藤田さんはサイバーの経営判断をする時など、シンプルに考えた方が良い時に専門家の意見は聞かないようにしているそう。
専門家は他の人が言わないような難しいことなども考えがち。
最後の最後の大事な判断はそれでは良くない。
自分のタイミングで勝負をしたはダメ。
同僚の活躍、友人の働き方、他社の状況などによって、状況的に勝負のタイミングが来たわけでもないのにそっちに惹かれて自滅するのは辞めた方が良い。
麻雀も4人いるのだから、確率論では25%、強い人でも30%ほどしか上がれない。
ただ、弱い人ほど毎回上がろうとする。
ここは相手の上がり牌に突っ込まないで凌ぐ、ここは勝負どころ、などタイミングを見極め、チャンスを逃さずに動く。
タイミングでもないのに自分から動いてはダメ。
洗面器から最初に顔を上げたやつが負ける。
藤田さんは同世代の中で自分が勝ち抜いたわけではなく、みんなが脱落していっただけだと感じている。
仕事において落ちていく人は、
忍耐力がない、目標設定が低い(行動も伴わない)、固定観念が強くて変化できない人
仕事では結果を出すための正解はない。
そのため、正解を探しながらも結果を出す、それまでいかに耐えられるか。
他社がヒットを出した、などがあると焦って浮き足立ってペース見失い自滅する。中長期で脱落せずに乗り越え続けられるかどうか。
順風の中で危機感を抱けるか。
藤田さんは業績がめちゃくちゃ悪くなくても、ある部署の人数を削減したりする。
すると現場サイドは、こんな状況では回らない、戦えない、となるが、そこで組織全体が活性化する。
追い込まれている時こそ成長する。
追い風の時はその時は気持ちが良いが、足元をすくわれると一気に落ちていくこともある。
普通な時こそ危機感を持ったり、負荷をかける
チャンスに見える悪い流れに乗らない。
例えば、ライブドアでホリエモンがフジテレビの買収を画策していた時、「放送と通信の融合」が盛んに騒がれた。
その流れで、インデックスという会社が「この会社はすごい」「ここに投資しておけば間違いない」という根拠のない空気が作り上げられていた。
また、リーマンショック後の円高の際、内需向けの産業は将来性がないからグローバル化に走るべきという風潮が強くなり、皆一斉に海外支社を作り出した。
ただ、グローバルでたたかえるサービスなどがないのに出て行っても無駄。
みんな評価してるから、マスコミが持ち上げてるから、ここに乗らないと時代に置いていかれる、などの理由や口実で急いで乗るとミスる。
悪い流れの断ち切り方。
例えば、ギャンブルだと期待値では胴元が勝つようになってる。
プレイヤー側は、1.いつでも席を立てる権利、2.賭け金を上げ下げできる権利、を持っている。
負ける人ほどこの使い方が下手。
勝ってる時、調子の良い時は席を立たずに、もっと突っ込む、をすべきなのに、
負けてる時ほど回収したくてもっと掛けたり、勝ってても早めに利確したくて早々に席をたったり。
仕事でも、流れの悪い時は、それが顔に現れたり、無駄なミスをしたりするから、一旦切り上げて気分転換をするなどした方が良いし、勝負所、流れが良い時には爆発的な集中力で普段の何十倍、何百倍の成果を取りに行く。
手を抜くとツキが逃げる。
サイバーの代表でも細かいことをやっている。
以前は社員が100人入って来れば、単語帳のように表に写真、裏に名前や特徴を書いて覚えてた。
今も週1,2回社内の会食があって、その時に普段会わない社員と接する時は細かいプライベートな情報なども聞いたり、ブログやFacebookにいいねしたり、モチベーションや関係が良くなるようなことはしてる。
社内外に関わらず、口約束でも、今度食事でも、と交わしたことはメモを取ったり、
どんな小さな約束でも守ってくれる、ということが大きな信頼に繋がる。
