大石圭のレビュー一覧

  • 小説 恐怖新聞

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    高層マンションに住んでる女子大生が主人公ということで、ちょっとどうかなと不安だったけど、意外と違和感がなかった。原作の力もあるのかもしれないけど、けっこう面白かったです。

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    2019年09月16日
  • モニター越しの飼育

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    この作品は、大石圭氏が描く、大石圭氏ならではの純愛物語なのかもしれません。結末についてはちょっと物足りなさを感じます。卑劣な教師への罰が省略されています。「モニター越しの飼育」、2018.8発行。

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    2019年06月15日
  • モニター越しの飼育

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     ネット社会の落とし穴に、落ちていく女。

     一人は、固い高校教師で自撮りした欲情的な写真をばらまくと脅される。
     一人は、恋人だと思った男によってリベンジポルノを落とされる。

     大石圭なので、女は知性も教養もあるのに、歪んで、危うい。
     歪みの根源は、結局のところ育った環境というか家庭にある。
     が、それは理解されない。

     「女の子だから」
     その一言で、どれほど自我を削られてきたのだろうか。

     不思議と、「女の子」であることの息苦しさをちゃんとわかっている感じがするのである。

     高校教師の視点で描かれているので、強迫されている立場と、生徒を支えようとする姿勢とのせめぎ合いになる。
     というのが、ちょっと目新しかった。

     にしても、ネットの恐ろしさをもっときっちり理解してないよね。
     と、つくづく思うのである。
     いや、ネットに限らず、自分を守る術というものを、きちんと身に着けないといけないんじゃないかと思う。

     それって、回りまわって世の中をよくしていくんじゃないかとさえ思うのだけど。
     
     最後のシーンがとても象徴的だった。
     何かを分かち合うって、愛情の根源だよな。

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    2019年05月04日
  • 女奴隷の烙印(らくいん)

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    妹の娘の難病治療の費用のために自らを売った、井上沙織、30歳。プロダクションの社長と妹に騙され売られた篠原茉莉香、27歳。医学部の学生のとき父の借金のかたとして売られ、今は逆に奴隷商人となって売られた女性をマカオで、マニラで、オークションにかけている許サラサ、30歳。人身売買、闇の奴隷市場の様子、奴隷になるための躾を描いた作品です。大石圭 著「女奴隷の烙印」、2018.2発行。

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    2019年04月16日
  • 奴隷商人サラサ~生き人形が見た夢~

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    理不尽で救われない結末は大石作品らしい。しかし救われて欲しかったと思ってしまう。
    あらすじ(背表紙より)
    かつて奴隷として買われ、今では奴隷を売買する立場になったサラサ。彼女の頭を離れないのは、自分とともに売られ、行方がわからない妹アリアのことだった。その妹は、上海で、ある男に愛人として飼われていた。彼女の妊娠が発覚したことから、姉妹二人の運命は大きく動き始める。そしてサラサを襲う卑劣な罠とは?衝撃の展開から目が離せないサスペンス長編!文庫書下ろし。

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    2019年03月18日
  • 人を殺す、という仕事

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    スラスラと読みやすくてそれなりに面白かったけどミステリーのつもりで読んじゃうとかなりモヤっとする。殺される人たちってなぜ選ばれたのかとかいろんなところになんでってところが残されたままだった。
    長女が犯されるシーンとかあまりにも悲惨すぎて必要だったのかなぁとか思うし神様が人類に罰を与えるのに七夕祭りでたったの30人以上殺せとか、だったら大洪水とか起こせよ。
    皆さん書いてますけど各章の冒頭にある絶滅動物の話はほんと考えさせられました。

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    2018年02月17日
  • 百二十歳の少女 古美術商・柊ニーナ

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     古物商を営むニーナは、ビスクドール、ブリュ・ジュンを買い付ける。
     が、それは「持ち主を死へをいざなう」といわれるいわくつきのものだった。

     ブリュ・ジュンって何?
     って便利な世の中でぐぐれば見られる。
     確かに、普通のビスクドールとは違って表情がとってもアンニュイ。こんな表情でいわくつきって、もうこの設定だけで怖い。

