枝廣淳子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレシステム思考。やっぱりすごい。
小田先生のセミナーを受けておかげで、理解力とモチベーションが高いまま読み終えられた。
システム思考の時系列変化パターン、ループ図、6つのシステム原型、レバレッジポイントなど、セミナーのことの増強につながった。
-引用-
問題を作り出したのと同じレベルの思考では、その問題を解決することはできない
システム思考を用いて、目の前の問題だけを直線的に考えるのではなく、「その要素は、現在はみえていないどのような要素につながっているのか」というつながりをみる事によって、問題の構造を理解し、適切な働きかけを行う事によって真の解決策をつくりだすことができます。
パラダイムを変える事はできます。古いパラダイムの矛盾や欠陥を指摘し、新しいパラダイムがいかによいもので、真に役立つものであるかを主張し続けることです。人々の目につく場所や権威のある場所で、新しいパラダイムを人々に浸透させていくことがポイントです。「クリティカル・マス」と呼ばれますが、ある一定の割合の人々が「そうかな」と思った瞬間に、大きく社会のパラダイムが変わる事があるのです。
新しい発想につながったのは、自分が本当にやりたいことは何だろうかという、自分自身のパラダイム、前提への問いかけでした。目的そのものを問い直して、構造に働きかけることで、強力で本質的な変化を創りだす事ができるのです。
できたことを振り返って、何があったからできたのか、そのプラスの教訓を今後に活かすにはどうしたら良いか考える。… 理性だけではなく、感情のループが実は大きな影響力をもっていることを目の当たりにしている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ学習する組織からの発展読書。
読んでよかった。システム思考を増強できた。
ここから発展してさらに、「U理論」の本を読みたくなった。
氷山モデル、推論のはしご、シングル・ループ学習とダブル・ループ学習など新しい知識を得たことは大きい。
-引用-
問題解決を目標にすると、目標達成に近づいたときに力が弱まります。目標設定は「何をなくしたいか」ではなく、「何を創りだしたいか」を考えましょう。
現状比に立脚して目標を定めると、成長局面では好循環を作りますが、下がる局面では簡単に悪循環を作ってしまいます。目標基準を設定する上で重要なことは、まず自分たちにとって絶対に譲れない目的や長期ビジョンを明確に持つ事です。絶対的な目的やビジョンにもとづく目標はそう簡単にぶれません。
仲間との対話がアイデアを生み出す
システム全体として破滅に向かうとわかっていながら、それぞれが利害関係者が自己の目の前の利益に執着している状況において、いかに自分たちの思い込みや固定概念を捨てて変われるかが最大のチャレンジとなります。 -
Posted by ブクログ
この本は国連の依頼によって研究した報告書を元に、出版されたものである。
幅広く冷静に環境問題と取り組んで調査した報告書で、そのプロセスと結果と未来に対する可能性を伝えている。
1972年に最初の「成長の限界」が出版され、世界中に広まった。20年後の1992年に「限界を超えて」と言う題で新たな情報に基づいて出版された。
その10年後に出されたのがこの「限界を超えて・人類の選択」である。
又10年後に、その時点での状況をまとめて出版する予定だという。
今後どんな生き方を選ぶかを一人一人に問い掛けている。人間が何を求め・そのために工業が何をし・経済がどう対応していくのか。と言う判断をするための資料を提供してくれている。見えにくい現状をあるがままに明らかにして、無限にある人類の選択肢を示している。
又、この著者達はカブ・ヒル村という自給自足できる連鎖した暮らしを求めて、実験的な村を運営し、実際に生活しながら具体的な方法や技術を模索している。
その現状を公開した「成長の限界からカブ・ヒル村へ」という本も今年出版されている。
三冊目となる「限界を超えて・人類の選択」の内容:
天然資源を使い果たしてしまう前に、物質やエネルギーを提供してくれる地球の供給源と、汚染や廃棄物を処理してくれる浄化・吸収源のコストが増え続けることが問題にしている。
再生可能な資源つまり連鎖しリサイクルする自然の営みを越えた消費が、自らの首を絞めている事実を客観的に見せてくれる。
再生可能な資源を安易に目先の利益のために使い続けるとコストが高くなりすぎて、工業の成長自体が崩れる。それに伴って物質経済、果ては金融経済が突然に破壊することになる。
例えば、私達が日々の暮らしの中で、現実に何ができるだろうか?
