枝廣淳子のレビュー一覧

  • ブルーカーボンとは何か 温暖化を防ぐ「海の森」

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    ブルーカーボンとは「海洋生物によって隔離あるいは貯留された炭素」と一般的には定義されている。ブルーカーボン生態系の1ヘクタール(10000㎡)当たりの土壌炭素貯留量は、陸上生態系の最大10倍と言われる。しかも100年、1000年といった長期の単位で貯留でき、山火事や土砂崩れ、不適切な伐採にあうといったリスクがほとんどない。周囲を海に囲まれた日本ではあるが、いまだブルーカーボンに関する認識はあまりにも低いと言わざるを得ない。そうしたブルーカーボンがさらに有効な環境政策として広がっていくことを願ってこの書は生れたといえる。

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    2023年08月01日
  • 世界はシステムで動く ― いま起きていることの本質をつかむ考え方

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    長いこと積読してた本。積読してる間に他の本でシステム思考については読んできたけどやはりこの本は外せないかなと。訳文も非常に読みやすいしシステム思考について最初に学ぶならやはりこの本が良い。物事を眺める視座を一段高めて考える方法として一度は学んでおきたい。

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    2023年06月07日
  • 答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ

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    本書の読者は、読後に感想を書くことを躊躇うかもしれない。とりあえずはネガティブケイパビリティとは不確実な状況で、判断を保留し、オープンでいる状態を継続する力と認識し、今後ふとした時にネガティブケイパビリティを思い出してみたいと思う。個人的には「育てる」ではなく「育つ」のを待つ感覚という例が腹落ちした。「全力を傾注した、何もしないこと」と表現された「無為」に関してユングが歩けるようになった孫の後をつかず離れず倒れたらすぐに起こせるよう、全神経を孫の後ろに集めて一緒に歩く中で理解できるようになったというエピソードにも象徴されているように感じた。

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    2023年04月09日
  • 答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ

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    すぐには答えが出ないことってたくさんあって、でもどうしても時間がかかること、はっきりしないことは避けられがち。そこにネガティブ・ケイパビリティという言葉、スキルというラベルがつけられることによってコスパ、タイパを意識せざるを得ない今の時代に釘を刺してくれているような、そんな考え方だなと思う。

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    2023年03月26日
  • 答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ

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    素早く問題を処理することが求められ、賞賛される現代において、あえて「不確実な状態に耐え、素早く問題を処理しない」必要性を説く本。
    個人的には、とても学びの多い本だった。

    冒頭の説明だけだと時代に逆行した内容のように思われるが、著者は素早く解くべき問題とそうでない問題を峻別し、前者に対しては問題解決力(=ポジティブ・ケイパビリティ)、後者に対しては不確実性に耐える能力(=ネガティブ・ケイパビリティ)を発揮すべきと主張する。

    不確実な状態に置かれると強い不安に襲われ、逃げてしまう自分にとっては、色々と学びの多い内容だった。

    正直、ネガティブ・ケイパビリティをどのように鍛える具体的な方法につい

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    2023年03月25日
  • 世界はシステムで動く ― いま起きていることの本質をつかむ考え方

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    ネタバレ

    システムを理解する。これは政治家、行政の職員、経営者だけでなくあらゆる人が理解するべきだ。
    国や地方自治体では何もしない。もしくは何か新しいことをするが思惑が外れて失敗する。これが延々と続けられている。それは何故か。システムへの無理解である。
    システムを理解しようとしないから変化を恐れる。何かを変えると思わぬ副作用が出る。それを避けるために何もしない。逆に良いと思って新しいことを始めたがそれが限定合理性であることに気が付かなかった。システム的に考えないとこれらの不合理が生じる。
    我々有権者、大衆も愚かである。サービスや商品、税金の値上げは反対などはその象徴である。日本のGDPはすでにジリ貧であ

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    2023年01月09日
  • 学習する組織 ― システム思考で未来を創造する

