【感想・ネタバレ】60秒の煉獄のレビュー

あらすじ

「あなたに特別な力を授けます」。天使か悪魔か――謎めいた美少女が人々に授けたのは、たった1度だけ時間を1分間止める能力だった。世界のすべてが静止する60秒。誰にも知られず、邪魔されることもなく、思うがままにどんなことでもできるのだ。大金を強奪する。憧れの女性を恣(ほしいまま)にする。憎い男を抹殺する……。欲望と妄念に翻弄される男女の姿を描く、異色連作集。

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Posted by ブクログ

たった一度だけ時間を60秒止められる。

突然現れた不思議な少女から授けられた力。

あなたなら、何に使いますか?


短編集というか、立場も年齢も性別も違う様々な人が、手に入れた力を使うストーリー。

こんな力を手に入れたら、良いこと悪いこと、いろんな妄想が膨らみますよね。

でも…もし本当にこんな力があったとして、そしたらこの登場人物たちのように、悪いことに使う人が多いのかな。
力というのは、こんなにも人の心を狂わせてしまうのかなと思うと、なんだか悲しくなりました。

ただ、おもしろい作品なのは間違いなしです。

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2012年09月22日

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大石圭の作品に珍しく、短編集。

もし60秒だけ時間を止める事が出来たなら、何をするか。

人間のエゴイズム爆発。かと思えば美談も。あの少女は一体何者だったのか。少なくとも天使では無い。

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2011年06月28日

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大石圭さんの短篇ははじめて読んだ気がする。

それぞれが残忍で、すごくよかった。(と表現するのも変な話だが)

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2010年08月09日

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たかが60秒、されど60秒。完全に自分のものだけになるそんな時間があったなら。さて、いったい何をすればいいのでしょうね。
そんな時間を与えられた人たちの物語。しんみりとする話ありぞくりとする話ありですが。やはり良くないことに使う人が多いようで。うーむ、恨む人を殺したいというなら分からないでもないけど。なぜこういうことをしたくなるのかなあ。怖いというより、そういうことしか考えられないのって悲しいよね。でもそれぞれの人生観が感じられて、深い作品です。
お気に入りは「微笑む老人」。一見鬼畜度は薄いように思えつつ、実は一番怖かったのでは……。

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2010年07月19日

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「たった一度だけ、60秒間、時間を止められる能力を手に入れたら、どうする?」

他愛のない想像のような出来事が本当に起こった時、人間の欲は、心理はどのように動くのか。
同一のテーマで様々な人物にスポットを当てた、連作短編集。

それまで読んできた大石さんの作品とは異なる雰囲気で、また違った大石ワールドを味わわせてくれた作品。しかしもちろん、気持ち悪い読後感(褒め言葉)と暗いあとがきは期待通り。

暗く重い気持ちで読み終えた時、「自分だったらどうするだろう…」と考えてみると、この本に毒された読者は、つい暗い想像をしてしまうかもしれない。
それも含めて、この作品の魅力であると思う。

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2022年05月11日

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予想を大きく裏切り、とても面白かった。大石圭作品は大昔に読んだきり、なぜか良い印象がなかったのだが、間違った認識を改めたい。そして本作を読んだ人は必ず想像するだろう、自分は60秒で何をするのかを。
あらすじ(背表紙より)
「あなたに特別な力を授けます」。天使か悪魔か―謎めいた美少女が人々に授けたのは、たった1度だけ時間を1分間止める能力だった。世界のすべてが静止する60秒。誰にも知られず、邪魔されることもなく、思うがままにどんなことでもできるのだ。大金を強奪する。憧れの女性を恣にする。憎い男を抹殺する…。欲望と妄念に翻弄される男女の姿を描く、異色連作集。

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2017年10月01日

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60秒間だけ時間を止められるなら、というお題で11編。一気読みでした。それぞれのお話しよりも『自分だったら、どうする?』と考えてしまう自分が怖い。

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2014年11月10日

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もし、あなたが時間を60秒間止められる力を貰ったら、果たして、何をするだろうか?

