枝廣淳子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
システム思考を世に広めたといっても過言ではない『学習する組織』。前半の在庫の話が白眉でシステム思考というか、システム全体を視野に入れて考えることの重要性が小売、卸、工場での発注と増産のメカニズムを通じて示される。ある意味誰も悪くはないのだけれど、合成の誤謬でシステム全体がダメになる。そのとき、変化するのに時間がかかる部分に最大の負荷がかかる。ここではそれは増産のためにラインを増やす必要のある生産者ということになる。このそれぞれのプレーヤーごとの変化にかかる時間の違いが問題を引き起こす。この点を解消しようとした思考がシステム思考という話。全体を見渡す視点を持っていれば防ぐことができるというわけだけど、その方法は本書では言及されない。あとは私にとってはやや自己啓発本のお説教めいた話になっていたと思っていて、面白みが一気になくなってしまう。この前半と後半のギャップが本書の評価を難しいものにしている。前半だけでも読まれるべきという意味で星4つとしたい。
-
Posted by ブクログ
岩波ブックレット1094です
いやーヤバいよね、絶対ヤバいよね地球
だって暑いもん
暑すぎるもん
異常!どう考えても異常!
わいには聞こえる!地球の悲鳴が!
で、温室効果ガスですよ
温室効果ガスを何とかせなあかんのですよ!
でね、各分野で温室効果ガスを削減しよう!って取り組みがされてるのはみなさんご存知だと思うんですが、これって今地球上にウニョウニョある温室効果ガスを「増やさない」ようにすることしかできないんです
もちろんそれはそれで大切なことなんですが、農業には温室効果ガスを「減らす」ポテンシャルがあるんですな
植物ですからね、もう光合成しちゃいますから
でまあ、実際どういう取り組みがされてるかってことは興味のある人は勝手に調べればばいいんですが、大事なことは消費者として何ができるか?ってことね
ちゃんと書いてありました
よーく勉強して、そういう取り組みの末に生み出された製品を選ぶってこと
まぁ当たり前っちゃ当たり前だけど、けっこう大変なことよ
まずきちんと意識するところから始めないと
ちなみにアメリカのダノン社が、かなーり積極的な取り組みをしてるらしいんで、これからヨーグルトはダノン!ってところから始めよう!
まぁ、明々後日には忘れるけどな! -
Posted by ブクログ
年末に友人たちと泊まりがけの忘年会に出かけました。温泉入って食事してコタツに入ってごろごろして、なんとなく今年面白かった本談義になった時に、たまたま読んでいた中公新書「ウクライナ動乱」の中で提示されていた「錯綜した亀裂」「オーバーラップした亀裂」の対比図が目鱗だったという話をしました。いくつかある亀裂がバラバラな時は大丈夫なんだけれど、その線が重なり合うといきなり戦争になる、という指摘です。それって「ネガティブ・ケイパビリティ」に通じるものがあると教えてもらったキーワードです。これほど正解の見えない時代に必要とされている能力のこと、とのこと。全く知りませんでした。で、この本です。いくつか薦められた本の中で一番易しそうなもの,読んでみました。本当に優しい語り口で語っているのでするする読めてしまいますが、そのテーマは深く、広く、重いです。しかし、この能力は、別の語り手を持ってして「聴く能力」とかあるいは「ケアの力」として語られていることとも重なると思います。とても気づきの多い本ですが…今、まさにウクライナのこととかガザのこととか思ってしまうと、ネガティブ・ケイパビリティではなく思考停止してしまう感じにも陥ってしまいます。まあ、急がず慌てず,同じ著者の「システム思考の上手な使い方」でも読んでみようなかな…
-
Posted by ブクログ
「答えを行動を急がされる」「分からないが言えない」学校で特に感じること。
子どもの「ネガティブ・ケイパビリティ」を奪っているのではないか。
私自身、特にこの2年、「聴く」ことができるようになりたいと思い、いろいろと考え動いてきた。
今感じているのは、「“ただ”一緒にいる」その重要さと難しさ。
今の私の中にあるものはなんだろう。
それをゆっくり見るために春から余白の時間を持ちたいんだな、私は。
・脳は不確実性を嫌うように進化してきたため、物事が予測・コントロールしにくくなると、私たちは私たちは強い脅威を感じる。脅威を感じると、脳は「闘うか、凍りつくか、逃げるか」というモードになり、モチベーションや集中力、敏捷性、協調性、自制心、目的意識、ワーキングメモリも低下する。