     が、その雰囲気で煙にまいているけど、ステレオの王道です。
     とはいえ、少女をかたどられた人形を通して、女性のありかたまで、語らせたあたりが上手い。職人技です。

     なんか彼女のシリーズは続きそうなのだけど、こんな風に悲しみを積み重ねていくシリーズだったら、彼女がかわいそうだなと思います。
     うん。大石圭にしては主人公の性格がよくて、知的なんだもの。
     が、またそういう彼女が堕ちていくのを読んでみたいとも思うのである。

     にしても最近の大石圭を読むと、ものすごくワインが飲みたくなるので、困りますww

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    2017年12月18日
  • 60秒の煉獄

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    予想を大きく裏切り、とても面白かった。大石圭作品は大昔に読んだきり、なぜか良い印象がなかったのだが、間違った認識を改めたい。そして本作を読んだ人は必ず想像するだろう、自分は60秒で何をするのかを。
    あらすじ(背表紙より)
    「あなたに特別な力を授けます」。天使か悪魔か―謎めいた美少女が人々に授けたのは、たった1度だけ時間を1分間止める能力だった。世界のすべてが静止する60秒。誰にも知られず、邪魔されることもなく、思うがままにどんなことでもできるのだ。大金を強奪する。憧れの女性を恣にする。憎い男を抹殺する…。欲望と妄念に翻弄される男女の姿を描く、異色連作集。

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    2017年10月01日
  • 湘南人肉医

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    名前はよく見かけていたけど、意外に初読みの作家さんだった。
    美容整形外科医の主人公が、女性を殺してはその肉を食べる…というとんでもない変態紳士のお話なのですが、人肉のお料理描写がすごーーくおいしそうなのであんまりグロさは感じないどころか、実際美味しいのかな?とか思ってしまった。さすがに、この本に「食の本」のタグをつけるのははばかられるのでやめておきますが(笑)
    この作者の他の本も読んでみたい。

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    2017年06月01日
  • 自分を愛しすぎた女

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     タイトル通りです。

     32歳の自己愛だけで生きてる女性の半生と結末(?)かな。

     まあ、彼女が歪んでいくのは、結局のところ両親であり家庭のせいなんだろうけどね。
     「家族は愛憎を煮詰める大釜」ってジョナサン・ケラーマンの小説の一説がずっとぐるぐるしていたよ。

     スポイルする父と祖父母ときっちりしようとする母親の間で歪んでいくのだけど、これって根本は父親と母親の不仲だよねと思う。もしかすると嫁姑の確執もあったのかもね。

     ともあれ、中途半端に芸能事務所に所属いたせいで、外見だけに全力を注ぐ、注ぎすぎてほぼ拒食症になっているのだけど、本人はそれがダメだと気づけない。
     うーん。
     もしかすると、人は考えること、考えて自分の状況を変えること、が一番負担なのかもね。
     なので、彼女はある意味一番楽な方向に流れていく。

     自分の何がダメなのか、考えることはしない。

     で、流れ着いた先は…。
     なんか悲惨な結末だったけれど、もしかしたらこれは彼女が変わることができる機会になるのかもしれないと、微妙に光がある感じでした。

     にしても、大石センセの好みのタイプはぶれないっすなぁww

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    2017年05月29日
  • 人でなしの恋。

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     若く美しい義母を介護する青年。
     大石圭なので、本当に人でなしです。

     義母への歪んた愛の結果、彼は罪を重ねることになるのだけど。
     義母も義母で…。
     この辺の美人だけど、性格が、っていうのはステレオです。

     もっとも、このステレオなのが大石圭の魅力なのであって…。
     うむ。
     ジョン・ソール的になってきたかもしれない。
     
     って、ここんとこジョン・ソールの新刊でてないが、どーしたんだ??
     

