大石圭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私好みの劇グロ小説でした。しかも、終始グロいわけではなく、次第にグロ表現を増していき、最終的にグロの大爆発が起きます(笑)。
主人公は人殺しなのですが、決して血飛沫が舞う様な殺し方はしません。殺し方にも矜持がある様です。主人公の変態的な部分と歪んだ殺意、殺害後の死体の処理。一見、何も問題がある様には見えないのに、蓋を開けると猟奇的殺人鬼だったというオーソドックスな展開ではあるにしろ、作者のグロ表現は絶対に食事の直前直後には読んではいけない気がします。
タイトル通り、人が死んでからの体温、最期の鼓動の音迄を楽しむ殺人鬼の登場です。ちょくちょく、登場する刑事に逮捕されるのではないか、殺そうと -
Posted by ブクログ
連作短編集。
犯罪者が取り調べで、何をしたかを語る形で、夏、秋、冬、春と続いていく。
ま、最後で、へ、ってなるんだけどね。
なんというか、舞台で急に暗転して全く別の場所にスポットがあたる、そんな感じ。
確かに、その場所があったのはわかているし、見てもいたのに、気づいていなかった、そんな感じ。
で、犯罪は、死体にかかわってくるもので…。
なかなかエグかったです。
物理的にも心理的にも。
方向ややり方が間違っていて、それらは愛情からくるといえばそうなのだろうけど、愛情に間違いはないというかもしれないが、やっぱり狂っているものはある。
一体、何が狂わせてしまうのか。
つか -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃに良かった。
短編集が苦手な自分がまさかこんなにハイスピードで読めるとは。連作でもなかなか入り込めないタイプなんだが、これはやばいな、ある種長編とも言えるが。
1つ1つの話が物凄く絶妙。性という本能的な部分を煽ってくるのに適度なエロさというか、薄過ぎず濃過ぎず度を越さないながらも、どこか神秘性も感じてしまうような絶妙さ。各話の終わり方もまた絶妙。
『ヴィーナスたちの種蒔き』ってタイトル秀逸過ぎんか、、、
あとがきがめちゃくちゃに良いな。大石圭氏は初めて読んだが、あとがき読む限り、著者の感覚・思考が物凄く好きなのでこれから読み漁りやす。
「この世の富と幸福は、とてつもなく偏 -
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母強し
小さい頃から容姿端麗で注目されてきた三浦加奈。理想が高いせいか結婚相手が見つからない。意を決して入会した結婚相談所。そこで年収1億を超える男、岩崎と出会う。すぐに結婚の約束をし入籍する。結婚後はセレブな生活には違いないのだが加奈が思っていた生活とは別だった。しかも男には離婚歴が4回ある。3回目と4回めの元妻は死んでいる。毎日行われる男の異常なまでの性行為によって加奈は段々とこの男が危険であると察知し離婚を考えるようになる。昔の恋人に相談したがそれがバレ元恋人は死んでしまった。段々と恐怖が強まり自分もいつかは殺されると思いながら再び岩崎と加奈はクルーザーで海上へと出かける。
いやー、 -
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大石圭の初期作品で、単行本は1999年に河出書房新社から刊行。
以前に読んだ2002年の大石作品『自由殺人』も強烈なパニック・サスペンスでしたが、これも素晴らしいパニック・サスペンス。
角川ホラーで、『リング』『呪怨』を思い浮かべる人には全く向いてない、1970年代のホラー映画のような理不尽ホラー。
平塚の七夕祭りの一日前、7月6日の昼間に、東海道線の快速アクティーが謎の武装集団に乗っ取られる、という序盤から、神奈川県民の自分はわくわくさせられます。
乗客に紛れた、老若男女様々な狂人達に監禁されて、次々に殺されるというのが、どうにも70年代ホラー映画的。犯人グループには子供もいるのが、恐るべき -
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10歳の夏のある日、謎の人物から届いた手紙。
その手紙に書いてある通りに行動することで、受験も結婚も、順調すぎるほど順調な人生を歩んできた主人公。
だがある日、その手紙が命じた行動は・・・「殺人」
従わなければ母を殺すと言われ、従わなかった結果…母は死んだ。
妻と二人の娘を守るため、次々と殺人を繰り返していく。
ホラー小説を読むのは初めてでしたが、ホラーとは少し違うような気がしました。
もし自分が主人公だったら・・・
もし自分が主人公の妻だったら・・・
愛する人のために他人を殺すのか、愛する人のために愛する人が殺されるのをただ耐えるのか。
自分のために愛する人が殺人者
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