神永学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
気鋭の若手からベテランまでが一堂に会した「最恐」の物件怪談アンソロジー。
家や土地をテーマにしたホラーアンソロジーです。
作家陣が豪華で、個人的には外れなしでした。どれを読んでもじっとりと湿度のある話が楽しめます。
珍しい方だと、事故物件検索サイト「大島てる」の管理人・大島てるさんのお話なんかも掲載されています。サイト自体は見たことがありますが、文章も書いているとは初めて知りました。
実際に届いたメールや、自身が本を出すための取材で回った際に見聞きしたものについて書いているお話や、伝染する呪いを扱ったような作品も多く、虚構と現実が曖昧になる感覚がしてそれもまた良かったです。現実に侵食して -
Posted by ブクログ
ネタバレやー……しばらく仕事が壊滅的に忙しくて本を読めなかった。
やーっと余裕が出てきて、積読の中から無造作に掴んだのが神永学。
お初です。
人が死ぬ夢を見てそれが現実となってしまう少女・志乃がキーパーソン。薬物取引の黒幕を探る警察、浮気調査をす探偵事務所の所員・真田、なんとか死人を出さないようにしたい志乃の邂逅が、ちょっとだけ運命を狂わせる。
薬物取引の真実は?
みたいな。
2回くらいどんでん返しっぽいのがあって、ストーリーのメリハリはイイ感じ。ホントの黒幕が明かされる頃には自分も「まさか!」と思ったので、しっかり嵌った感はある。
ただ、結構人が派手に死ぬんだけど、ずいぶんライトな雰囲気の個性の -
Posted by ブクログ
物件、つまり家や土地にまつわる怪談集。
表紙に並んだ著者名を見てほしい。
どれもこれも怪談の名手じゃないか!
一作品既読があるだけで、他は全て初めて。
なんだよー全然怖くない、なんて思っていたが、やっぱり夕暮れ時から夜にかけて思い出したり読んだりするとぞわぞわする。
「牢家」は、座敷牢というキーワードに引っかかってしまうと、最後にひっくり返される。
そして、ホラーにはお決まりの(作中でも言及されているが)地元の老人が「はいっちゃいかん!止めろ!」という。
もう絶望しか無いフラグが立つ。
そしておそらくその通りになる。
が、みなまで言わず余韻を残すところは作者の技量。
大島てるの「旧居の記