【感想・ネタバレ】現場力を鍛える―「強い現場」をつくる7つの条件のレビュー

あらすじ

早稲田大学ビジネススクールの人気講座「現場学」を単行本化。トヨタ、花王、ドン・キホーテなど「強い企業」は皆「強い現場」を持つ企業だった! その現場力の実践的な鍛え方を伝授。

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Posted by ブクログ

会社の工場長に進められて読んだ本です。労働災害が多くなってきた時に現場力が落ちてきていると、工場長から伝えられ、現場力ってなんだ?から興味を持ちました。現場力とは組織の中にある主体性をもった問題解決能力と理解しました。内容が経営者は勿論ですが現場作業者にも勉強になることが多く、現場作業員に希望が持てるモノでした。

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2023年11月09日

Posted by ブクログ

"本書のポイントを記載しておく。

○強い企業の条件
・企業活動の実態に目を向けること。強い企業は、競争戦略、オペレーション、リーダーシップの三要素の品質を高める努力を続けている企業。
・競争戦略は身の丈にあったものであるべき
・正しい戦略を正しくやりきることが、経営
○現場力とは何か
戦略を軌道修正しながら遂行する組織能力で、現場で起きる問題を能動的に発見し、解決する。=現場力
・すべての業種、すべての機能に現場力は存在する。その優劣が競争力を左右する
・組織機能として現場力を磨かなければならない。
・現場力は、品質、コスト、スピード、持続性の四つの物差しで測れる。
○エクセレンス
・現場力が競争上の優位性にまで高められていることをオペレーショナル・エクセレンスと呼び、持続力の長い優位性を企業にもたらす。
・?業務効率性の実現によるコスト優位性?現場主導による顧客価値創造、これら二つで卓越した現場力を手に入れろ
○現場
・経営には現場を鍛える責任がある。経営と現場が一体となり、組織学習を繰り返すことで強い現場が作られる。
○競争戦略と現場力
・戦略と実行は一体で考えないといけない
・頭でっかちに戦略ありきではいけない。答えは現場。

○強い現場の条件
・手法やツールだけに頼ってはいけない。企業哲学のレベルまで現場力を昇華させないといけない。
・タコツボ化した組織は、意識的にツボを割る努力が必要。異質のぶつかり合い、健全な対立こそが、現場力を高める起爆剤。
・現場の意思、責任感が現場力の推進力。失敗する権利を委譲しよう。
・PDCAサイクルを回し続ける。5回のWhyで、問題の源流までさかのぼり、真因を特定すること。
・プロセス、問題点、結果、知恵の四つが見えることで、現場の進化が生まれる
・ぶら下がる人間をなくし、主体性を持たせるには、小さなチームを数多く作ってたくさんの神輿を担がせるのが最も有効。小さなチームに責任と自由度を与える。主体性と責任感を持ったチームを作る
・経営の意思で継続し続けること

○強い現場をどうつくるか
・未来に標準を合わせ、現状を前向きに否定する。
・個の仕事、チームの仕事、部門をまたがる仕事の順で否定していく。
 (廃止?内容の変更?やり方の変更?)
・インフォーマルなコミュニケーションを重視せよ。組織の枠を超えた交流により、業務連鎖に血が通う。
・改善とは自主的に業務の在り方を考え、課題を発見し、解決を導き出す活動。
 自分の業務、前後の工程を視野に入れた業務、組織・会社全体への効果を上げる業務
・改革は5~10年単位で行うビジネスの仕組みの構造的変革
 改善と改革は共存
・20%の人間に改善魂を植え付ける。現場力という組織能力が生まれる


明日から、自分の仕事に直結して、自らの課題解決に生かすべく、何度か読み返す。"

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2018年11月04日

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改めて現場の大切さを認識。現場を自分の目で実際に観察しないとわからないことはたくさんある。現場をしっかり管理する意味でも現場とのコミュニケーションはちゃんと取らないといけない。