・意味がわからないと、わかりたいと思うのは心の根本的な傾向。
・ネガティブ・ケイパビリティとは、事実や理由をせっかちに求めず、不確実性や不思議さ、懐疑の中にいられる能力。
・何がわかり、何がわからないのかの区別がわからねばならない。本当にわかるためには、まず何がわからないかが見えて来なければならない。
・“新たな考えのためのスペースを残す”ために、自分が知っていることと、欲していることを忘れ、新しいパターンが展開するのを辛抱強く待て。
・不安や居心地の悪さかは、つい「逃げ出そう、散らそう」とする衝動が生まれるのは、実は自然なこと。その衝動を否定するのではなく、不安などをそのまま器に容れるようにして、不安や居心地の悪さを認めて同居する、一緒に居続ける。
・ある人の前提を「保留する」とは、「いわば、『自分の前に吊るし』、いつでも質問したり、観察できるように」しておくことだ。これは前提を捨てたり、抑圧したり、表現するのを避けたりという意味ではない。自分の前提を自覚し、検証するために掲げるという意味なのだ。これは自分の意見を弁護していたらできないことである。また自分の前提に気づかないうちは、あるいは自分の考えが議論の余地のない事実ではなく、前提にもとづいていることに気づかないうちは、やはりできるものではない。
・素直な心とは、自分の利害や感情、知識や先入観などにとらわれずに、物事をありのままに見ようとする心である。
・方向性を全部捨てた集中力、何もしないことに全力を傾注する、なんにもこだわらない状態、無為。
・何もしないこと、ボーッとしていることは、実はすごくエネルギーがいること。 -
Posted by ブクログ
本書の読者は、読後に感想を書くことを躊躇うかもしれない。とりあえずはネガティブケイパビリティとは不確実な状況で、判断を保留し、オープンでいる状態を継続する力と認識し、今後ふとした時にネガティブケイパビリティを思い出してみたいと思う。個人的には「育てる」ではなく「育つ」のを待つ感覚という例が腹落ちした。「全力を傾注した、何もしないこと」と表現された「無為」に関してユングが歩けるようになった孫の後をつかず離れず倒れたらすぐに起こせるよう、全神経を孫の後ろに集めて一緒に歩く中で理解できるようになったというエピソードにも象徴されているように感じた。
-
Posted by ブクログ
素早く問題を処理することが求められ、賞賛される現代において、あえて「不確実な状態に耐え、素早く問題を処理しない」必要性を説く本。
個人的には、とても学びの多い本だった。
冒頭の説明だけだと時代に逆行した内容のように思われるが、著者は素早く解くべき問題とそうでない問題を峻別し、前者に対しては問題解決力(=ポジティブ・ケイパビリティ)、後者に対しては不確実性に耐える能力(=ネガティブ・ケイパビリティ)を発揮すべきと主張する。
不確実な状態に置かれると強い不安に襲われ、逃げてしまう自分にとっては、色々と学びの多い内容だった。
正直、ネガティブ・ケイパビリティをどのように鍛える具体的な方法については、本書を読んでも「これだ」というものを見つけられてはいない。
それでも、ネガティブ・ケイパビリティという概念を知れたことだけでもかなりの収穫があった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシステムを理解する。これは政治家、行政の職員、経営者だけでなくあらゆる人が理解するべきだ。
国や地方自治体では何もしない。もしくは何か新しいことをするが思惑が外れて失敗する。これが延々と続けられている。それは何故か。システムへの無理解である。
システムを理解しようとしないから変化を恐れる。何かを変えると思わぬ副作用が出る。それを避けるために何もしない。逆に良いと思って新しいことを始めたがそれが限定合理性であることに気が付かなかった。システム的に考えないとこれらの不合理が生じる。
我々有権者、大衆も愚かである。サービスや商品、税金の値上げは反対などはその象徴である。日本のGDPはすでにジリ貧である。かつての栄光はないのである。新たな目標設定がいる。すなわち人口が減る中でのウェルビーイングの指標設定である。
システムはどうしてもタイムラグががある。それ故、共有地問題等直感に反する結果になる。これを理解することが必要である。
ビジュアル化は世の中を救うと考えている。手がきのライブドローイングを教えているのはこのシステムの厄介さをみんなで理解するため。国民のIQわ不断に上げていく。それが私達のウェルビーイングを上げていくはず。それ故、自らかくし、教えるのだ。