内田康夫のレビュー一覧
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タイトルで出落ちの浅見光彦シリーズ。「平家伝説」じゃなくて「高知の平家落人部落」がちょろっと出てくるだけで、以後特にこれという話もない。
さて、ページを開いて2ページ目「タロちゃん」で気づいた。これ、中学生くらいの時に読んでたわ。幸い、人物名とトリックと犯人と伊勢湾台風の話以外は忘れていたので(それでほとんどだけど)、それなりに楽しめたけどね。
内容は、「殺人事件」とは名ばかりで(平家伝説もダメ、殺人事件もダメなら、どんなタイトルやねん)、全然人が死なない。中盤でようやく一人飛び降り自殺疑惑が出てくるだけ。
見どころとしては、浅見光彦が割とコミカルなキャラクターとして描かれ、翻弄されると -
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1983年に書き下ろしで刊行された著者の初期作品。旅情ミステリー、鉄道ミステリーを併せ、若い男女の色恋も交えた比較的ライトな作品である。東京のOLの河合貴代が遠野市の五百羅漢で殺害される。殺害された貴代の後輩・宮城留理子は遠野署の吉田刑事とともに事件の真相に迫る。
最初から留理子の婚約者の土橋に怪しさを感じるも、著者のミスリードに導かれるが…
1983年と言えば、東北新幹線が盛岡と大宮の間で暫定開業された頃。これが、鉄道ミステリーの世界にも大きな影響を与えた。今、読めば、東京と岩手は2時間と気付くのだが、当時はなかなかこの時間距離の短縮には思い至らぬことだったのだろう。東北新幹線の開業とと -
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あれ、浅見光彦がケータイを持ってない?
と思ったら、この「教室の亡霊」「神苦楽島」「不等辺三角形」の3作品は、
作家デビュー30周年記念に別々の出版社から、
3か月連続で出版されたものだった。
(ちなみに、全部購入して応募すると、携帯ストラップのプレゼントがあったらしい)
つまり、この作品はケータイなしの浅見光彦の最後の作品ということ。
と、本筋とは全く関係ないことをつらつら書いてしまうぐらい、
ミステリーとしてはどう、ということはなかった。
伝説じみたものも出てこなかったし。
浅見光彦が行く先々の土地での社会問題をとりあげるのは地方誌の一部として流せるけど、
教育問題のような、その地方 -
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読書録「後鳥羽伝説殺人事件」3
著者 内田康夫
出版 角川文庫
p15より引用
“警察官は悪い事をしない、という大前提を
市民は持っている。当然といえば当然だが、
これはしかし、重要なことだ。そういう信頼
関係があってはじめて、社会の秩序は成立す
る。”
目次から抜粋引用
“心の旅路
消えた本
名探偵登場
第二の男
襲撃”
名門一家のはみ出し者でルポライターを
主人公とした、長編ミステリー小説。
旅の女性が古書店に立ち寄った、彼女は理
由がわからないが一冊の古書に心を揺り動か
され…。
上記の引用は、警察官についての一節。
法を守る人達ですから、こうであってもらわ
な