内田康夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
囲碁については何一つ知識がないのだけれど、考慮時間を暗号とした推理小説だったので難しくはなかったな。
展開というよりはテンポが良くスイスイ読めるし、背景や人物描写もさすが。
推理を進めていくうちに真相がどんどんと色濃く確実になってくる。
つか、結局政治家がらみっていう点がおもしろくなかったなー。政治家は黒い部分が昔からあるんだね。そして市民を巻き込んで殺人までしちゃうっていうのは、本当にありそうとか思っちゃったよ。
あと、気になったのはラストで、世間的には迷宮入りの事件として片付いたオチになっていて、真相は本人が解っているだけでって、コレってまた事件が起きそうじゃないの?って突っ込みたくなる感 -
Posted by ブクログ
*浅見光彦シリーズ・レビュー
そもそもインパクトはない。
トリックも大したことない。
キャラも浅見を含めて色が強いわけでもない。
会話だって地味で武器にはならない。
でも、面白い。
それが浅見光彦シリーズです。
このシリーズの最大の特徴は探偵役の浅見光彦と読者が情報を共有し、共に真相に迫っていく『冒険』にあります。
解くミステリではなく、読ませるミステリ。
作りは全く無関係に思われる出来事から浅見が動き出し、調べていくうちに事件が二転三転し、読者も犯人が誰か分かる展開を辿り、無事に浅見が解決するというオーソドックスなものです。
でもその話の転がし方が上手いのです。
まず非常に丁寧に転がして