大石圭のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ物語全体も長すぎず、各人物の話がしっかりと区切られているため短編集のような感覚で読めます。グロさも比較的控えめ。
表向きは評判が良く、多くの人から慕われ好かれる主人公。この辺りはサイコホラー小説にはよくある設定かなと思います。
「よくある」と表現しましたが、その分主人公の人物像をスムーズにイメージできると思います。こういうの好きは方は特に。
人間を次々と 様々な方法で殺めていくその恐怖は、やはりサイコホラーでないと味わえないと思います。
地下牢獄に1人ずつ閉じ込めてあらゆる方法で終わらせるやり方が、人の心を持たないシリアルキラー特有の怖さを感じさせてくれました。
小説個人的にはもう少し登場人物を掘り下げた物語の部分を呼んでみたかったかな、と感じます。 -
購入済み
話が凄惨な事件の起こった7年前と、現在を行き来していて、さらに複数の人間からの視点で書かれているので2回は読み返さないと腑に落ちないと思う。ただ怨念の恐怖を描写したいのか、事件の凄惨さを訴えたいのかいまいちはっきりしないという印象だった。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ10年以上前に読んだ本を再読。
主人公の古河先生がダークヒーローのような扱いにならないよう、配慮して作られているように感じた。
一歩間違えば『DEATH NOTE』のキラのような存在になってしまいかねないが、そうではなく、あくまで私利私欲のために殺人を犯す存在として、ギリギリのラインで描かれていると思う。
また、(物語としての要素が強くなってはしまうが)反出生主義を語る上での一資料としても有効なくらい、産まれること/産まれないこと、生きること/死ぬことについて考えた上で書かれているように感じる。
特に、「あとがき」の「生まれたことと、生まれなかったこととのあいだに大差はない。生まれて来られた者もすぐに死に、生まれて来られなかった者と同じになる。だから──生まれられなかった者たちも、そんなに悲しまなくていい。戦争と飢餓しか知らずに死んでいく子供たちも、そんなに嘆かなくていい⋯⋯」という部分は、おそらく作者の思想そのものであり、他作品にも通ずるだろう。
ただし、この思想について、私はそうは思わない。宇宙規模のマクロ視点で考えれば「大差はない」が、では「生まれて来られなかった者」に「どうせみんな数十年で死ぬから同じだ」と言って、納得させられるだろうか。「生まれて来られなかった者」は、その数十年のために生まれようとしていたのだから、「大差はない」で済む話ではない。主人公に惨殺された数人に「どうせ犯人もすぐに死ぬから、そんなに悲しまなくていい」と言ったところで、なんの意味があるのか。出生や生死の話の大半はミクロな視点だ。
根本的な部分で、作者は思想の方向を誤っているようだ。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。