大澤真幸のレビュー一覧

  • ふしぎなキリスト教
    西洋の前提になるキリスト教について、徹底的に考える、日本人。

    幼稚園からキリスト教系だったので、あまりキリスト教について、深く考えることもなく、自然に捉えていたのかもしれない。それは、わかったつもりになっていただけだったのかもしれない。

    タイトルはキリスト教ですが、比較対象として他の宗教もあげら...続きを読む
  • 社会は絶えず夢を見ている
    著者の講義録。
    自分が東大に入れないことを考えると、講義録って嬉しいのかな?
    サンデルの白熱教室みたいなものでしょうか。
    実際に現場で講義を受けてみたいですけどね。
  • 不可能性の時代
    戦後の時代区分について、
    「理想の時代」

    「虚構の時代」

    「不可能性の時代」
    とし、その区切りと何故なのかを論考する。
  • 不可能性の時代
    まさっちー先生一冊目。
    友人に勧められて。

    戦後は理想の時代。敗戦後、アメリカを理想とする時代。
    そして、虚構の時代。高度経済成長後、現実と虚構の境目が曖昧になった時代。

    これらをなぞって分析して、では現在は何の時代なのか、というのが本書のテーマ。

    筆者曰く、不可能性の時代なのだと。
    「不可能...続きを読む
  • 「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学
    既存の説を現代社会に当てはめ、それが成立しないということを証明する中で、現代社会がどのような物かということを考察した本。民主主義が孕む矛盾の話というのが印象的。
  • 不可能性の時代
    [ 内容 ]
    「現実から逃避」するのではなく、むしろ「現実へと逃避」する者たち-。
    彼らはいったい何を求めているのか。
    戦後の「理想の時代」から、七〇年代以降の「虚構の時代」を経て、九五年を境に迎えた特異な時代を、戦後精神史の中に位置づけ、現代社会における普遍的な連帯の可能性を理論的に探る。
    大澤社...続きを読む
  • 「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学
    最後はやや尻切れトンボな「ほのめかし」で終わってしまった感じ。できればもう一章ほしかった。でも途中の議論は、自分にはサンデルより頷けるところが多かった。
  • 不可能性の時代
    目次の「結」は拡がり行く民主主義である。

    その「結」を導くため、見田宗介氏の提示した戦後の時代区分「理想の時代」「夢の時代」「虚構の時代」をものさしとし、書き綴った書である。

    「オタクという謎」「リスク社会再論」「不可能性の時代「政治思想的空間の現在」という項目を設定し、色んな角度で論じている。...続きを読む
  • 「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学
    講義録のためか、かなり読みやすい。
    特に、「普遍性」や「歴史の必然性」についての解説は、たいへんに興味深かった。
    ただし、第4章は全体の中での位置付けがあまりはっきりしない感じがした。
    『癒す人』も読んでみたくなった。
  • 不可能性の時代
    この本が主張したかったことは?
    戦後という時代区分を、反現実についての把握を経て、
    「理想の時代」→「虚構の時代」→「不可能性の時代」
    という流れで、説明できる。
    ①「不可能性の時代」と「虚構の時代」を隔てるものと、移行へのメカニズムは?
    ②「不可能性の時代」とはどのような時代なのか。
    ③現在を「不...続きを読む
  • 不可能性の時代
    「アイロニカルな没入」
    ある対象が幻想=虚構に過ぎないことを充分に承知の上で、不動の現実であるかのように振舞うこと。「よくわかっている、それでも・・・」
  • 不可能性の時代
    戦後をその時期の特徴によって分類し、それをもとに現代社会の普遍的な連帯の可能性を分析した書。
    見田宗介の『社会学入門』における分類をもとに、理想の時代・虚構の時代・不可能性の時代と時代を分け、それぞれの特徴を描いているのが非常に興味深い。
    ただ、批評よりの社会学研究全般に感じることだが、特徴付けよう...続きを読む
  • 逆接の民主主義 ――格闘する思想
    ・北朝鮮を民主主義国にするために、日本は北朝鮮からの難民を積極的に受け入れるべき。
    ・自衛隊は解体し、国際貢献をするための部隊Xを作る。
    ・民主主義は多様性を認めているという上で優れたものと考えられているが、本当にそうだろうか?民主主義を受け入れていない考え方は排除するという方法をとるし、結局は少数...続きを読む
  • 不可能性の時代
    高校の先輩の社会学者大澤真幸。
    彼の本は、以前『恋愛の不可能性について』(ちくま学芸文庫)を紹介した。

    この人は、サブカルチャーと呼ばれる部分に造詣が深いと思われる。すごく真面目な社会学の本ではあるのだが、有名な「エヴァンゲリオン」とかKeyのアダルトゲーム「Air」といった名詞が出てくるような真...続きを読む
  • 戦後の思想空間
    う〜ん。興味深いけど難しい。読書からしばらく離れていたせいだろうか。
    所々わかる部分があるという程度。これが大体わかるようになったらいいなと思った。
    60年周期で色々な社会的な事件が起きているということが一番心に残った。
    しばらく経ってからまた読みなおしたい。
  • 不可能性の時代
    「戦後○○年」というような時代区分を使用するのは世界の国々を見渡しても日本ぐらいである。著者はその戦後を理想・虚構・不可能性の時代に分けて論じる。他者性をキーワードに、理想を貫徹し、虚構の時代に至り、現在の不可能性への時代を迎えた過程がとてもわかりやすく論じられる。
  • 逆接の民主主義 ――格闘する思想
    北朝鮮を民主化する!?
    という非常に衝撃的な章から幕を開ける、大澤社会学の捉える民主主義。
    若干抽象的な大澤真幸の論理が展開される中で、今までの本の中で紹介されて来た馴染み深い事例が出てくるので、妙な親近感が湧いた。
    引用---
    「裏切りを孕んだ愛こそが、普遍的な連帯を導く可能性を有しているのでない...続きを読む
  • 逆接の民主主義 ――格闘する思想
    この本を読んでゾッとした。こんな戦慄は初めて感じた。これは知の暴走だ。テーマは北朝鮮、歴史解釈、自衛隊、民主主義といった今の日本でホットな問題で、それに対して著者が持論を述べる。よくある形だ。でもその持論までの理論的過程が恐ろしい。著者が持ち出すのはデリダであり、キリスト教であり、ベンヤミンなのだ。...続きを読む
  • げんきな日本論
    日本史を社会学から考察している。二人のかけあいが面白い。信長、江戸時代に国民国家の基礎ができたという点が印象に残った。
  • ふしぎなキリスト教
    社会学的な観点から見たキリスト教については半分も理解できなかったが、それでも現代の西洋文化においていかにキリスト教の影響が大きいかは十分理解できた。

    もう少し知識をつけてから再読したい。