枝廣淳子のレビュー一覧
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農業の観点から地球温暖化についてざっくりと知れる1冊。ほんとにサクッと読めるので導入として良かったと思う。
農業における地球温暖化対策として、温室効果ガス排出量を低減するor炭素固定の2つが主にある。でも、どちらにせよ対症療法的な方法だなと思った。
バイオ炭や微生物、マングローブ等で地中に温室効果ガスを埋め込んで地表に存在する温室効果ガスをなくす、的なことはよく謳われているが、もしその埋め込んでいるもの(?)が分解されてしまったときが心配なのだが…と思ってしまう。
炭素を埋め込むことはいいが、果たしてそれは持続的な解決手段といえるのか、疑問に残った。 -
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学習する組織
システム思考で未来を創造する
著:ピーター・M・センゲ
他訳:枝廣 淳子
他訳:小田 理一郎
出版社:英治出版
ナレッジ・トランスファーとしての組織学習かと思いましたが、モチベーション理論といった意味合いが強いとおもいます。
今こそ「学習する組織」が強く求められている時代はない
そして、私たちはかつてないほどの「相互依存」の時代に生きている とある
相互依存をしているからこそ、個人の学習だけではなく、組織としての学習が必要である、という主張である
複雑に激しく変化する時代には、しなやかさや多様性を強化することにより、長期的な効率の最適化を図る。
長期的視野に立つからこそ -
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こういう、自分がよく知らない分野を扱った書籍は好奇心が刺激されてやっぱり面白いですね。
素地・素養の無い私でもサクッと難なく読んで理解出来るわかりやすい文章はあらゆる層へお薦め出来るかと。
内容をあえて一文で表現するならば「温暖化の「原因」と「解決策」としての農業」(p9)の入門導入書。
そもそも「温室効果ガス」にはCO2と同じように、「一酸化二窒素」「メタン」も排出削減すべき対象であり、「メタンの温室効果はCO2の二五倍、一酸化二窒素は二九八倍もある強力な温室効果ガスである。」(p12)という事実はもっと認知されるべきだなと思った。
そして、‘これから排出される温室効果ガスをどうするか -
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ネガティブケイパビリティ=予想外のことを面白がる余裕というのが、この本を読んだ感想です。
それを思ったエピソードです。
【エピソード】
ある知人Aさんの還暦パーティのプロデュースを知人Bさんが実施していました。Aさんはパーティでやりたいことを次から次に話します。Bさんはそのアイディアをひとつずつアクションアイテムに落とし込み、スプレッドシートにto doで落とし込み、各方面との調整や指示を行います。Bさんがここで発揮しているのは、ある日に向けてプランを実現させるポジティブケイパビリティです。
パーティは大盛況のうちにフィナーレ。事前にAさんから、妻へプレゼントをサプライズで用意していることを -
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個人ビジョンを作り、話すこと
ビジョンの共有には、「将来像」を掘り起こすことが必要
何かを始める時、「創造的緊張」と「感情的緊張」の二つがある。創造的に何かを始める時は、不安な状態にあることが多いが、その不安と、感情的な不安は区別して認識する必要がある!
チームにおいて中核となる3つの必要な学習能力
「志の育成」…目指す方向、個人ビジョン
「複雑性の理解」…システムの理解(組織の方向性、現場)
「内省的な会話の展開」…深いコミニケーション
マネジメントの3種の神器
①計画、②組織化、③コントロール
マネジメントとは、「コントロール」すること
組織をつくるとき
①組織を築くこと
②組織 -
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何かとすぐ唯一無二の正解を求めがちな今日この頃。答えを出して自分の手を離れたらあとは自分の責任ではないと思いたい気持ちから性急な動きになっているのではないかという問いかけがされているのではと感じた。すごく胸に刺さる問いかけ。思い当たることがありすぎる。
本文中に何度も出てくるネガティブケイパビリティ。ネガティブという単語から否定的なイメージがずっとあったので、そのイメージを抜きながら読み進めた。一度立ち止まって考えてみることの必要性、その場作りなどが記されていた。
要はバランスなので、素早く答えを出すべきところとじっくり考えるところの感覚を磨いていきたい。 -
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システム思考7か条
1.人や状況を責めない、自分を責めない
2.できごとでなく、パターンで見る
3.このままのパターンと望むパターンのギャップを見る
4.パターンを引き起こしている構造ループを見る
5.目の前だけでなく、全体像とつながりを見る
6.働きかけるポイントをいくつか考える
7.システムの力を利用する
システム思考の基本的な考え方とアプローチ
できごと→時系列パターン→構造→意識、無意識の前提
正しい問いを大事に
立ち止まり、その問題は解決すべき問題か?本当の問題は?
ループ図を書くコツ
1.変数をできる限り出す
2.自分が変えたいと思っている重要な変数を中心に置いて、それに影響 -
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長い!やっと読み切った!
システム思考、自己マスタリー、メンタル・モデル、共有ビジョン、チーム学習の5つの原則・ディシプリンについて丁寧に解説される。システム思考が本社の核のため、全く知らない人は先に予習しておくと読みやすいかもしれない。簡潔に書かれている「実践 システム・シンキング」を先に読んでおくのが個人的にはオススメ。
後半にあたる12章以降は実践編であり、前半に比べれば多少流し読みできるだろう。前半の考え方についての世の中での適用例と言って良い。旧版を発行して以降の取り組みが書かれていて参考になる。特に2011年の段階で持続可能性についてここまで取り上げていることには尊敬するように思う -
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Posted by ブクログ
分厚い本ではあるけど、この思考を理解し、実践できてる組織は強いと思わされる。
個人的に、この本の最も重要なポイントを3つ挙げるとするならば、
・リーダーは、自らが学習者、実践者であり、システムの設計者になること
・状態はシステムによってもたらされ、すべて、その一部としてつながっている
・共有ビジョンを持ち、現実をデータで正しく認識し、システムそのものが自ら回り続けるように取り組むこと
このあたりが主なメッセージだと解釈した。
以下は気になったところを抜粋↓
・特に変化の激しい環境下においては、ジャズプレイヤーがその場やその演奏者の状況を見ながら適応する即興が協働の質を左右するだ -
Posted by ブクログ
特に目的がなくても、人々が集まったり、ただたむろしたりできる場所を作ること。そして、いろいろな人たちが「自分にも出番がある」と感じられるような場づくりをすること。これらはこれからのまちづくりにとって大きなポイントになると思っています。
(引用)好循環のまちづくり!(岩波新書)、著者:枝廣淳子、発行所:株式会社 岩波書店、2021年、95
枝廣さんによる最新刊は、「好循環のまちづくり!(岩波新書)」だ。枝廣さんは、島根県海士(あま)町をはじめ、北海道下川町、熊本県南小国(みなみおぐに)町、徳島県上勝(かみかつ)町などのまちづくりに関わり、地域を活性化させてきた。その一つ、海士町は島根県の北に浮