大石圭のレビュー一覧

  • 死者の体温

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     私好みの劇グロ小説でした。しかも、終始グロいわけではなく、次第にグロ表現を増していき、最終的にグロの大爆発が起きます(笑)。
     主人公は人殺しなのですが、決して血飛沫が舞う様な殺し方はしません。殺し方にも矜持がある様です。主人公の変態的な部分と歪んだ殺意、殺害後の死体の処理。一見、何も問題がある様には見えないのに、蓋を開けると猟奇的殺人鬼だったというオーソドックスな展開ではあるにしろ、作者のグロ表現は絶対に食事の直前直後には読んではいけない気がします。
     タイトル通り、人が死んでからの体温、最期の鼓動の音迄を楽しむ殺人鬼の登場です。ちょくちょく、登場する刑事に逮捕されるのではないか、殺そうと

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    2025年09月29日
  • 邪な囁き

    購入済み

    大石作品で1番すき

    飛行機の説明に関しては興味がなかったので少し読み飛ばしてしまったが、初めて大石作品で泣いてしまった。
    主人公は自業自得なのだが、、、

    #ダーク #ドキドキハラハラ #切ない

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    2025年08月06日
  • 死体でも愛してる

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    旦那のお肉を料理する話、異常であることは分かっているのに繊細な表現でとても美味しそうに感じるし実際食べてみたいと思ってしまった。そう感じた瞬間から自分も刑事と同じように影響されてしまっているのでしょうね

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    2024年07月30日
  • 死人(しびと)を恋(こ)う

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    ネタバレ

    どストライクだった…
    読んでからずっとこの小説が頭から離れない。
    同じようなジャンル(ネクロフィリア系)を
    探して読み漁りたい…

    愛した人(死んでいるけど)が
    だんだんと腐敗していく悲しさよ…

    殺戮にいたる病も大好きなんだけど
    私はこっちの方が純愛で好き。

    主人公がいい。
    紳士的で物腰もやわらかくて、
    決して乱暴はしないし…
    いや、人を殺してんだけど(笑)

    満月の晩に、一緒に死にましょう。
    素敵やん…

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    2024年06月13日
  • 母と死体を埋めに行く

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    タイトルと表紙で衝動買い。
    非常によかった。
    エログロ好きな人にはオススメの一冊。

    物語うんぬんを語る前に、表紙の絵がすばらしい。
    美しい少女の体にからみつく二本の腕。母親による「束縛」が見事に描かれていて、本屋で見かけたときに思わず立ち止まってしまった。

    本文も刺激的で楽しく読めた。
    本作の内容を端的に述べると、
    「主人公が母親の命令に逆らえずにひたすら悲惨な目に遭う物語」。
    本当に不快になるくらい悲惨。だけどそれが良くて、「次はどんな悲惨な目に遭うんだろう」と楽しみながら読めた。

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    2021年11月06日
  • 湘南人肉医

    購入済み

    どんどん読み進めてしまいました

    次の内容が気になって、一気に読みました。
    とても面白かったです。

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    2021年03月26日
  • 死体でも愛してる

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     連作短編集。

     犯罪者が取り調べで、何をしたかを語る形で、夏、秋、冬、春と続いていく。
     ま、最後で、へ、ってなるんだけどね。
     なんというか、舞台で急に暗転して全く別の場所にスポットがあたる、そんな感じ。
     確かに、その場所があったのはわかているし、見てもいたのに、気づいていなかった、そんな感じ。

     で、犯罪は、死体にかかわってくるもので…。
     なかなかエグかったです。
     物理的にも心理的にも。

     方向ややり方が間違っていて、それらは愛情からくるといえばそうなのだろうけど、愛情に間違いはないというかもしれないが、やっぱり狂っているものはある。
     一体、何が狂わせてしまうのか。
     つか

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    2021年01月06日
  • 死体でも愛してる

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    めちゃくちゃに良かった。

    短編集が苦手な自分がまさかこんなにハイスピードで読めるとは。連作でもなかなか入り込めないタイプなんだが、これはやばいな、ある種長編とも言えるが。

    1つ1つの話が物凄く絶妙。性という本能的な部分を煽ってくるのに適度なエロさというか、薄過ぎず濃過ぎず度を越さないながらも、どこか神秘性も感じてしまうような絶妙さ。各話の終わり方もまた絶妙。

    『ヴィーナスたちの種蒔き』ってタイトル秀逸過ぎんか、、、

    あとがきがめちゃくちゃに良いな。大石圭氏は初めて読んだが、あとがき読む限り、著者の感覚・思考が物凄く好きなのでこれから読み漁りやす。

    「この世の富と幸福は、とてつもなく偏

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    2020年09月29日
  • 愛されすぎた女

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    母強し

    小さい頃から容姿端麗で注目されてきた三浦加奈。理想が高いせいか結婚相手が見つからない。意を決して入会した結婚相談所。そこで年収1億を超える男、岩崎と出会う。すぐに結婚の約束をし入籍する。結婚後はセレブな生活には違いないのだが加奈が思っていた生活とは別だった。しかも男には離婚歴が4回ある。3回目と4回めの元妻は死んでいる。毎日行われる男の異常なまでの性行為によって加奈は段々とこの男が危険であると察知し離婚を考えるようになる。昔の恋人に相談したがそれがバレ元恋人は死んでしまった。段々と恐怖が強まり自分もいつかは殺されると思いながら再び岩崎と加奈はクルーザーで海上へと出かける。