要領が良くなり、雑用を中心に手を抜き出すと、仕事に支障をきたさなかったとしても、誠実さや真剣みが駆け出していることはなんとなく周りに伝わりだす。
開き直ってはダメ。
会社を作る時に、出資をしてくれたインテリジェンスの宇野康秀社長に、「好きにして良いけど、馬とフェラーリだけは買うなよ」と言われた。馬とフェラーリを買った人は大概事業に失敗しているという。
ただ、赤字が続いて世間からもひどく叩かれ、一番苦しい時期に先輩経営者に「もう叩かれてることだし、開き直ってフェラーリにでも乗っちゃいますか」と冗談っぽく言ったら、表情を変えて「開き直ったら終わりだよ」と厳しく言われたことがある。
開き直るのは無責任な行為であるため、当然周りからの心証も悪くなる。
ポジティブすぎてはダメ。
基本的にはポジティブなスタンスの人が多い方が良いのだが、仕事が雑になってはダメ。
サイバーの新規サービスを立ち上げる部署には武田双雲さんに書いてもらった「集中 深堀 細部」という書が貼ってある。
ポジティブすぎると楽観的になりすぎて、細部へのチェックや、これで大丈夫か、という確認を怠る。藤田さんがそれを口すっぱく言ったこともあり「ネガティブチェック」というのが合言葉にもなっている。
努力は勝率を上げるけど成功は保証しない。
起業当初、週に110時間働いてた。
平日9-26時、土日は12時間ずつ。
ただ、これだけ努力してるからなんとかなると考えたことは無かった。
Gacktも、楽器はほぼ完璧にできるし、5か国語話せて、酒や肉はほとんど口にしない。
ただ、「自分はここまでやってても、女やドラックに溺れてる奴がさらっと名曲を作ったりする」と言ってた。
そういう事実をまず知ってるかは大事。
その中で、努力して成功を掴むには、結局正しい努力をしてるかどうか。
満足したらそこで終わる。
仕事をしていると必ず節目が訪れる。
目標達成、プロジェクトの終了、何か大きなものがひと段落する、など。
そこで情熱を持ってやって、喪失感を味わうと、次の仕事のエンジンがかかりにくくなる。
上場した際の祝賀パーティーや、プロジェクトの慰労会などもやってないが、それも同じような理由。そこで満足したら終わり、という思いがあるからやってない。
想像力の重要性
以前、深夜にタクシーを呼んでずっと待たせていた社員がいて、それを藤田さんは珍しく怒った。
稼ぎ時の時間に長いこと待たせて、連絡もしていないとなると、相手にとってどういう状況か少し想像すればわかる。
また、レストランに団体で予約を入れて、前日に平気でキャンセルした社員も同様。
席の確保、食材の仕入れなど、相手からしたらダメージ。
その運転手やレストランの人とは2度と合わないかもしれないが、そういう姿勢は至る所で現れる。そして自分が気づかないうちに恨みを買っている。
絶好調は本来の自分では無いと捉えよ。
絶好調の時に、これが本来の自分なんだと勘違いしてしまうと、その後失敗に繋がっていくことも少なく無い。
福井から18歳で上京し、神奈川の相模大野のワンルームのアパートに住んでた。
サイバーでうまくいって部屋の大きさも大きくなったり、それなりの生活もできるようになったが、原点はあの相模大野のアパート。
調子に乗ったり、自分を過大評価するのは辞めるようにしてる。
1人勝ちは損をする。
ある商品に100の市場で100寡占している企業がいたとする。
ただ、2,3番手の企業と競い合ってマーケット自体を伸ばしていれば、1000の市場でシェア50%で500取れてるかもしれない。
顧客の選択肢が増えるし、商品自体も進化し続けるから。
サイバーもクリック保証型の広告事業で成長し上場したが、当時バリュークリックジャパンという会社がやっていたところに参入した。
先方は激怒していたが、結果的に市場は伸び、両者ともに売り上げを伸ばすことができた。