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2018年07月02日

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イノベーションの解的には、創発的な取り組みの重要性、ビジョナリーカンパニー的には弾み車の継続的な回転。「現場力」というものは、大きな差別化を生み出す。これは他社が容易にはまねし難い「強み」となる。非常に興味深い内容でした。

"結果を出したケースを見ると、戦略を実行する立場にいる現場の人たちが、きわめて高い「当事者意識」を持っていた。"

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2014年05月16日

Posted by ブクログ

かなりの良書。現場力をつけるるためのノウハウが実例とともに体系だって紹介されている。何か店舗経営で悩んだ時に非常に頼りにできるといっても過言ではないのでないでしょうか。

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2014年04月02日

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早稲田大学ビジネススクールを担当される遠藤功氏の著作、「見える化」などビジネスの現場に視点を置いた”現場学”。アルファベット3文字のトップダウン管理手法ではなく、利益を生み出す現場が自ら考え、知恵のサイクルを回し続ける組織にしていくにはどうすべきか。

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2013年10月16日

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業績の良い強い企業を作るためには、実際に仕事を行う現場が優れていなければならない。
当然の話だが、会社ごとに仕事の内容やすすめ方は違うので、あまりこのあたりのことは着目されていなかったように思う。
・現場のオペレーションの優劣が、企業の業績を大きく左右している。
・戦略と実行は一体で、戦略の中に実行が担保されていなければならない。
・現場が自律的、能動的に動く組織風土を作ることが大事。
・改善は、やりきるだけではなく、やりつづけなければならない。
コンサルタントとしての著者の長年の経験から、いかに現場のオペレーションや、マネジメントが大事かを、たくさんの実例とともに書いてあり、得るところが多かった。

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2013年08月08日

Posted by ブクログ

戦略の「実効性」とは「適社性」「納得性」という二つの要素で構成されている。つまりは、自社の「持ち味」にマッチしており、「経営のトップから現場に至るまでの全員が理解し、共感する『腹に落ちる』競争戦略となっていること」が有効な戦略の条件であると筆者は主張する。

「腹に落として」理解してもらうためには、価値観・行動規範を定め、ブレなく粘り強く関係者に働きかける。そして、みこしにぶら下がるだけの人を排除するためにチームを細かく分け、目標を設定する。

他にも「業務連鎖」の観点から業務のチェーン全体の品質を上げる目的で部分最適となりがちな社内の壁を取り払う。問題を発見するために数値化を行うなどの実行力を鍛える施策が説明されている。

書かれている内容自体に目新しいことはなく、他の本でも書かれていることではある。しかし、コンサルの本にありがちな横文字の列挙ではなく、具体的な事例やメッセージを挙げながら分かりやすく説明しており、読んでいて「腹に落ちた」。

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2012年01月22日

Posted by ブクログ

友人の薦めもあり購入。

外資系コンサルの社長の著書なのですが、珍しく製造業出身のコンサルタントの本です。

今まで自分が現場の人と関わってきて、いろいろと考えてきた事や分からなかったことが一冊に詰まってきました。

特に、最初の章で描かれている現場を頂点とした逆ピラミッドの解説は言われてみれば当たり前のことなのですが、なかなか頭に入れて仕事ができていないことが多いので大変ためになりました。

製造業で生産現場と関わる人必読の一冊です。

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2011年09月24日

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日系大企業の方には刺さりそう。
遠藤さんの本は泥臭さが溢れていて、いいね。

一方で現場力でトレードオフを超越、ということも書かれており、ここはポーターの競争戦略理論と相反する点と感じた。そこもある意味日本的ではある。(ポーターはトレードオフを容認する立場と理解)

【メモ】
・経営品質の3要素
競争戦略の品質
②オペレーションの品質
③リーダーシップの品質

・企業のオペレーションには、戦略を軌道修正しながら遂行する「組織能力」が内包されている。現場で起きる様々な問題点を能動的に発見し、解決する。その力こそが「現場力」である。

