大澤真幸のレビュー一覧
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私的な富は、他者との関係において意味を持つため、希少なものとして存在しており、交換価値を持つ。たくさんあったものが少ないものへと転換すると、私的な富は増えるが、公的な富が縮小したことを意味する。公的な富と私的な富は、負の相関関係にある(ローダーデールのパラドクス)。
新しいアイデアや発明は既存の支配機構を脅かしたり破壊したりする可能性があるため、支配者が嫌う傾向にある。そのため、包摂性が乏しく収奪的な政治制度は、十分な経済成長をもたらさない。
資本主義の競争の中で後発的なグループにある国民国家は、経済的な豊かさを確保しようとすると右派ポピュリズムに基づく権威主義的な体制に近接していく。例と -
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「動物化するポストモダン」を思い起こさせるアニメ・映画を題材とした論評含め、各論は面白い。ただ、月刊誌連載した論評をまとめたものなので、全体としてのトピックのまとまりには欠ける。勿論、重要な関連性もあるのだが、個人的にはもう少し主題が絞られていた方が◯
・グローバルな資本主義のもとで同時発生するナショナリスティックな権威主義。
・ガザの問題は植民地主義と民族主義という西洋の二つの罪悪を鏡映しにする。
・敗戦後日本の民主主義はGHQによって作られたものであるために、反植民地主義や反民族主義を真に内面化しトラウマを克服することなく、戦後を引きずっている。
・虚構の「セカイ」を描く日本人は、世界に -
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タイトルからは予想できませんが、これは日本史に関する対談本です。
一般に知られている歴史的事実をテーマにとりあげ、なぜそうなったのか?を語り合うのだけど、著者ふたりが詳しすぎて、「一般的にはこうだけど」の部分が既に初耳ということも少なくない。
詳しい人が読んだらもっと楽しめたと思う。
たとえば、
・日本の親族構造は父系とも母系ともみなしがたい、太平洋諸島と共通するもの。
・縄文文化もシベリア方面から来たと思われるが、南方の要素もある。
・日本語も、文法は北方系だけど、母音は南方系。
・これらを見ると、誰かがまとまってやって来てほかの連中を追っ払った、ではなく、いろんな人々がやってきて時間をか -
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『(前略) その大澤さんが、やっぱりキリスト教だよ、と言う。キリスト教を踏まえないと、ヨーロッパ近現代思想の本当のところはわからない。現代社会もわからない。日本人が、まず勉強すべきなのは、キリスト教ではないだろうか。
まったくその通り!と私も思った。
「キリスト教入門」みたいな本なら、山ほど出ている。でもあんまり役に立たない。
「信仰の立場」を後ろに隠して、どこか押しつけがましく、でもにこにこ語りかける。さもなければ、聖書学あたりの知識を、これならわかるかねと上から目線で教えをたれる。
人びとが知りたい、いちばん肝腎なところが書かれていない。根本的な疑問ほど、するりと避けられてしまっている。
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まず社会学とは何??って知識レベルから読み始めたので、社会学がどういう学問か知れただけでも収穫アリ。
実はSNS上で見る社会学者さんたちの発言に首を傾げることが多くて、じゃあ彼らの研究している分野ってどういう学問なの?という疑問がすごく強くあったので。
宗教や王の立場が強かった時代が終わってから社会学という概念が生まれた、というのはなるほどなーという気づきでした。
確かに言われてみれば、自由意志のある個体が強い支配を受けてるわけでもないのに勝手気ままやりすぎずちゃんと「社会」をやってるのは不思議なことだし、どうしてそれが成り立ってるのかは研究の余地があるんだなぁ。 -
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まず、まえがきにやられる。
1ページ目から、なんとも刺激的な問いかけである。
「日本社会には、革命と見なしうる社会変動がなかった。革命の不在は、日本の歴史の特徴である。/・・・いや、実はそうではない。よく目を凝らして見るならば、一度だけ成功した革命があったことがわかる。一人だけ、成功した革命家がいたのだ。」
日本の歴史上、革命家という言葉のイメージに最もよく重なるのは、織田信長だろう。しかし、彼の革命は、道半ばで途絶えた。
では、明治維新や大化の改新はどうか。これらは確かに、革命的な政変ではあったが、どちらも大きな外圧に対して起きたのであって、ここで扱うのは国民の内発的なきっかけで起きた革命 -
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高校生の娘が、ある日「模試の国語の問題文が面白かった」と言って見せてくれたのが、大澤真幸の文章だった。人が未来のために、あるいは他人のために努力するのはなぜか、というテーマの文章だった。それではと、大澤真幸の本を買ってみたのであった。
しかし、読んでみて気付いたのだが、僕は経済にとんと興味がなく、内容にはなかなか夢中になれなかった(買う前に気付け)。
それでも、グッとくる部分はあった。
あるパラグラフのタイトルが、「桐島なき世界をいかに生きるか」だったのだ。
もちろん、桐島とは、映画「桐島、部活やめるってよ」の、桐島である。
運動神経抜群で、勝ち組の代表だった桐島が、突如僕たちの世界から