと思われるが、南方の要素もある。
    ・日本語も、文法は北方系だけど、母音は南方系。
    ・これらを見ると、誰かがまとまってやって来てほかの連中を追っ払った、ではなく、いろんな人々がやってきて時間をか

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    2025年07月02日
  • ふしぎなキリスト教

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    『(前略) その大澤さんが、やっぱりキリスト教だよ、と言う。キリスト教を踏まえないと、ヨーロッパ近現代思想の本当のところはわからない。現代社会もわからない。日本人が、まず勉強すべきなのは、キリスト教ではないだろうか。
    まったくその通り!と私も思った。
    「キリスト教入門」みたいな本なら、山ほど出ている。でもあんまり役に立たない。
    「信仰の立場」を後ろに隠して、どこか押しつけがましく、でもにこにこ語りかける。さもなければ、聖書学あたりの知識を、これならわかるかねと上から目線で教えをたれる。
    人びとが知りたい、いちばん肝腎なところが書かれていない。根本的な疑問ほど、するりと避けられてしまっている。

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    2025年06月09日
  • 極限の思想 ニーチェ 道徳批判の哲学

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    哲学的歴史を相剋したものとみなすとき、それが因果的な過去や史実に限らず、「昨日何をしたか」という個人の記憶や道徳的履歴まで含めて考えるべきだと感じた。その上で、結局、一人の人生は生まれながらの初期設定も含めて〝因果“あるいは〝予定説、運命論“で描き出せるものであり、ニーチェの超人という思想は、その関係性からの思考的離脱にあるのではなかろうか。

    ルターやカルヴァンの予定説は、「人間は生まれる前から救われるか否かが決まっている」という救済の選別を前提とする。が、ニーチェは人間が自己を創造しうる「自己超克」を重視。つまり、予定説が押し付ける「すでに決まった運命」や因果論には反旗を翻し、自らの運命へ

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    2025年05月25日
  • 社会学史

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    まず社会学とは何??って知識レベルから読み始めたので、社会学がどういう学問か知れただけでも収穫アリ。
    実はSNS上で見る社会学者さんたちの発言に首を傾げることが多くて、じゃあ彼らの研究している分野ってどういう学問なの?という疑問がすごく強くあったので。

    宗教や王の立場が強かった時代が終わってから社会学という概念が生まれた、というのはなるほどなーという気づきでした。
    確かに言われてみれば、自由意志のある個体が強い支配を受けてるわけでもないのに勝手気ままやりすぎずちゃんと「社会」をやってるのは不思議なことだし、どうしてそれが成り立ってるのかは研究の余地があるんだなぁ。

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    2025年05月24日
  • ふしぎなキリスト教

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    キリスト教を信仰している人には、
    聞きづらい純粋な問題に答えてもらって
    スッキリした感じになる
    難しい部分もあるが、違う角度から宗教に
    接することが出来た

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    2025年04月19日
  • 我々の死者と未来の他者 戦後日本人が失ったもの(インターナショナル新書)

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    大学時代の先輩から勧められて読んだが難しかった。6章で一気に置いて行かれました。
    日本人が環境問題に対する関心が低いのは、学歴関係なく実質賃金が下がり続け生活が苦しくなる中で、「貧困」のような経済問題が切実すぎて、地球環境まで思いを巡らす余裕がなくなったから・・・・・・とかないですか?すみません。

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    2024年12月30日
  • おどろきの中国

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    現代中国において、「指導部が正しい」という前提以上に踏み込むことがアウトのライン。中国社会は他の官僚制に比べて、「幇」や「単位」や「档案」の徹底によってはるかに社会の末端まで支配の根をおろしている。

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    2024年12月23日
  • おどろきのウクライナ

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    ウクライナを直接論じてるわけではないのでタイトルはどうかなあと思います。中国を反社とする考えは面白かった。

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    2024年11月29日
  • 〈世界史〉の哲学4 イスラーム篇