・現場力を測る4つのものさし
①品質
②スピード
③コスト
④持続性

・現場が主体性を取り戻すトリガーとなるのは、5%の各人材である。愚直さ、粘り強さを重視して、登用、育成せよ。

・強い現場をつくる7つの条件
①企業哲学としての「現場力」
②脱・事なかれ主義
③主権在現
④自律的サイクル
⑤見える仕組み
⑥オルガナイズ・スモール
⑦継続する力

【7つ道具】
業務連鎖


組織
業績評価
情報技術
基本哲学

・経営者の役割
①信頼する、任せる
②監督する、鍛える
③手本を見せる

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2023年10月09日

Posted by ブクログ

2000年初頭に現場力という言葉を流行らせた本。良いことは書いてあるけど、現場力の定義が曖昧なので、「どこもかしこも現場」ということで、何が大事なのかぼやけてしまっているのが残念。

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2021年04月29日

Posted by ブクログ

知ることと実践することの間には溝がある。やってみたいことたくさん。さあ、ひとつでも実現できるか。
#現場力を鍛える #遠藤功 #読書記録

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2018年04月29日

Posted by ブクログ

どんなに素晴らしい経営戦略を立てようが、どんなに最新鋭の設備を投入しようが、オペレーションを担っているのは現場であり、現場力なくして企業の発展はないという一冊です。

第1章 「強い現場」とは何か
第2章 「強い現場」の七つの条件
第3章 「強い現場」をどうつくるか

具体的な事例もいくつか紹介されていますが、本書はどちらかというと大局的な考え方に触れており、ケーススタディならばトヨタ関連の書籍のほうがいい気がします。

現場と管理層との溝は、大企業になればなるほど、深くなるものであり、そこをいかに埋めて現場には当事者意識を、管理層には現場感を植えつけるかが大切になってきます。ただ、第一の条件として「企業哲学としての『現場力』」と挙げられているように付け焼き刃の考え方や技術だけを駆使しても現場はついてきません。それは自分自身が今いる環境からも身を持って感じております。現場力を鍛えるには腰を据えて長期的に取り組む必要があるのだと改めて思い知らされました。

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2015年04月29日

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現場での実行における問題点や改善方法をトヨタ、花王等での事例を元に述べられている。現場で活躍してきたコンサルタント方なので実行面における現場のリアリティが伝わってくる。

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2015年02月14日

Posted by ブクログ

2014年5月25日 やる気にさせてくれる一冊!
現場力に関する本を読みたくて手にした一冊でした。全体を通じて、経営者を含めた会社で変わる必要性があるとは思いますが、それを待っているのではなく、まずは私自身から変わっていき、率先垂範で頑張ります。『下意上達』を忘れないよう、心掛けます。

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2014年05月25日

Posted by ブクログ

「現場力を鍛える 「強い現場」をつくる7つの法則」遠藤功
ビジネス書(経営、業務改善)。特になし。

この本を手に取って読むのはおそらく非現場層が多いだろうけれども、現場力の重要性を説くだけでなく実際に現場力をどのように鍛えるべきか、非現場層からの「現場オペレーションがなぜ強くならないのか?」という分析と処方について意識しながら読みました。

そもそも現場とは何だろう。層の切取り方によって捉え方は異なるけれども、最も普遍的なのは「その企業のコアとなる商品をつくり出す職場」であり、製造業・運輸業・小売業・宿泊業等々どの業界にも現場がある。
組織上、つくり出す現場と管理する経営層には線引きがあって、どれだけ的確な経営戦略を打ち出しても、それを現場が主体的に実行しなければ意味はない。(その時点で的確な経営戦略とは言えない)
ここまでは往々にしてどんな会社でも突き当たる壁だけれども、事実この壁を乗り越えて強い現場力を誇る企業をリーディングケースにして、では現場力を鍛える法則とは何なのかを考える一冊です。