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    世間に溢れているビジネス書とは一線を画す本
    経営ノウハウというよりは、システム思考という新しい思考法を重心として、経営課題のみならず世界中のありとあらゆる課題へ対処するための根源的な思考法を提供してくれる。
    実戦には時間がかかるし、会社でトライした時にも難しさを痛感したものではあるが、今求められるスキルの一つであると確信

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    2022年08月28日
  • 地元経済を創りなおす 分析・診断・対策

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    ・人口3万人未満自治体954で総人口の8%、面積は48%
    ・年間10万人が東京に移住
    ・どのように地域経済の好循環を作り出すか
    ・RESAS:地域経済循環マップ
    ・地消地産
    ・小水力発電
    ・合同会社あば村
    ・学習する地域:客観的な報告書が共通基盤、継続新プロ・起業支援の場、アイデア発射台

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    2022年05月14日
  • プラスチック汚染とは何か

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    「レジ袋をやめれば大丈夫と思っていませんか?」という表紙の言葉に強く惹かれて読んだ。

    ブックレットだからページ数は少ないが、中身はとても濃い!
    今やプラスチックは、環境問題の「元凶」と言われてしまっているけれど、プラスチックが登場して多用されるようになったきっかけは「環境保護のため」だったという冒頭のお話にびっくり!

    プラスチックのすべてを「悪」にしてはいけない。何に必要で、何はプラスチックでなくてもいいのかということをよくよく吟味していく必要があるのだろう。

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    2022年01月31日
  • 学習する組織 ― システム思考で未来を創造する

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    組織が学ぶ為の必要な要素を展開している。自身もシステムの一部である事を認識することで、働きかけができる。その為に組織もまた個人も必要な考え方を持つ必要がある。

    内容が濃く、一読での消化は難しい。途中挫折をするも読み終えた。また時を見て学習したい。

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    2021年12月22日
  • 世界はシステムで動く ― いま起きていることの本質をつかむ考え方

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    例えば、「この世界をより良くしたい」と考えた時に、どんな基本思考を生きる人すべてにインストールすれば良いのか?と思えば、名著「7つの習慣」とかは間違いなく入るのだけど、10冊選んで良ければ、この本はその内の1冊に入って良いと思う。

    どうしても、短期的な感情で、人に対して良し悪しを評価したり、争ったり、目先の利益を追求したりとなりがちだけど、それらは、システムの中の小さな挙動の1つでしかない。

    モノゴトを、長期的、論理的、システム的な捉え方をして、その結果が生まれるだけの理由がどこにあるのか?を建設的に議論ができるようになるには、多くの人がこの概念を持たなければならないなと。

    本文中にもあ

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    2021年09月18日
  • 地元経済を創りなおす 分析・診断・対策

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    地域の循環を見えるようにする、そのやり方があるというのが知れて良かった。何がどう変わるかがわかるのはとてもワクワクすることだなと思った

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    2021年05月09日
  • なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? ―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方

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    システム思考の基礎が事例を交えて短くまとまっており、最初の一冊としてすごくわかりやすい。一通り説明が終わった後の後半は理論などの裏付けが無く話が進むので読んでいて迷子になることが多かったが、それでも有用な本です。

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    2021年05月04日
  • なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? ―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方

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    システム思考の入門書として、その概念に初めて触れた。「問題が起きた時、個人の意識や心がけではなく、組織や構造で解決すべき」という自身の考えをサポートしてくれる考え方だった。

    ・ある問題が起きた時、すぐに解決策に飛びつかない
    ・問題が起きるパターンを把握する(氷山を見る)
    ・問題の構造をループ図に書き起こし、全体像を把握する
    ・小さな力で大きな変化をもたらすレバレッジポイントを探す
    ・個人を責めない、構造に問題があると考える
    ・ループ図を組織の認識を揃えるツールとする

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    2021年03月30日
  • 「定常経済」は可能だ!