学んで現状を自分で判断すること・社会の運営に参加すること・燃費の良い実用的な車を選ぶこと・ビンや缶などの資源ゴミをリサイクルすること・意識を持って投票すること・さらにライフスタイル自分らしく無駄の少ない暮らしぶりにすること・子供を二人までにすること・化石エネルギーの価格を高く設定すること・フェアートレードを心掛けること・自分らしい生計を見付けること・対立して抑圧しないこと・土地の手入れをすること・嘘を付かないこと・・・。と率先してやれることは段階的にいくらでもあることを告げている。 -
Posted by ブクログ
「ローマクラブ」や「成長の限界」は地球規模の環境問題を最初に訴えたものとして有名ですが、そのアップデイト版です。要点は、
* 技術や政策変更を想定しないシナリオでは、再生不可能な資源が逼迫することにより、工業生産が2020年をピークに減退し、サービスや農業も縮小する(ただし予想ではない)。
* 人口や工業生産を減らさずに持続可能な社会に移行することは、おそらく可能だが、エコロジカル・フットプリントを積極的に削減する必要がある。
* 持続可能な社会に導くためには、人口と工業生産を安定させることに加え、資源の利用効率を上げ、汚染排出を減らし、土壌の浸食を抑え、土地の収穫率を向上させる技術を開発・投資・採用する必要がある。
* 持続可能な社会への移行開始が遅れるほど、移行後の状態は魅力的なものではなくなり、崩壊の可能性が高くなる。
現在のままでは崩壊することをシミュレーションで示し、持続可能な社会にするための方向を示しているという点で、環境問題を考える出発点になる書です。
また、限界のシグナルやその認識、対応などには遅れが生じることに注意が必要であることも有益でした。まさに現在、すでに限界を超えているにもかかわらず、十分な対応はできていません。
ボリュームがありますが、メインは4・6・7章です。過去と現在の状況を俯瞰した3章も読む価値があります。1・2・8章はさらっと読めばよいかと思います。 -
Posted by ブクログ
この本を読んで一番考えさせられたのは、自分が「わからない状態」にかなり弱いということだった。
私は物事を理解し、整理し、構造化することが好きな一方で、それは本当に理解しているというよりも、自分が理解できる形まで物事を単純化し、「わかった状態」を早く作ろうとしているだけなのかもしれない。
特に人との会話ではその傾向が強く、相手が「ああでもない、こうでもない」と考えながら話していたり、何を感じているのかをうまく言語化できなかったりすると、私は苛立ってしまうことがある。
必ずしも結論を出すことができなくても構わない。ただ結論が出ていないなら、その旨をその場で伝えて欲しい、と思ってしまう。
しかし、人の感情には本人にさえ理由がわからないものがある。
例えば「理由はわからない。でも嫌だった」
そう言われたときに、理由をさらに求めるのではなく、
「なぜ嫌だったのかはわからない。でも、あなたが嫌だったということはわかった」と、そこで自分の理解をいったん止められるか。
この本を読んで、ネガティブ・ケイパビリティとは、単に答えが出るまで我慢することでも、理解することを諦めることでもなく、
理解しようとしながらも、自分の理解の外側に残るものを許す能力
ではないだろうか。
人間や人生には、考えれば正解にたどり着ける問題だけでなく、唯一の正解がないまま選択するものや、完全にはわからないまま付き合い続けるしかないものがある。
私はこれまで、答えを出すこと、理解すること、問題を解決することを高く評価してきたと思う。
まず実践したいのは、人との会話で、相手が言葉を探している時間を奪わないこと。そして、自分が完全に理解できなくても、「ここまでは分かった。この先はまだ分からない」と、その状態でいったん止まることだ。
特に、人の感情については、理由まで理解できなければ理解したことにならない、という自分の考え方を少し手放したい。
「なぜそう感じたのかは分からない。でも、そう感じていることは分かった」と受け取る。
私にとってネガティブ・ケイパビリティを身につけるというのは、理解することを諦めることではなく、理解できない部分を残したままでも、相手や物事と関わり続けられるようになることなのだと思う。