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    2017年02月18日
  • きれいなほうと呼ばれたい

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    大石圭 著「きれいなほうと呼ばれたい」、2015.6発行です。168cm、21歳、とても美人とはいえない容姿の星野鈴音と、彼女を一目見てダイヤモンドの原石と知った38歳の美容整形外科医、榊原優一の物語、手術前と手術後で構成されています。整形の話では、自らが整形を選択してゆく田淵和子を描いた百田尚樹氏の「モンスター」がありますが、この「きれいなほうと呼ばれたい」の星野鈴音は、整形外科医の「野心」からくる誘惑にのる形で身体を改造されます。どちらの作品も結末は哀しみの世界ですね・・・。

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    2016年08月15日
  • 殺人勤務医

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    初めての大石圭作品。
    たしかに主人公の行動は社会的に許されるはずもないが、何というか彼の考えも根底のところでは理解できてしまうという不思議な感覚を覚えたのも実際のところである。
    私自身にもひょっとしら、根底には彼のような思想が埋め込まれているのかもとも思うが、それはきっとこの先も一生表には出てこないであろう。

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    2016年07月27日
  • 人を殺す、という仕事

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    ネタバレ

    面白かった。精神異常者の話かと思ったら、案外ゾッとするオチ。
    そして主人公頑張れ、とか思っちゃう…。

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    2016年04月26日
  • 人を殺す、という仕事

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    殺戮小説の傑作。ロジック無視で、ただ殺す。殺して続ける。ラストの殺戮劇は映像化しほしいくらいエンタメ性があるのだが、結果のみが書かれている。ここを書いてしまうとこの小説の静かで哀しい雰囲気が壊れそうなため、書かなくて良かったと思う。
    主人公は元々は善良な市民なんだが、殺人をせざるを得ない理由がある受動的殺戮者であり、狂人にもなりきれない。そんな切なさがまた良い味である。

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    2016年01月24日
  • 蜘蛛と蝶

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    出会い系サイトで知り合った若い男(実は結婚詐欺師)にひかれていく三十路女の話で、ラストも思ったような展開で終わる。
    なのに、心が揺すぶられた。
    しょうもない男だとわかっていても、好きになる時ってこういうもんだよ。
    この後の瑠璃子と航平が上手くいかないとしても、この決断が間違っていたとは思いたくない。
    結婚式での瑠璃子の腹の括り方に拍手 でした。

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    2015年10月18日
  • きれいなほうと呼ばれたい

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    ネタバレ

    女性なら誰もが追求するもの。それは美なのかもしれない。美に囚われ、どんどんと破滅へと向かうシーンはとても怖かった。美貌を手に入れても必ずしも、幸せになるとは限らないという事だろう。グロテスクなシーンは皆無だが、歪んだ愛や大石圭らしさは健在の作品であった。

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    2015年06月22日
  • 60秒の煉獄

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    60秒間だけ時間を止められるなら、というお題で11編。一気読みでした。それぞれのお話しよりも『自分だったら、どうする?』と考えてしまう自分が怖い。

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    2014年11月10日
  • 邪な囁き

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    ネタバレ

    読みながら自分の中の「邪な囁き」を何度も考えていた。
    昔、駅のホームで電車を待っている時、液体を積んだタンンクのみの重厚な列車が轟音で通り過ぎるのを眺めながら、ホームから一歩踏み出せばそこには明確な死が待っており、生と死がとても身近にあるものだと一種の恍惚感のようなものをよく感じていたものである。その感情は他人に向けたものではなかったが。
    あとがきにもあるように、子供の風船を割って回るような小さなものであれ、他人の不幸を喜ぶような邪な気持ちを持っている事は自分自身否定できない。それが実際に行動に移され表に出てくることは非常に稀であるが。
    あの感情はなんだろうかと本を読みながら考えていたが、一種の全能感への憧れのようなものではないかと思う。
    パイロットという特殊な職業、イケメンで高収入、高層マンションに住み好きな酒はウィスキーのオン・ザ・ロックという中二的な大人の男像にやれやれと思ったり、正田が引き起こす数々の事件に「そんな何回もバレずに事が運ぶ訳ねーだろ」と思いつつも、墜落のシーンで死の恐怖と愛に目覚める、邪悪さと人間らしさの対比には戦慄を持って読む事ができた。

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    2014年07月13日
  • 女奴隷は夢を見ない

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    なんか、ありそうで怖い・・・。
    あと、奴隷になっても誇りを失わず第二の人生をかけた樹里や春菜が・・・奴に売られるあたりエグい・・・。
    自分の今いる世界に小さな不満があっても、超幸せじゃんと
    考えさせてくれる一冊。。

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    2014年07月06日