内田康夫のレビュー一覧

  • 平家伝説殺人事件

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    『後鳥羽伝説殺人事件』に続いて、浅見光彦シリーズを読むのは2冊め。

    ふつうに面白くすいすい読めた。犯人が最初からわかっている刑事コロンボ型の構成かと思いきや、予想外の展開に途中でやめられなくなる。犯行の動機もやや意外で少々しんみり。面白かった。

    がっつり系の読むのにエネルギーが要る本を読んだ後は、こういう本がリフレッシュできてよし。(2007.9.29)

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    2017年09月01日
  • 遠野殺人事件

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    留理子の会社の先輩が殺された。
    自分も誘われたが行くことが出来なかった、岩手県の遠野への旅行先での出来事だった。
    しかも、容疑者は同僚の貞子ではないかという。しかし、貞子も自殺していた。
    次々と同じ会社の同僚が亡くなっていく中、留理子は独自に推理を進めていく。
    徐々に真実に近づいていくが・・・

    2017.6.7

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    2017年06月08日
  • 遠野殺人事件

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    浅見光彦シリーズだと思い込んで読み始めたのだけれど、いつまでたっても浅見は登場してこない。
    どうやら勘違いしていたようだが、次々と新たな展開が訪れるストーリーにすっかり引き込まれた。
    いつもながら内田さんの物語は読みやすい。
    けれども容疑者と目される人物がひとり、またひとりと消えていく先にどんな真実が待っているのか。
    犯人の見当は早々についてしまうけれど、それでもどんなトリックを使ったのか。
    そこにはどんな動機が隠されていたのか。
    ただひとつだけ難を言えば、ヒロイン役の宮城留理子が完璧すぎた。
    鋭い推理力は本職である刑事たちをも圧倒しているし、犯人ではないかと疑いのある人物に対してもけっして引かない強さもある。
    美しく知性もあり、家柄もよく性格もいい。
    あとは男を見る目さえあったなら幸せになれただろうに・・・と。
    あっという間に読み終えてしまった物語だった。

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    2017年04月30日
  • 風のなかの櫻香

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    生まれてまもなく何者かによって捨てられた櫻香は、やがて尼寺に引き取られ養女となる。
    聡明なうえに美しく育った櫻香は、いまの生活に何の疑問を抱くこともなく穏やかに生活していた。
    しかし、見慣れぬ人たちが周辺に現れはじめてから様子は一変する。
    母の知り合いだった尼寺の関係者より依頼を受け、光彦は櫻香に対する調査を開始する。
    やがて櫻香に話しかけた胡散臭い男が殺され死体となって発見される。
    事件は櫻香を中心におきていると光彦は思い始めるが…。
    犯人を逮捕することが光彦の目的ではない。
    これまでにも何度か光彦によって犯人と特定されながらも、警察に逮捕されなかった者もいる。
    複雑な人間関係が絡みあったうえでの犯行。
    櫻香の未来を思い、光彦は警察の介入を望むかどうか。
    関係者たちの考えにゆだねることにする。
    読みやすく、それでいてきちんと推理小説になっている。
    浅見光彦のキャラクターも親しみやすく、母親との関係、兄との関係などもいつも通りで安心して読むことができた。
    今回の舞台は奈良。
    日本全国のあちこちで事件が起き、それぞれの物語からは土地の空気が感じられる。
    そんなところも好ましい。

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    2017年03月20日
  • 貴賓室の怪人 「飛鳥」編

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    手軽に読める「浅見光彦シリーズ」だが、その中でもミステリー色が少ない物語になっている。
    「飛鳥」を舞台にしているし旅情ミステリーとして楽しめばいいかと。
    「裁かれるべき人間」がいることはわかる。
    けれど、個人が「裁く権利」をそれぞれに行使したら法治国家は成り立たない。
    すべてを理解したうえで選択したある結末。
    光彦も岡部も、飛鳥船上だからこそ出来た選択なのではないだろうか。
    なお、この物語は「イタリア幻想曲」と一対になっている。
    「飛鳥編」だけを読むのではなく、「イタリア幻想曲」も次いで読んでほしい。