そんなイフの数々を、短編集にした本作。
なかなか癖のある登場人物が、少女から授かったその力をどう使うかが、見どころですね。

そして、最後、不可解な連続殺人事件を追う刑事。
なかなか真相に迫れないが、やがて刑事の元に、不思議な少女が現れる。
真相を知り、時間を止めるその力を得た刑事は、その力を事件解決に使うのか...と思いきや、なんと

なかなかブラックな展開ですね。
こういうのもアリかと思います。

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2021年07月02日

購入済み

おもしろかった

何話かの人の考えて同じことを起こすのがちょっと物足りなかった。
でもほとんどの人は誰かを不幸にさせることを考えるとゆうことなのかなーと思いました。

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2017年07月15日

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ネタバレ

いつもの大石圭のテイストとは少し趣を異にした短編集。不思議な少女が与える1回だけ60秒時間を止めることができる能力。選ばれる人に共通点はない。従って、彼らがそれを何に使うかは様々となる。その使い方が本書の面白さである。1話目が意外に前向きな話だったので、おぉ、こんな感じかーと思いきや、以降はその大半が暗い欲望に従っている辺りは安心のクオリティ。第10話でこれまでの話に微妙に触れられていくような繋がりが見えるものの、結局は人間の醜さを見るばかり。個人的に好きなのは大石圭らしさを裏切る第1話、殺人というミスリードとメジャーがないという伏線が生きる第5話、いい事をしようと回顧した結果満たされていたはずの人生が崩れていく第9話。最終話はおまけ的な話とは言いつつも、問いかけられたら自分だったらとやっぱり考えちゃうよね。でも、多分、自分だったら何が得かを迷った挙句、一生使わずに死んでしまいそうな気がするのだった。ちなみに毎回重いあとがきは今回は特に重くて、しんみりしてしまった。

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2015年11月26日

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ネタバレ

特別な力を授けられる男女の話。その力とは60秒だけ時間を止められるというもの。たった60秒。けれど、様々な使いかたによって、人の本性を暴き出す。とはいっても、使い方は自由だし、それが幸せととるのか、不幸なのかは判断しかねるよね。私が一番人を殺めたいと思うのは、通勤で、一瞬だえけ殺意が芽生えてしまう。
だからといって、この60秒でどうにかしようと思うほどの強い気持ちはないと思うのだけど、根底には人を殺めてのいいとするそれを肯定する気持ちがあるわけで。
この話の中にも無差別に人を殺すチョイスをする人がいるんだけど、すごく普通の生活を送っている人だったんだよね。え、こんな残酷なことができるの?っていう。
でもできちゃうんだよね。
全員がいいことに使うわけないし、他人を巻き込まないなんてきれいごともない。
その点ではリアリティがあるかな。
自分だったらどうするかって思うと、60秒の時間を止めても仕方ないかな。できれば過去に戻りたいと思うかも。

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2014年12月30日

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初めての大石圭san。『たった1度だけ時間を1分間止める能力』。欲望と妄念に翻弄される男女が描かれていました。まさかの短編で、謎の美少女から能力を授かるくだりが、ちょっとしつこい感がありましたが、最終話で全てが繋がった時は感動しました。

『呪怨』はコワすぎで読めませんが、また機会があれば大石圭san読んでみたいと思います♪

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2012年07月01日

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貴方は60秒だけ世界を停止させることができます。
その間、貴方は誰に止めらることなく、したい事ができます。
さぁ、貴方はいつ、どこで何をしますか?
と言うお話し。

私の中で『不条理な悪意』を書かせたら天下一品!と評判の大石圭作品。
今回もあくまで救いなく、人の根源は悪だと言い切ってくれました。
いはない。人は本当に開放された時、悪意を人にぶつける。
不条理で、自分勝手で、倫理のない行動。


ちなみにこの方、一番売れたのは『呪怨』のノベライズ。
その他純文学系などもあるちょっと変わった作家さんです。
好きなのは『履き忘れたもう片方の靴』と『処刑列車』。


人を傷つけたい、意地悪な気分の方にオススメ笑

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2012年01月09日

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オムニバス中、鳥肌が立つくらい興奮した一話があった。
が、ハンパな終わり方で残念。描写などは悪くない。

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2011年03月17日

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 ある日、一度だけ60秒間時間を止めることができる力を、与えられた者の見た世界。

 短編集で、様々な60秒が語られていく。
 タイトルの「煉獄」が効いてます。
 力を得たゆえに、その力を持っていると自覚してるだけなのに、それまでの幸せが崩れて行く者。自分の邪悪な欲にあらがえなくなる者。

 人を超えた力に先にあるのは、人がいかない場所でしかないのかもしれない。

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2010年11月28日

Posted by ブクログ

たった一度それも一分間だけ、時間を止められたら。自分は何をするだろう。想像力が足りない。良いこと?悪いこと?どちら向きでも、原動力は欲望かな。その力を授けるお姉さんの役の方が、楽しくて哀しいかもしれない。

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2010年09月30日

Posted by ブクログ

自分の好きなときに一度だけ、世界の時間を60秒間とめることが出来る。
そのときに人間のすることは・・・・・
連続短編集です。うーん。じれったかった。
毎回同じような状況説明がね、飽きた。
あまりメリハリもなくて・・・・うーん。
あとがきが一番衝撃的だったよ(笑)

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2010年07月15日

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