大石圭のレビュー一覧
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妹を助けるため、自ら奴隷として売られたサラサ。
「女奴隷」シリーズ完結編。
売られた先は、産油国王夫人で、当然王の相手しろよ、てなる。ついでに、夫人は国王暗殺を狙っていて…。
サラサはクーデターに巻き込まれる。
っても、絶対へこたれないサラサなので、どんな逆境になってもへんに安心感がある。反対に、奴隷の身から解放され日本でサラサの帰りをまつアリアの方が心配。なんか現実味がとにかくない子なので。まぁ、だからこそ、余計にサラサの家に帰るって気持ちの強さが裏付けされるのだろうけれど。
で、やっぱりこうなりますよ。
完結編とあるので、これで終わりなんだろうけど、やっぱり最後には -
Posted by ブクログ
大石圭『死体でも愛してる』角川ホラー文庫。
警視庁の敏腕刑事・長谷川英太郎の視点で、4つの異常な事件を描く連作短編集。珍しくエロさも程々で、なかなか面白い。
4つの異常な事件が被疑者たちの生の声で描かれる。事件の聴取を通じて被疑者たちの生の声を聞くうちに英太郎は次第に心に芽生えた異常な気持ちに支配され、破滅への闇へと墜ちていく。
最近、新型コロナウイルス感染で世間ではストレスが溜まっているのか、性犯罪や暴力事件などが増えているように感じる。ふとした切っ掛けで犯罪に走ってしまうのは、善と悪、正常と異常の微妙なバランスの中に生きる人間の心の脆さを表しているのだろうか……
『春の章』。日に日 -
Posted by ブクログ
ネタバレいやぁ〜残念。
冒頭から変態美容整形外科医(小鳥田優児)が人肉に取り憑かれ、ただ己の欲望を満たす為に殺人の虜に。
一度その禁断の味を体験した小鳥田はシェフばりの料理テクニックを駆使しながら人肉を食し、彼女(被害者)を自分の中に取り込む毎にエクスタシーを感じる。
徐々に欲望は増大し、顔見知りから愛する人へと対象は変化していく。
他人の赤ちゃんを誘拐し、食す為に育てるという鬼畜行為から物語がどう結ばれるのか。
物語のラストを自分(読者)なりに想像する(させる)ことに旨さを感じる作品もあるが、本作に関しては、作者にきっちりと書ききって欲しかった。
ラスト19pが個人的に物足りないので☆4 -
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ネット社会の落とし穴に、落ちていく女。
一人は、固い高校教師で自撮りした欲情的な写真をばらまくと脅される。
一人は、恋人だと思った男によってリベンジポルノを落とされる。
大石圭なので、女は知性も教養もあるのに、歪んで、危うい。
歪みの根源は、結局のところ育った環境というか家庭にある。
が、それは理解されない。
「女の子だから」
その一言で、どれほど自我を削られてきたのだろうか。
不思議と、「女の子」であることの息苦しさをちゃんとわかっている感じがするのである。
高校教師の視点で描かれているので、強迫されている立場と、生徒を支えようとする姿勢とのせめぎ合いになる。
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古物商を営むニーナは、ビスクドール、ブリュ・ジュンを買い付ける。
が、それは「持ち主を死へをいざなう」といわれるいわくつきのものだった。
ブリュ・ジュンって何?
って便利な世の中でぐぐれば見られる。
確かに、普通のビスクドールとは違って表情がとってもアンニュイ。こんな表情でいわくつきって、もうこの設定だけで怖い。
が、その雰囲気で煙にまいているけど、ステレオの王道です。
とはいえ、少女をかたどられた人形を通して、女性のありかたまで、語らせたあたりが上手い。職人技です。
なんか彼女のシリーズは続きそうなのだけど、こんな風に悲しみを積み重ねていくシリーズだったら -
Posted by ブクログ
予想を大きく裏切り、とても面白かった。大石圭作品は大昔に読んだきり、なぜか良い印象がなかったのだが、間違った認識を改めたい。そして本作を読んだ人は必ず想像するだろう、自分は60秒で何をするのかを。
あらすじ(背表紙より)
「あなたに特別な力を授けます」。天使か悪魔か―謎めいた美少女が人々に授けたのは、たった1度だけ時間を1分間止める能力だった。世界のすべてが静止する60秒。誰にも知られず、邪魔されることもなく、思うがままにどんなことでもできるのだ。大金を強奪する。憧れの女性を恣にする。憎い男を抹殺する…。欲望と妄念に翻弄される男女の姿を描く、異色連作集。