遠藤功のレビュー一覧
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組織の機能を「CRM」「SCM」「調達」「研究・開発」「管理・スタッフ業務」という5つのセクションに分け、それぞれのセクションにおいて業務最適化し、かつ全体を最適化する方法論をまとめたのが本書です。
戦略があり、戦略を実行するための戦術があり、それを実際に回していくのがオペレーションですが、せっかり戦術まで落とし込んだのに結局誰も継続的に実行せずに機能しなかった、という事例は枚挙にいとまがないと思います。
それは大抵の場合、現場レベルでの具体的なアクションプランまで描けていなかったり、取り組むところまでは誰もコミットしていなかったりするところに原因があります。
本書は基本的に「現場に無駄があ -
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野中郁次郎さんの「暗黙知」理論を踏襲した内容の一冊。
昨年の震災直後に書かれた一冊だけあって、日本の中央のリーダーシップの弱さと、それに比べた現場力の強さのコントラストをはっきりと浮かび上がらせながら、日本企業の本来の強さも、欧米型合理主義ではなく、従来の現場力と深いコミュニケーションがら生まれると説く。
確かに、日本企業からイノベーションが失われ、活気がなくなってきたのと、MBA的な欧米流の合理的経営の導入とは時期を同じくする。その過程で従来の日本の現場力が失われたということはあるだろう。しかし同時に、合理的判断の弱さが日本企業の弱点でもあり、現在も進むグローバル化に乗り遅れてきたという -
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学生時代のアルバイト先で感じていた歯がゆさを思い出しながら読んだ。その時にこの本を読んでいたなら、自分を官僚主義的な組織を改善するために動いたのだろうか。そのときに行動ができていたなら、今の自分にはかけがえのない経験となっただけに、くやしい。
現場が正しい戦略(適社性×納得性)を正しく実行することに知恵を割くことが大切である。現場力が強い会社にはオペレーショナル・エクセレンス(圧倒的な業務効率性によるコスト優位、新たな顧客価値の創出)あり、そのためには、
①企業哲学としての現場力、②脱・ことなかれ主義、③主権在現、④自律的サイクル、⑤見える仕組み、⑥オルガナイズ・スモール、⑦継続する力
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見える化するために、戦略の「指標」を探すために、手に取ってみた。
思ったより、あっさり書いてる内容で、軽いタッチに感じた。著者の文章表現能力と頭の整理がついてているから、なせる技なんだろうなって内容と関係ないところをメモしていた。
さてメモメモ。
自分の目の前に現れたことしか見えない。
見える、見る、見せる、見ようとする、見えない、見ない、見せたくない
1、VISION
2、STRATEGY
3、Operation → これをもっと深堀りして、取り組んでみよう。
「見える化」→「見せる化」
ダブルループPDCA
「視覚異状」 見える化、診える化、観える化 -
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著者の遠藤氏は外資系コンサルティング会社ローランド・ベルガーのCOO。外資系コンサルティング会社のコンサルタントはポジショニング志向かと思いきや、著者は内部資源志向、特に現場のオペレーションを重視している。現場重視のビジネス書は精神論になりがちだが、遠藤氏は外資系コンサルティングだけに、戦略論の体系に基づいて論理的に解説している。ただし、ビジョナリーカンパニー等、本書巻末の参考文献に挙げられた書籍を読んだことがある読者にとっては新しい気付きは少ないかもしれない。
遠藤氏は持続的な競争優位性のために「オペレーショナル・エクセレンス」の追求を提唱しているが、
これは単なるオペレーショナル・エフ -
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非常にわかりやすい。
僕は商学部の学生だから経営に関してある程度知っており、そもそも経営戦略というテーマは抽象度が高く非常に分かりづらいこともよく知っていた。しかし、この本は具体例を用いた説明で非常にわかり易かった。コンサルタントが書いた本だけあって、非常に論理的な説明であった。
企業の動きは戦略理論に基づき、かつ外部環境の影響を受けながら施策を施していることがよく分かる。そしてその施策の一つひとつには一貫した戦略があり、その目的にちゃんとベクトルが向いているのだと分かった。
この本は「強力なリーダーシップを発揮して、企業の方向性を明確にすることが大切だ」といった通説に対して漠然とした疑問を持 -
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早稲田大学ビジネススクールでもっとも人気の高い授業。経営戦略と聞くと何だか難しいイメージだが、事例を踏まえて戦略とはなんぞやと言うところを説明しているので、入門編としては最適な新書だろう。
そして、この著者のスゴいところは戦略策定の限界をも理解した上で、経営戦略の目的について言及しているところである。日本社会は長らく現場が主導権を取って、カイゼンやボトムアップ型の意思決定を繰り返してきた。成長期にはそれでも力技で何とかなったが、低迷期においてはやはりドラスティックに戦略転換を図る必要が出てくる。
起業において、0⇒1を創るフェーズでは戦略もへったくれもなくガムシャラにやれ、でも1⇒10 -
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永守さんの言葉がすごい。
「業績が悪化しているのは、従業員の心が病んでいるからであって
経営者が彼らの向上心に火をつければ必ず利益を生み出す」
そうだ。経営者がベクトルを合わせ、従業員一人一人を燃えさせると
違う結果が生まれるはずだ。
横浜ベイスターズの中畑監督がどれだけ、選手に負け犬根性をなくさせ
戦う気持ちを出させるか!?
原監督は、一流選手のあつまりの中でも、ベンチに座る選手を作らなければ
ならない。ベンチに座る選手が、燃えれば、チームは一丸となる。
いかに現場における具体的な優位性を仕組みに落とせるか。
チームをまとめ、仕組みを作る。
経営は従業員、一人一