枝廣淳子のレビュー一覧
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大企業のほとんどは、人間の寿命の半分も生きられない。なぜ組織運営は失敗するのか。その考察と対策。まず、フィードバックのプロセスを、自己強化型とバランス型に分けての説明。広告費を増やしていけば売上は増えていくが、対象顧客層にリーチしつくしたところで平衡する。研究開発費を増やしていけば新商品の開発を進んでいくが、技術の限界、マネジメントの限界、設備の限界、すなわち組織の限界に到達したところで成長は止まり、平衡する。それならばと1人だけ現状維持を貫いたって、社会は進む。社会が進めば生活が変わる。生活が変われば、平衡は崩れる。それを破るのが、イノベーション。イノベーションは稀であり、さも"偉
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タイトル通り、地元経済を活性化させるためのコンセプトや取り組みを紹介する一冊。地域からカネが流出することを「漏れバケツ」に例え、いかに漏れを少なくするのか考える、という発想は面白い。
最大の流出源がエネルギーというのは盲点だった。再生可能エネルギーでカネの流出を阻止できるなら、それに如くは無いだろう。再生可能エネルギーが自給自足できて、電気自動車も導入できれば、地域の姿は一変するかもしれない。
カネの循環については、地元の信用金庫の活用なども紹介していて、地域に根ざした金融のあり方を考えるヒントになる。その点では、頼母子や無尽のような地域の相互扶助金融が脚光を浴びる時も来るかもしれない。
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ネタバレ著者が、とても前向きで軽快に生きているのが文体からも伝わってきます。直観が優れているのでしょうね。本能で生きているみたいな。2時起きになったお話は始めの方で説明されてますが、それよりも彼女の半生が興味深い。本人にとってはただ目の前のことに一生懸命生きてきただけなのだろうけれど、すごくドラマチックというか、勇気づけられるエピソードが詰まっています。彼女が本能で導き出した夢を実現させる方法などはとても参考になり、自分も早速取り入れよう!と思いました。それから感じたのは、自分と上手に向き合っているなあということ。自分の性質をよく理解し、客観視できているからいろんなことを乗り越えて来られたのかなあと。
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この世の中で1番変わらないことは、この世の中全ては変わり続けているということ。
そんな変化する世の中で1番の変化を拒むもので、拒んでいることすら意識していないものは自分の思い込みです。
原因まで解決策も全ては繋がっている。
そのつながりを考えていくのがシステム思考である。
つまり目に見えている背後にある構造を広く深くありのままにみること。
自分の思い込みに気づくこと= システム思考。
気づくためには他者からのフィードバックが必要です。
成功者はさらに成功するシステムそのものは公平でなく悪循環ですという下りは目から鱗でした。
努力しているものや結果を出しているものがさらに良くなる -
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「成長の限界」の30年後のアップデート版。
途中で20年後のアップデート版「限界を超えて」というのもあったので、シミュレーション・モデルが示すシナリオ自体は、そんなに新しいものではない。
というか、こういうシナリオは、いまやIPCCの報告書やら、なんやらで日常的にでてくるようになっていて、かなり一般化したということかな。
と、今や、ある意味、当たり前に属することがかかれているのだが、では、現実的に必要なことが出来ているかというと、出来ていないわけである。
それどころか、ますます持続可能性から遠ざかり、限界を超えて崩壊するシナリオが現実化していく、そして、それを避けるためのアクシ -
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ネタバレ■内容
システム思考の考え方を、色々な事例を挙げながら説明している教科書的な本。
■システム思考とは?
ものごとが複雑な世界では、あっちを立てればこっちが立たず、単純に問題を解消しようとしてもうまくいかないことがある。
自分も含めて全体をシステムとして捉え、システム全体に最も作用するレバレッジポイント(てこの力点、つぼ)を見つけることがシステム思考のアプローチ。
システム思考のツールには①時系列変化パターングラフと②ループ図があり、これらを使ってシステムを表現することができる。
ループ図は人によって異なってOK。「正しいループ図の完成品」というものは存在せず、対話のためのコミュニケーションツ -