内田康夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルの中央構造帯の意味がようやくわかりかけてきます。が、それで何なの?という感もありました。最後の自作解説によれば、そもそも本書は「将門伝説殺人事件」になるはずだったのが、他書のタイトルとバッティングしたという理由があったようなので、無理もあったんでしょう。
無理といえば、本書ではプロローグが長く3つのシーンがありました。また、内田さんは、いつもプロットなしで書き上げるそうで、こういう結末になるなら、プロローグはもうちょっと書き直しがあってもいいんじゃないかという気もしましたが、まぁ面白い(スイスイ読める)のでよしとします。
そうそう、表紙のイラストの意味が全然わかりませんでした。ヒロイン -
Posted by ブクログ
自作解説によれば、新聞連載した小説だそうで、連載途中に、考古学界で、例の大スキャンダル事件が発覚した。そのおかげで本書のトリックというかシナリオにリアリティが付加された。。。的なコメントがありました。その時点では発覚していないまでも、そういう空気があったんでしょうかね。これも著者に言わせれば、予感のようなもので、だんだんそっちのほうに話が偏向したかのようで、最初のあたりで、折口信夫の「死者の書」からの引用やら、大津皇子の怨霊のお話がやたら印象的だったのが、後半では、アレは一体なんだったのかという、無理やりこじつけの感ができてしまった。
ま、著者一流のプロットなしで書いていることを考えれば、これ