枝廣淳子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
例えば、「この世界をより良くしたい」と考えた時に、どんな基本思考を生きる人すべてにインストールすれば良いのか?と思えば、名著「7つの習慣」とかは間違いなく入るのだけど、10冊選んで良ければ、この本はその内の1冊に入って良いと思う。
どうしても、短期的な感情で、人に対して良し悪しを評価したり、争ったり、目先の利益を追求したりとなりがちだけど、それらは、システムの中の小さな挙動の1つでしかない。
モノゴトを、長期的、論理的、システム的な捉え方をして、その結果が生まれるだけの理由がどこにあるのか?を建設的に議論ができるようになるには、多くの人がこの概念を持たなければならないなと。
本文中にもあるが、「システムのレバレッジ・ポイントは直感では理解できないことが多い」とあり、この構造は、専門家や天才は正しいことを提言していたとしても、多くの人から理解されなかったり、信じられなかったりすると、実現できなくなり、結局のところ、誰も得しない状態になってしまう。
戦争や貧困、環境問題やエネルギー問題、ワクチン等医療の問題など様々あるけど、解決するためには、全員がシステムを構築できるような天才でなくても良いけど、システムの基礎を理解していて、最低限、ポジティブな意思決定、票を投じるような状態になるのが重要だと思わされる。
シンプルにいえば、
「〇〇さんが悪い」×
「〇〇さんにそうさせた環境を改善しよう」◎
多数の人がこの思考になれば、それで充分。
本の内容について、勉強になるところを抜粋すると、かなりのボリュームになってしまうから、ここではやめておく。
分厚くて難しい本に見えてしまうかもしれないけど、抽象と具体の行き来が多いから、イメージもつきやすく、ざっくり理解できればOKくらいの感じで多くの人に読まれてほしい。 -
Posted by ブクログ
インタビューをまとめたもので60ページ程度ととても読みやすいが、内容は濃密。
「現在の人間活動を支えるのに地球はいくつ必要か」を計算するエコロジカル・フットプリントの最新値は1.5、つまり今の私たちの活動を支えるのに地球は1.5個必要ということ。
これを1以下に下げる前提で、「定常経済」とは、一定の人口と一定の人工物のストックを、可能な限り低いレベルでのスループットで維持するというもの。
それでも経済成長神話から抜け出せないのは…
経済成長がなければ、貧困問題の解決策は再分配しかないが、経済成長を先導している人たちにはデメリットなので忌み嫌われる(しかし、成長しても、豊かな人が豊かになるだけで、貧しい人は豊かにならない!)。
経済成長がなければ、成長によって子供の数が減ることによる人口減が期待できず、人口抑制するしかない(この抑制の意味するところがよく分からんが)。
経済成長がなければ、環境の修復への投資には現在の消費を減らすしかない。
そんなわけで、「それでも成長!」となってしまう。
発想を変えていく政策提言にも踏み込まれている。一市民としてできることは何だろうか。。
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Posted by ブクログ
むずい。ノーフリーランチの定理が示すように万人・万物にとっての最適なシステムは存在しないのかもしれない。
それでも周りに興味・関心を抱くことがこの世界にとってより良いシステムを構築していくために必要なのかなと思います。
以下、印象的なシーン
1. 工場を取り壊しても、工場を作り出した理屈がそのまま残っているなら、その理屈が別の工場を作り出すだけだ...
→『禅とオートバイ修理技術』より引用。ここでこの本の一節が出てくるとは、、、読んだことあったので感激
2. 再生不可能な資源に頼って資本ストックを構築しているときは、大きく速く成長すればするほど、下落も大きくなる。
→ 資源には限りがあること、そしてそれらを喰らい尽くす人間のスピードはとてつもなく速くて大きい。人間のスピードに追従できるシステムを果たして考えることはできるのだろうか、、、(何もしないは除いて)
3. ジャストインタイムは燃料供給の変動や交通流量、コンプュータの故障や労働力の供給状況、そのほかにも可能性のある突然の問題などに対する生産システムの脆弱性を高めてきた。
→ 突然の問題に対応できるのは今のところ人間だけだろうな。これが機械でも対応できるようになればまさにAI革命だわ。
4. 平均的な人間の肺の表面積がテニスコートを覆うほどであるのは、フラクタル幾何学のため。
→ コッホ曲線て確か長さは発散するけど面積は収束するんだったような、、、
5. サブシステムの目的が支配的で、システム全体の目的を犠牲にしているとき、その結果としての行動は部分最適化と呼ばれる。
→ ここで言うシステム全体の目的がいわゆる「本質」なんだろう。
6. 私たちはシステムの作り出す出来事に心を奪われすぎており、これまでの経緯にはほとんど注意を払いません。そして、これまでの経緯の中に、挙動や出来事を生み出している構造についての手がかりを探すことが下手なのです。
→ なぜそうなっているのか(そうなったのか)を考えるのってめんどくさいもんね、、、実験なんかは考察が大事だけどめんどくさかったなぁ。
7. エコロジカル・フットプリント
→ 別の本で出てきたキーワードのだったのでメモ。
簡単に言うと人間が地球に与えている負荷の度合い
8. 境界とは、私たち自身が作っているものであり、新たな議題や問題、目的ごとに、考え直すことができるし、考え直すべきであると覚えておくことは重要な技能。
→ これは人間関係にも当てはまりそうだな。
9. 限定合理性:人は自分の持っている情報に基づいて極めて合理的な意思決定を行う。
→ もはや恣意的では?
