枝廣淳子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
近年、地震、津波、台風、大雨、伝染病などの、思いもかけない災害が頻発するようになったこともあり、「何があってもまた立ち直れる力」を意味するレジリエンスという言葉は、耳目に触れることも多くなった。
本書は、序章の「レジリエンスとは何か」に続く、「レジリエンスの基礎を知る」「折れないこころ、暮らし、地域、社会をつくる」「自分と家族のレジリエンスを高める」の三部構成からなり、生態系、教育、家庭、地域、自治体、企業、国家など、多岐にわたってレジリエンスを高めるためのヒントを紹介している。「「レジリエンス」に出会って日本に広く伝えたい! と思ってから10年、やとこの入門書をお届けで、とてもうれしく思いま -
Posted by ブクログ
翻訳家ってどうやってなるんだろう?どんな能力が必要で、どうやって仕事をもらうんだろう?という疑問を著者の経験をもとに解説。必要な能力、翻訳の仕事の現実などについて知ることができた。読んで思ったことは、「こりゃ普通の人には無理じゃないか?」で、読み進むほど「私も翻訳家になれる!」とは思えなくなった…
翻訳家として生きていくには、英語力だけでなく、特定分野に関する知識、人脈、マネジメント力、自己管理能力など様々な力が必要で、どれが欠けていてもプロとして生きるのは難しいらしい。
ただ、この著者が目指したのは「自分の名前を訳者として本に載せる」出版翻訳なので、よくある無名の産業翻訳であればまた別の生き -
Posted by ブクログ
ネタバレ勉強になった。プラスチックは悪とは限らず、食品を密閉するなど食品ロス削減になったり、ガラス瓶のかわりに用いられることで軽量化して運搬の二酸化炭素を減らす、など…海洋のプラスチックのゴミは漁具が多いとか、それがゴースト化して海洋生物に害を与えているとか、マイクロプラスチックは化繊とか剥離したタイヤとか化粧品とかから出てきて、魚介類の体内にあるだけでなく人間も摂取してるとか。日本が対策してなさすぎることもよく分かった。23区とかプラスチック製容器包装も分別せず燃やしてるし。スタバの影響力はすごい。使い捨てプラスチック、できるだけ減らそう。
-
Posted by ブクログ
表題のテーマを5章に分けてわかりやすく解説。最新のデータと取材により、日本と世界の汚染の現状、その問題に対する取り組みを紹介する。
第1章プラスチックとはどんな物質なのか……増える消費と廃棄
第2章海洋プラスチック汚染――その現状と影響
第3章プラスチック汚染を減らすために――世界の取り組みの動向
第4章プラスチックごみ問題を考える視点と枠組み
第5章日本の課題
このハンディな冊子、岩波ブックレットの刊行の言葉にある「正確な情報とその分析、明確な主張を端的に伝え、解決のための見直しを読者と共に持ち、歴史の正しい方向付けをはかること」の手本のような1冊と言える。 -
Posted by ブクログ
経営の名著ということで購入。
複雑に構成される主張を一方向に流れる「文章」という体裁で解説しているため、論理と論旨を追うには行ったり来たりする必要があった。それはまるで本書で紹介されるシステム思考を彷彿とさせる。
内容は一言でいうと、「いかに自立した組織を創造するか」である。主張はすばらしく、途中で紹介されているように京セラのアメーバ経営のような組織をワークさせるのは本書のディシプリンを身に着けたメンバーのなせるわざなのだろう。
ここまで壮大になると「会社文化」の世界なので、大きな会社が後段適用することを考えるのは非現実的なように思えてしまう。中小の組織のうちに文化として根付かせ -
Posted by ブクログ
ネタバレシステムとはどのようなインプットに対してどのようなアウトプットを出すのか。
システムは複雑化してが、インとアウトをしっかり構造化すれば、そのシステムの効果が理解できる。やはりここでも構造化が重要である。
実際の経済の長期モデルは全て人口と資本の二つの構造をつなげ、それらが互いにどのように影響を与え合うかを占める必要がある。
複雑なシステムの挙動のあらゆる可能性と同じく、ここでのアートは「どの構造が、どのような潜在的な挙動を含んでいるか」、そして「どの条件が、それらの挙動を顕在化させるか」を認識すること。そして、可能であれば、構造と条件を調整することによって、破壊的な挙動が生じる確率を減らし -
Posted by ブクログ
年間で10冊まで読まないビジネス書。簡単にメモだけ。
・「システム思考」がベース。
・「1個人は全体に影響を及ぼすことはない」と考えない。
・行動の結果は、ロールのビューから見えない、時間軸上でずれた所で意外な形で出ることが多い。
・ボトム(全社員)の個々人のビジョンが企業のビジョンに結び付くと強い組織になる。
・トップダウンのビジョンが共有(共感・同意)されることなど有り得ない!
・ビジョンを描くのには練習が必要。間違いを許容できる心理的安全の確保が必須前提。
・全員が個人のビジョンを持つとは限らない。他人のビジョンへの相乗りも有り得る。
・改善のつもりでも、負のループが作用している場合も。 -
Posted by ブクログ
システム・ダイナミクス学派に属する米学者によるシステム思考の解説書。政治、経済などの社会現象や政策について、システム的にはどのように考えるべきかをわかりやすく説明している。参考になる考え方だと思った。
「「成功者はさらに成功する」は、生態学の分野ではよく知られた概念であり、「競争的排除の原則」と呼ばれている」p208
「「成功者はさらに成功する」原型から抜け出すための最も明確な方法は、定期的に「条件を変更する」ことです」p211
「金持ちがより金持ちに、貧乏人がより貧乏になるというループを断ち切るために、さまざまな仕組みがあります。累進課税、慈善活動、公共福祉、労働組合。平等な国民皆保険と教