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    2017年03月08日
  • 幻香

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    「究極の香水」の副作用によってもたらされた死。
    封印された「究極の香水」が再び現れたとき、それは「悪魔の香水」となり人々にあらたな死を招く。
    自分の研究のすえに手に入れた開発結果は、研究者にとって何よりも大事なものなのかもしれない。
    欲にかられて甘い蜜に群がる害虫のような人間たち。
    殺人を犯しても大きな富は手に入れたいものだろうか?
    不幸な出来事を乗り越えて未来へと歩き始める三人の娘たち。ラストが未来へつながるものでよかった。
    いつもながら浅見光彦シリーズは読みやすい。
    シリーズ初期はなかなか覚えにくいタイトルも多かったけれど、特徴のある個性的なタイトルになってからは、内容をすぐに思い出せるようになった。
    タイトルの果たす役割は意外に大きい。

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    2017年02月25日
  • 鯨の哭く海

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    捕鯨のお話、鯨が日本食で戦後の食糧難では大切な栄養源であったことや南紀、太地と埼玉の秩父の情景が伝わり言ってみたくなる毎度のご当地描写(笑)
    捕鯨問題を絡めたミステリーです。

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    2016年06月19日
  • 浅見光彦のミステリー紀行 総集編I

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    82年の浅見光彦デビュー作から89年の30作までのあらすじと裏話など。昔々読んだんだけど、テレビドラマになったものとかも結構あり、わりと覚えてるのに自分で感心した。このシリーズももう終わりなんだねえ・・・

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    2016年05月14日
  • 神苦楽島(かぐらじま)下

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    ネタバレ

    事件の謎、としてはあんまりすっきりしなかったかな。でももはや浅見光彦シリーズは、そういうのとは違うところにあるからね。
    難しくなく、知識にもなって、ストレスなく読めるある部分では鉄板もの。

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    2016年04月09日
  • 黄泉から来た女(新潮文庫)

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    伊勢神宮の天照大神は大和国にあってそこから丹波の国の吉佐宮に遷り諸国を巡って今の伊勢に落ち着いたとされるその吉佐宮が籠神社 元伊勢と言われる その地に生まれた静香の母は出羽三山から追われるように丹後に来た 天橋立で起きた事件を繋ぐ因縁の糸 その秘密を浅見光彦が明らかに紐解いていくシリーズ 物語はドロドロした内容だが天橋立 出羽三山行って見たくなった

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    2016年02月16日
  • 棄霊島(きれいじま)下

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    軍艦島と朝鮮人と戦前、戦後に絡まるミステリーな話。ニエモン島でも朝鮮人が絡まって来てたけど。たまたまなのか?
    いずれにしても登場する当地、歴史の事が書かれていて興味深くなり、思わずネットで検索することもあり

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    2016年02月08日
  • 棄霊島(きれいじま)上

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    浅見さん私自身二作目。
    今回は軍艦島のお話。もともと行ってみたいと思ってたんだけど。拍車がかかる!

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    2016年02月08日
  • 平家伝説殺人事件

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    タイトルで出落ちの浅見光彦シリーズ。「平家伝説」じゃなくて「高知の平家落人部落」がちょろっと出てくるだけで、以後特にこれという話もない。

    さて、ページを開いて2ページ目「タロちゃん」で気づいた。これ、中学生くらいの時に読んでたわ。幸い、人物名とトリックと犯人と伊勢湾台風の話以外は忘れていたので(それでほとんどだけど)、それなりに楽しめたけどね。

    内容は、「殺人事件」とは名ばかりで(平家伝説もダメ、殺人事件もダメなら、どんなタイトルやねん)、全然人が死なない。中盤でようやく一人飛び降り自殺疑惑が出てくるだけ。

    見どころとしては、浅見光彦が割とコミカルなキャラクターとして描かれ、翻弄されるところだろうか。そう考えると、中途半端なラブストーリーも不要か。

    1980年代によくありがちだったミステリで、容疑者のひらめく偶然が重なるところに無理があることを除いて破綻もなく、まあそれなりの作品。

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    2015年11月26日
  • 斎王の葬列

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    舞台の土山町は、何度も通っているので懐かしかった。
    斎王が斎宮へ行く道に当たって宿泊所(頓宮)があったことは知らなかったので、歴史好きな私にはとても興味深い内容。
    それにしても浅見光彦は天才的ルポライター兼私立探偵だ。
    ある時点で急に事件を解決してしまう。
    なぜその考えに至ったかさっぱり不明だった。