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    インタビューをまとめたもので60ページ程度ととても読みやすいが、内容は濃密。

    「現在の人間活動を支えるのに地球はいくつ必要か」を計算するエコロジカル・フットプリントの最新値は1.5、つまり今の私たちの活動を支えるのに地球は1.5個必要ということ。
    これを1以下に下げる前提で、「定常経済」とは、一定の人口と一定の人工物のストックを、可能な限り低いレベルでのスループットで維持するというもの。

    それでも経済成長神話から抜け出せないのは…

    経済成長がなければ、貧困問題の解決策は再分配しかないが、経済成長を先導している人たちにはデメリットなので忌み嫌われる(しかし、成長しても、豊かな人が豊かになる

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    2021年03月21日
  • システム思考をはじめてみよう

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    「風が吹けば桶屋が儲かる」を日々の行動に当てはめて考えると、自分の行動が世界の経済に繋がる。
    本書冒頭の話が某エナジードリンクのCMにも起用されていて驚いた。

    フィードバックが適時適切にされれば、個人も世界も変わる。
    「見える化」は日々、関係者が目にすることができて初めて意味を為す。

    同じ著者の他の書籍も読んでみようかな。

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    2021年03月14日
  • 世界はシステムで動く ― いま起きていることの本質をつかむ考え方

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    むずい。ノーフリーランチの定理が示すように万人・万物にとっての最適なシステムは存在しないのかもしれない。
    それでも周りに興味・関心を抱くことがこの世界にとってより良いシステムを構築していくために必要なのかなと思います。

    以下、印象的なシーン
    1. 工場を取り壊しても、工場を作り出した理屈がそのまま残っているなら、その理屈が別の工場を作り出すだけだ...
    →『禅とオートバイ修理技術』より引用。ここでこの本の一節が出てくるとは、、、読んだことあったので感激

    2. 再生不可能な資源に頼って資本ストックを構築しているときは、大きく速く成長すればするほど、下落も大きくなる。
    → 資源には限りがあるこ

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    2020年12月27日
  • なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? ―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方

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    ネタバレ

    【要約】
    複雑な状況や問題に対して「システム思考」というアプローチをすることで、
    大局、全体像や構造、根本を捉えて
    レバレッジポイント(小さな力でシステムを大きく動かすことができるポイント)を見抜くことができ、
    「正しい介入」「正しい解決策」が分かるようになる。

    「システム思考」では、ある結果は何の脈絡も文脈もないところから突然変異のように生まれるのではなく、
    何らかの働きかけや要素の間の様々な相互作用の結果生じたものとして捉える。

    システム思考は、①時系列パターングラフ ②ループ図 ③システム原型 というツールを用いることで導くことができる。

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    2020年10月12日
  • なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? ―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方

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    学習する組織を読んで、うーむわかった様な、わからぬ様な、もう一度読むのが良いかもなぁと思っているときに手に取った本。
    システム思考について大変わかりやすくまとめてあります。(学習する組織を読んだ後だからすんなり入ってくる、というのもあるかと思った)
    システム思考というものを誰かに説明する時に使えるなと思いました。

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    2020年09月12日
  • 学習する組織 ― システム思考で未来を創造する

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    本の題名にあるように企業の組織がより発展し持続した繁栄を維持するためには組織の成員その組織に所属する全ての人々がおのずから学べる体制、学び分析し検証でき、それを改善に繋げられるシステムになっていなければならないとする理論である。そのためにはどのような組織体系を作ることが良いのかと言うことをいろいろな例題を下に記載しているが非常に読み応えがあり何回か読まなければなかなか理解しづらい本でもある。
    自ずから努力して学ぶ組織ではなく、組織のシステムとして、進化、変容、改善を遂げていけるシステムとは、どのようなものかと言うことであり、非常に参考になる。

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    2020年09月11日