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    読んだらイスラム世界のことがわかるかな?と思いながら読んだけれど、素地としての知識と興味の熱量の少なさもあり文字を舐めるだけで終わってしまった気がする。
    とは言え、今まで知らなかったイスラム教やキリスト教の話もあり、今後は一気に知識を増やすのではなく小刻みに情報を仕入れて深めてみたいと思った。

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    2024年11月09日
  • 極限の思想 ハイデガー 世界内存在を生きる

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    ハイデガーの思想に関しては先に読んだ飲茶の『あした死ぬ回復の王子』が物凄く分かりやすかったので、もう少し違う視点、更に原典に近い内容を読みたくて手に取った。それと、何より著者の高井ゆと里に興味があった。ノンバイナリーの哲学者である。

    ハイデガーの哲学そのものは、やはり原典をきちんと読もうという結論に達した。私は物臭なので、原典の今の感性から少しズレた語感を今の感性に直して、その上で自分自身の思考に当てはめる所作を好まない。噛み砕いて解説する本があるならそれで良くて、原典を経験したマウントは、本質的にそこまで重要視しない。

    ただ、本書は、高井ゆと里氏独特の感性というか、言葉遣いがあったと思う

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    2024年10月22日
  • 日本史のなぞ なぜこの国で一度だけ革命が成功したのか

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    まず、まえがきにやられる。
    1ページ目から、なんとも刺激的な問いかけである。
    「日本社会には、革命と見なしうる社会変動がなかった。革命の不在は、日本の歴史の特徴である。/・・・いや、実はそうではない。よく目を凝らして見るならば、一度だけ成功した革命があったことがわかる。一人だけ、成功した革命家がいたのだ。」

    日本の歴史上、革命家という言葉のイメージに最もよく重なるのは、織田信長だろう。しかし、彼の革命は、道半ばで途絶えた。
    では、明治維新や大化の改新はどうか。これらは確かに、革命的な政変ではあったが、どちらも大きな外圧に対して起きたのであって、ここで扱うのは国民の内発的なきっかけで起きた革命

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    2024年07月24日
  • 資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか

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    高校生の娘が、ある日「模試の国語の問題文が面白かった」と言って見せてくれたのが、大澤真幸の文章だった。人が未来のために、あるいは他人のために努力するのはなぜか、というテーマの文章だった。それではと、大澤真幸の本を買ってみたのであった。

    しかし、読んでみて気付いたのだが、僕は経済にとんと興味がなく、内容にはなかなか夢中になれなかった(買う前に気付け)。

    それでも、グッとくる部分はあった。
    あるパラグラフのタイトルが、「桐島なき世界をいかに生きるか」だったのだ。
    もちろん、桐島とは、映画「桐島、部活やめるってよ」の、桐島である。

    運動神経抜群で、勝ち組の代表だった桐島が、突如僕たちの世界から

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    2024年07月14日
  • ふしぎなキリスト教

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    ・話してる内容は抽象的で小難しいけど、対談形式だから文章が読みやすくて助かる。
    ・「キリスト教の〇〇って変じゃない?」っていう単純な疑問に回答してくれて、楽しく読み進められた。
    ・ユダヤ教からキリスト教への変遷とか、すっきりまとめてくれてありがたい。
    ・対談形式だから読みやすいけど、その分、どの部分が主観で、どの部分は引用なのかちょっと混乱した。
    ・なるほど!となる回答もあり、なんか腑に落ちないな〜となる回答もあり。そこも含めて、興味を持つきっかけをくれる楽しい本でした。

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    2024年06月19日
  • げんきな日本論

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    日本史を社会学から考察している。二人のかけあいが面白い。信長、江戸時代に国民国家の基礎ができたという点が印象に残った。

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    2024年03月12日
  • ふしぎなキリスト教

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    社会学的な観点から見たキリスト教については半分も理解できなかったが、それでも現代の西洋文化においていかにキリスト教の影響が大きいかは十分理解できた。

    もう少し知識をつけてから再読したい。

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    2023年12月14日