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    2015年10月22日
  • 風のなかの櫻香

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    奈良の中宮寺(本文中では尊宮寺)をモデルにした舞台で、尼寺の養女となった櫻香の出生の秘密を、例によって行きあたりばったり手掛かりに遭遇して解決していくというお話。

    最近の浅見ものは、昔風のミステリ原則からすると、こういう結末は有り?というのが多く、本書もそうだったんですが、、、

    テレビで浅見ものと言ったら、昔は水谷豊が演じていたのが記憶に残っているのですが、最近の彼が演じている「相棒」シリーズでは、犯人が同じような状況だったとして対照的な結末になるので、これまたどちらが良いんだか考えさせられます。

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    2015年10月06日
  • ぼくが探偵だった夏

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    小学生の浅見光彦が出会う、最初の事件。
    子ども向けのものでもあるので、文脈や言葉選びはとても優しく、内容もソフト。
    ただ、大人が読んでも面白い。物足りなさがないわけではないが、シンプルで丁寧な読み物。
    シリーズの一つとして読めば、なおよい。
    3-

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    2015年09月08日
  • 貴賓室の怪人2 イタリア幻想曲

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    やっとすっきり!
    ヴァッリ湖に行ってみたくなった。ヴィラ・オルシー二も実在するらしい。まとめると、いろいろあったけどやっぱりトスカーナっていいよねって感想。

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    2015年09月03日
  • 遠野殺人事件

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    1983年に書き下ろしで刊行された著者の初期作品。旅情ミステリー、鉄道ミステリーを併せ、若い男女の色恋も交えた比較的ライトな作品である。東京のOLの河合貴代が遠野市の五百羅漢で殺害される。殺害された貴代の後輩・宮城留理子は遠野署の吉田刑事とともに事件の真相に迫る。

    最初から留理子の婚約者の土橋に怪しさを感じるも、著者のミスリードに導かれるが…

    1983年と言えば、東北新幹線が盛岡と大宮の間で暫定開業された頃。これが、鉄道ミステリーの世界にも大きな影響を与えた。今、読めば、東京と岩手は2時間と気付くのだが、当時はなかなかこの時間距離の短縮には思い至らぬことだったのだろう。東北新幹線の開業とともに東北に凶悪犯罪も流入して来たのは悲しい事実。

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    2015年06月27日
  • 棄霊島(きれいじま)上

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    浅見光彦シリーズを、旅行先に合わせて読む。
    たまたま、100番目の事件とされている、力の入った作品だった。
    主人公の行動力と共に、国内各地を行ったり来たりさせるという、シリーズの魅力が上手く出ていた。
    上下巻だが読み弛みはしない。
    シリーズを事細かに読んでいたほうが楽しめそうであるが、単体でも十分。作家の地力がよく分かった。
    文字数を裂く部分と、端的に済ませる部分とがより的確なら、もっとはまると思う。
    3+

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    2015年05月13日
  • 教室の亡霊

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    あれ、浅見光彦がケータイを持ってない?
    と思ったら、この「教室の亡霊」「神苦楽島」「不等辺三角形」の3作品は、
    作家デビュー30周年記念に別々の出版社から、
    3か月連続で出版されたものだった。
    (ちなみに、全部購入して応募すると、携帯ストラップのプレゼントがあったらしい)

    つまり、この作品はケータイなしの浅見光彦の最後の作品ということ。

    と、本筋とは全く関係ないことをつらつら書いてしまうぐらい、
    ミステリーとしてはどう、ということはなかった。
    伝説じみたものも出てこなかったし。

    浅見光彦が行く先々の土地での社会問題をとりあげるのは地方誌の一部として流せるけど、
    教育問題のような、その地方に関係ない社会問題に触れられるのは、
    ちょっと鼻につく。

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    2015年02月27日