あらすじ
若月リラ、17歳。リラの母親・れい子はとても美しく、授業参観でもいつも褒められる。
しかしリラには疑問があった。母はリラを大事に育ててくれたが、父親の話になると途端に口を噤むのだ。
リラは「私の家は他とは違う」と諦めている。リラは母に、心のどこかで支配されているのだ。
ある日リラは、帰宅したれい子から「手伝って」と言われ車に乗せられる。
なんと車内には見知らぬ男の死体があった!
リラは驚き拒否するが、結局母に逆らえず、一緒にその死体を山奥に埋める。
それが悲劇の始まりになるとも知らずに――。
母と子、愛と憎しみ。感情が絡み合う、驚愕のラストが待つサスペンス!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトルと表紙で衝動買い。
非常によかった。
エログロ好きな人にはオススメの一冊。
物語うんぬんを語る前に、表紙の絵がすばらしい。
美しい少女の体にからみつく二本の腕。母親による「束縛」が見事に描かれていて、本屋で見かけたときに思わず立ち止まってしまった。
本文も刺激的で楽しく読めた。
本作の内容を端的に述べると、
「主人公が母親の命令に逆らえずにひたすら悲惨な目に遭う物語」。
本当に不快になるくらい悲惨。だけどそれが良くて、「次はどんな悲惨な目に遭うんだろう」と楽しみながら読めた。
Posted by ブクログ
大石圭さんの作品はかなり読んできたが、毎回同じような女性が主人公のような気がして、自分としてはちょっと飽きかけてきてるかも?ここらでビックリするようなストーリーを期待したいところだ。
Posted by ブクログ
文字通りの話。
まぁ、毒な母親に育てられた女の子の話なんだけど…。
なんとなくもやる。
だからといって、別の着地点を望んでいるわけじゃないし、まぁそうなんだろうな、って思うんだけど、もやる。
うーん。
なんなんだろう。
あまりに男連中がふがいないからか。
それとも、結局は「おとぎ話」的な感じがするからだろうか。
「あとがき」がなんだかんだと言って好きです。
大石圭氏の実直さが伝わってきて、いいんですわ。
Posted by ブクログ
大石圭『母と死体を埋めに行く』角川ホラー文庫。
破滅的な結末のエロティック・サスペンス。ホラーの要素は全く無い。
母親に洗脳され、支配され続けた美貌の若月リラが母親の命令で、男たちに責め苛まれながら、死体遺棄や殺人といった犯罪に加担していくという、フランス書院文庫のような物語。良い子は読んではいけない。
主人公の若月リラは母親譲りの美貌の女子高校生。母親のれい子はシングル・マザーで銀座でナイトクラブを経営していた。幼い頃から母親のれい子に洗脳され、支配され続けるリラ。ある夜、リラはれい子に命じられ、二人で山奥に見知らぬ男性の死体を埋めに行く。
そして、さらに卒業を控えたリラにれい子は金持ちの老人、田嶋誠一郎の愛人になることを持ち掛けれ、嫌々ながらもそれに従う。3ヶ月後、リラはれい子から田嶋誠一郎を毒殺することを命じられる。田嶋誠一郎はれい子の父親を策略にはめ、死に至らしめた男だったのだ。
本体価格680円
★★★