内田康夫のレビュー一覧
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この話、かなりオカルトっぽくて読みやすく?、一日で読んでしまった。
けど、ちょっと疑問が残った。
杉山はどうして藤波紹子に紫水晶を渡したんだろうか。
彼女とは因縁がある、ってのはわかるけど その因縁の理由が理由だけに、彼女を自分の嫁さんとして迎えようと思っていた杉山の気持ちがわからない(--;。
一方でこの物語は、藤波紹子という女性のシンデレラストーリーでもある。
気味が悪いほど幸運に見舞われ、彼女が女優としていきなりデビューできたのはやはり・・・約二十年前に亡くなった某女性の生まれ変わりだった、的なことを意味するのだろうか。
ラスト近く、傷心疲弊した浅見に無神経な問いをぶつける藤波紹子が無性 -
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この話は謎解きよりも、事件のとっかかりで浅見の父が昔、飲み屋の女将に竹人形を送った、というスキャンダラスなことから兄が脅迫され、陽一郎が柄にもなく取り乱すところがとっても印象的だ。^^;
調べてゆくうちに光彦は、件の「竹人形」が昔からある伝統的なみやげ物なのか、はたまたとある小説の中から生まれた、後の産物であるのか・・・という謎に食い込んでゆく。
後半になってくると、竹人形の謎はおのずと解明されてゆき、いろいろな組織の人間が結びついて、儲けの裏工作を隠蔽しようとしていたのが暴かれる。
個人的にはラスト、本格的な竹人形の造り手がまったく居なくなってしまったかに思えた工房でたった一人、その技術を受 -
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この話を読むとすっごく、長崎に旅してみたくなる!!!
そんくらい、長崎のいいトコと特徴をあますとこなく?紹介した話だ(笑)。
そして出てくる三人の美女!ハナの下を伸ばしながら、そして後には美女達からけちょんけちょんに誤解され嫌われても、浅見はめげずに逞しく、真相へ突き進もうとするその根性、なるほど凄い!と感心した。(笑)
またこの話には、「内田康夫」が作家として物語に登場し浅見に事件解明を依頼する。
この話の中じゃ内田康夫は、恩着せがましい言い方をし、しかもセコい(笑)、クセのある人物として出ているw そんな内田と浅見のやり取りもまた、面白かった(^.^*
この話、あとがきや感想を書いたブロ -
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これには鏡が関係した短編小説が三話、入っている。
やっぱり一番印象に残ったのは、タイトルにもなっている「鏡の女」。
読んでいて、「これってオカルトか・・・?」と思わせるよな怖い話である。
最後まで読んで種明かしされても、やっぱりぞっとする。(汗)
二話目の「地下鉄の鏡」も、ちょっと怖い。
この話の中で、札幌の地下鉄の某駅に、自殺を思いとどまらせるために線路の端に鏡を置いてるという話が出てくるのだが・・
夜中、ひとけのない時間帯にその鏡を見たら、何か映っていそうな気がして怖かった(--;
三話収録されたうち、内田康夫は「二勝一敗」と称しているのだが、果たしてどれが「一敗」だったのか、、それは作者 -
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この物語を読むと、高村光太郎の智恵子への偏執的な愛(というべきか)や、光太郎の作品に興味を引かれる(^.^*
また、この話の中に出てくる宮田という男の、真杉伸子へのねちこい?愛情がまた、光太郎・智恵子のに似て、「うぉぉ」と思う。
智恵子の故郷が、福島の安達太良山を臨む二本松の辺りだとは知らなかった。
安達太良は私の実家からもよく見えるだけに、その辺りの描写を読むと風景が思い浮かぶようでとても懐かしい気がした(^-^*。
・・・それにしてもこの話の中に登場する「真杉伸子」だが、光太郎に想われる智恵子に似てかなりの美人なのだろう。
だけど、浅見とのやり取りの中で 妙に気を持たせ、じらすシーンがあ -
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これは、、、悲しい話だった。(T_T)
読んでいて、浅見が無遠慮にどんどん真相に詰め寄ろうとするその行動が、今回は物凄く無神経に映った。
それこそ今回のヒロイン「麻衣子」と同じく、「これ以上私達の大事な部分に踏み入らないで!」というような気持ちだった。
犯人は、物語序盤でだいたい予測がついた。
・・・が、あまりにも悲劇を背負ったその人に、私も「真相を突き詰めるべきじゃないんでは・・・」とどうしても思ってしまう。
ラストで浅見が「浅見は、麻衣子のために何かをしてやることが、この事件を玩んだ自分に課せられた贖罪の道だ、と思った」という部分に私は大いに頷き、「当然だ!」と思った。
そんなわけでこの -
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「後鳥羽伝説殺人事件」は、浅見光彦が初めて登場する話である。
読んでみて驚いたのは、前半は浅見が全然出てこない、ということだ。
主に事件担当になった刑事の悪戦苦闘が続き、警察内部のお偉いさんの事件における権限行使に、イラついたりもする。
(今までドラマしか見ていなくて最初から最後まで浅見が出ずっぱり?な場面に慣れていた自分には、なんというか違和感があって・・・事件の展開が物凄く鈍く、緩慢に思えた。)
だが、後半になり浅見が登場すると、今まで手詰まりだった事象にまるで光を当てるが如く、鮮やかに解明が進んでゆく。
また、ドラマでは終始にこやかに浅見に接し知識を与える母親は、原作(少なくとも浅見シ -
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ネタバレ2005/12 堀ノ内(航海士)役
倒叙ものというんだ、と初めて知った。コロンボとかもこれだよね。
犯人が追い詰められていく過程が苦手だけど、今回は萌子が憎たらしく書かれているのもあって、それほど不愉快ではない。
佐和が萌子と対決するシーンがどきどきだった。
自作解説によると、諸々の事情で、今回の浅見さんはずいぶん積極的。
たまにはあってもいいよねー。
ストーリーも面白い。最後はちょっとバタバタ感はあるし、犯人が唐突な気もするけど、楽しかった!
ドラマの堀ノ内は、軽くてお調子者で、あの「浅見家」に庭に面したリビングから「お久しぶりです!」とあがりこむ。
その役がなんとも新鮮でツボ。こん