    いやー、

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    2020年07月26日
  • 処刑列車

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    大石圭の初期作品で、単行本は1999年に河出書房新社から刊行。
    以前に読んだ2002年の大石作品『自由殺人』も強烈なパニック・サスペンスでしたが、これも素晴らしいパニック・サスペンス。
    角川ホラーで、『リング』『呪怨』を思い浮かべる人には全く向いてない、1970年代のホラー映画のような理不尽ホラー。
    平塚の七夕祭りの一日前、7月6日の昼間に、東海道線の快速アクティーが謎の武装集団に乗っ取られる、という序盤から、神奈川県民の自分はわくわくさせられます。
    乗客に紛れた、老若男女様々な狂人達に監禁されて、次々に殺されるというのが、どうにも70年代ホラー映画的。犯人グループには子供もいるのが、恐るべき

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    2018年07月10日
  • 堕天使は瞑らない

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    大石圭がセクシュアルマイノリティをテーマにした作品は今回の作品を含め、3作品目。男性とニューハーフの恋愛。やはり、人を愛するという事には性別は関係ない。男女というカテゴリに分ける事が愚かに感じる。この作品を通し、少しでもセクマイへの偏見が無くなり、理解が深まればと思う。作品全体の感想は恋愛なので山あり谷ありといった感じで読んでいて切なくなった。エピローグの衝撃は忘れる事が出来ない。ファンとしてはあとがきもいろいろと衝撃的ではあった。

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    2014年05月26日
  • 甘い監獄

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    ネタバレ

    夫婦にまつわる短編集。読み始めは角川ホラー文庫なのにホラーっぽさがないと思っていたが『いじめたくなる女』は完璧にホラーだなと思った。『愛されすぎた夫』も怖い。大石作品なのにこの作品だけ、毛色が違う。大石圭の公式サイトにも書いてある。しかし、この2作品は背筋がゾクっとする。『妻への疑念』『他人の妻、他人の夫』は別の意味や視点で女の怖さというのを表している。全作品を通して言える事は結婚というのは恐ろしい。結婚というのは紙きれ1枚で他人同士が『夫婦』という縛りになり、紙切れ1枚で離婚も出来る。結婚は怖い。

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    2014年04月11日
  • 苦い蜜

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    ページを繰り、「こんな展開か…」ということから、「何故こういう具合に?」と思い始めた辺りで、「もしかして??」と思い始め、「えっ!?そういうこと…」と停まらなくなってしまう物語だ…

    読後に…「この1年後とか、数年後というのは、どうなっているのだろうか?」という感もした作品だった…

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    2013年10月05日
  • 躾けられたい

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    「女性の独白」というようなスタイルで綴られた、甘美でもあり、切なくもある物語だ。

    琴音がどうなるのか?白石との関係の行方は?ページを繰り始めると「次?」と気になって、停まらなくなってしまう…

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    2013年10月04日
  • 1303号室

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    呪怨の作者と知らずにお風呂で読んで3日間近くうなされた。すごい引き込まれる書き方でさすが…でももう怖くて読めない(;_;)

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    2012年10月24日
  • 檻の中の少女

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    ネタバレ

    タイトルからして、また、監禁ものか、と思ったんですけど、予想と違って、少女が監禁される話ではありません。

    他の大石作品で、監禁+レイプや、殺人+屍姦という内容を読んだ後だからか、ロリ+父娘相姦を扱っているのに、あまりインモラルな内容だとは感じられませんでした。

    むしろ、狂おしいまでに切ない恋物語に、読んでいる間、ずっと胸がときめくような気持ちになりました。

    『アンダー・ユア・ベッド』『殺人勤務医』と並べて、個人的には大石作品のベスト3に数えたいと思います。

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    2012年10月15日
  • 人を殺す、という仕事

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    10歳の夏のある日、謎の人物から届いた手紙。
    その手紙に書いてある通りに行動することで、受験も結婚も、順調すぎるほど順調な人生を歩んできた主人公。
    だがある日、その手紙が命じた行動は・・・「殺人」
    従わなければ母を殺すと言われ、従わなかった結果…母は死んだ。
    妻と二人の娘を守るため、次々と殺人を繰り返していく。


    ホラー小説を読むのは初めてでしたが、ホラーとは少し違うような気がしました。

    もし自分が主人公だったら・・・
    もし自分が主人公の妻だったら・・・

    愛する人のために他人を殺すのか、愛する人のために愛する人が殺されるのをただ耐えるのか。
    自分のために愛する人が殺人者

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    2012年09月22日
  • 60秒の煉獄

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    たった一度だけ時間を60秒止められる。

    突然現れた不思議な少女から授けられた力。

    あなたなら、何に使いますか?


    短編集というか、立場も年齢も性別も違う様々な人が、手に入れた力を使うストーリー。

    こんな力を手に入れたら、良いこと悪いこと、いろんな妄想が膨らみますよね。

    でも…もし本当にこんな力があったとして、そしたらこの登場人物たちのように、悪いことに使う人が多いのかな。
    力というのは、こんなにも人の心を狂わせてしまうのかなと思うと、なんだか悲しくなりました。

    ただ、おもしろい作品なのは間違いなしです。

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    2012年09月22日
  • 人を殺す、という仕事

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    大石圭ワールド全開。

    Cが何を基準にして殺される人間を選んだのか、それだけが疑問。人類を絶滅させるための人選ならば、将来幾千もの人間の命を救う敏腕の医者を殺すなり、巨大客船や飛行機に爆薬を仕込ませるなりすれば良いのに。

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    2011年06月28日
  • 殺人勤務医

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    2011年7月31日、再読。

    ストレス解消のための本。

    刑事的な罰に問えなくても、個人的に何か罰を与えてやりたい…世の中にはそう思わせる人間がゴマンといる。

    殺害される不届き者を、実在する不届き者を思い浮かべながら読むのは、きっと俺だけでは無いはず。

    主人公の狂気にゾッとする。

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    2011年07月31日