10. 持つものには与えられる、成功者はさらに成功する
→ 大富豪のルールでも最下位から一位は次のゲームで強いカードをもらえるっていうのがあってそれを思い出した。一度全てをリセットすることがこのシステムからの逃げ道と書いていたけど現実は残酷。
唯一可能性があるとしたらどんな方法でもいいから学をつけることなのかな。持つものが持たざるものと助け合える優しい世界であれ。 -
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ネタバレ【要約】
複雑な状況や問題に対して「システム思考」というアプローチをすることで、
大局、全体像や構造、根本を捉えて
レバレッジポイント(小さな力でシステムを大きく動かすことができるポイント)を見抜くことができ、
「正しい介入」「正しい解決策」が分かるようになる。
「システム思考」では、ある結果は何の脈絡も文脈もないところから突然変異のように生まれるのではなく、
何らかの働きかけや要素の間の様々な相互作用の結果生じたものとして捉える。
システム思考は、①時系列パターングラフ ②ループ図 ③システム原型 というツールを用いることで導くことができる。 -
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本の題名にあるように企業の組織がより発展し持続した繁栄を維持するためには組織の成員その組織に所属する全ての人々がおのずから学べる体制、学び分析し検証でき、それを改善に繋げられるシステムになっていなければならないとする理論である。そのためにはどのような組織体系を作ることが良いのかと言うことをいろいろな例題を下に記載しているが非常に読み応えがあり何回か読まなければなかなか理解しづらい本でもある。
自ずから努力して学ぶ組織ではなく、組織のシステムとして、進化、変容、改善を遂げていけるシステムとは、どのようなものかと言うことであり、非常に参考になる。 -
Posted by ブクログ
近年、地震、津波、台風、大雨、伝染病などの、思いもかけない災害が頻発するようになったこともあり、「何があってもまた立ち直れる力」を意味するレジリエンスという言葉は、耳目に触れることも多くなった。
本書は、序章の「レジリエンスとは何か」に続く、「レジリエンスの基礎を知る」「折れないこころ、暮らし、地域、社会をつくる」「自分と家族のレジリエンスを高める」の三部構成からなり、生態系、教育、家庭、地域、自治体、企業、国家など、多岐にわたってレジリエンスを高めるためのヒントを紹介している。「「レジリエンス」に出会って日本に広く伝えたい! と思ってから10年、やとこの入門書をお届けで、とてもうれしく思います。一人ひとりの人生や暮らし、組織や地域、社会のレジリエンスを高めるために少しでも役に立てれば、これ以上の喜びはありません」というあとがきの言葉が、本当に強く伝わってくる1冊だ。 -
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翻訳家ってどうやってなるんだろう?どんな能力が必要で、どうやって仕事をもらうんだろう?という疑問を著者の経験をもとに解説。必要な能力、翻訳の仕事の現実などについて知ることができた。読んで思ったことは、「こりゃ普通の人には無理じゃないか?」で、読み進むほど「私も翻訳家になれる!」とは思えなくなった…
翻訳家として生きていくには、英語力だけでなく、特定分野に関する知識、人脈、マネジメント力、自己管理能力など様々な力が必要で、どれが欠けていてもプロとして生きるのは難しいらしい。
ただ、この著者が目指したのは「自分の名前を訳者として本に載せる」出版翻訳なので、よくある無名の産業翻訳であればまた別の生き方がありそうだと思った。
翻訳する際のやり方や思考のプロセスなどはとても参考になったので、また折を見て読み返したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ勉強になった。プラスチックは悪とは限らず、食品を密閉するなど食品ロス削減になったり、ガラス瓶のかわりに用いられることで軽量化して運搬の二酸化炭素を減らす、など…海洋のプラスチックのゴミは漁具が多いとか、それがゴースト化して海洋生物に害を与えているとか、マイクロプラスチックは化繊とか剥離したタイヤとか化粧品とかから出てきて、魚介類の体内にあるだけでなく人間も摂取してるとか。日本が対策してなさすぎることもよく分かった。23区とかプラスチック製容器包装も分別せず燃やしてるし。スタバの影響力はすごい。使い捨てプラスチック、できるだけ減らそう。