内田康夫のレビュー一覧
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北海道は余市の人間が加賀の海で殺された。事件から5年後に友人の頼みで、乗り出すことになった浅見探偵。
一体の古い素焼き人形を起点として、浅見探偵の出向く先々に手懸りがころがっているという、相変わらずの行き当たりばったりのご都合小説でしたが、次第に明らかになってくる「清貧」な人間関係の描写にはホロリとさせられてしまいました。ベストセラー作家の面目躍如でしょう。
シリーズ作品としてパターン分析すると、真犯人が公表されないまま、うやむやになってしまう。という、最近(といっても文庫本しか読んでませんが。。。)の傾向を踏襲。毎度の浅見刑事局長の弟さま。。。のくだりがなくて、おふくろさんの物分りが良過ぎ -
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静岡県寸又峡で起きた2件の殺人事件を追う老新聞記者が、事件の謎を追った先の秋田の大曲で殺されてしまう。
老新聞記者の活躍が浅見探偵に刺激されたという事情があって、どうあっても犯人を突き止めなくてはならない立場でしたが、つきつめると犯人には悪人というには忍びない事情もあって、犯人探しがうやむやに終わってしまったのは、最近の浅見ものに見られる傾向でしょうかね。
それにしても、行き当たりばったりというか、浅見探偵がふらっと思いついて立ち寄った先で、重要人物との出会いが生じてしまうという展開が本書でもありましたが、プロットなしで書いているからこうなるんでしょうかね。
また、本書の中で、豪華客船「飛鳥 -
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内田康夫さんの「浅見光彦シリーズ」の中でも、特に伝説のロマンを感じる一冊でした。
物語の舞台は、神話の里として知られる宮崎県の高千穂です。主人公の浅見光彦が、一枚のポスターに写った女性の謎を追うところから物語は動き出します。ただの犯人探しではなく、土地に伝わる神話や歴史が事件と複雑に絡み合っていく展開に、最後まで一気に引き込まれました。
一番印象に残ったのは、高千穂の美しい風景描写です。「夜神楽(よかぐら)」という伝統的なお祭りの幻想的な雰囲気が、事件の悲しさをより深く際立たせているように感じました。
また、名探偵・浅見光彦の、育ちが良くどこか憎めないキャラクターも魅力的です。警察の捜査とは違