残念ながら「現場はこうあるべき」「経営層はこうするべき」のべき論に視座を置いていて、今ひとつ薬効が少ない印象はありますが(経営層がこの本を読んで現場力を鍛えられるかといったら、おそらく厳しい)、
少なくとも本文中で提案される5%-20%」の人材に対しては啓蒙できる内容も多々。
というのは、会社を動かすのは現場なんだという「中小企業マインド」、ボトムアップの「当事者意識の発露」、経営層がカバーできない「手本となる姿勢」など、これらの人々にこそ浸透するべき点について詳しく述べられているので。

以下私見ですが、
ほんらい社会人はより良い結果を得るよう働きたいと思うはずなので、その欲求と経営方針のベクトルを合わせることが必要不可欠でしょう。
極力フリーに、主権在現で回させてみたときに現れてくる欲求への動機こそが現場力の根源となるのではないか。
事実、研修などで実務を離れた際に、普段とはうって変わった活力を見せるひとの多いこと。決して業務に対して本質的に三無主義なのではなくて、様々な拘束が存在することで当事者意識が削られていく。
そこで、このような自発的な就業意識を、維持させる環境をつくるのが経営の仕事。実務上でも発揮するのが現場の仕事。

いかんせん訓示された経営戦略がそのまま末端まで浸透することなど期待薄なのだから、どうやって現場にその戦略の妥当性を「再発見」させるかにかかっている。
トップダウンと感じさせず、本当の現場主義に立脚しようとすれば、本心から現場を信頼し、叱咤激励し、率先して戦略を実行しなければならないはず。
言い換えれば、泥臭さのない経営者(非現場層)が現場の熱意を喚起できるはずもない、と思う。

さて大多数の経営層も初めは現場層であったことを考えれば、現場主義を実現できていない経営層は、どこかで泥臭さを捨ててきてしまったのだ。
ここで5%-20%たろうとするならば「なぜ経営層は泥臭さを脱ぎ捨ててしまったのか?」についても考察しなければ、同じ轍を踏むことになる。
…と、ここまで踏み込んで読めれば大満足なのですが。。続編もあるので買って読みます。あと、9年も前の本なので、最近はもっと進歩した論説が出ているでしょう。
とっかかりとして、(4)


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p59.経営者がまず取り組むべきことは、強い現場をつくるメカニズムを理解した上で、これが機能するための環境を整備することである。

p53.現場は決して「聖なる場」などではない。

p98.現場の意思、責任感こそが現場力の推進力である。そのために必要な権限は現場に与えられなければならない。

KPI = Key Performance Indictions

p125.小集団活動は低迷、形骸化しているのが実態である。リストラクチャリングによる現場の疲弊、やる気の喪失によって、日本企業本来の強みが失われている。
もういちど小さなチーム単位での改善活動を進めるしかない。

p127.ぶら下がる人間をなくし、主体性を持たせるには、小さなチームを数多くつくって、たくさんの「みこし」を担がせるのが最も有効である。

§第3章 「強い現場」をどうつくるのか

「否定学」
ECRS法

5-20-100の理論。

1.信頼する、任せる
2.監督する、鍛える
3.手本を見せる

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2013年06月29日

Posted by ブクログ

学生時代のアルバイト先で感じていた歯がゆさを思い出しながら読んだ。その時にこの本を読んでいたなら、自分を官僚主義的な組織を改善するために動いたのだろうか。そのときに行動ができていたなら、今の自分にはかけがえのない経験となっただけに、くやしい。

現場が正しい戦略(適社性×納得性)を正しく実行することに知恵を割くことが大切である。現場力が強い会社にはオペレーショナル・エクセレンス(圧倒的な業務効率性によるコスト優位、新たな顧客価値の創出)あり、そのためには、

①企業哲学としての現場力、②脱・ことなかれ主義、③主権在現、④自律的サイクル、⑤見える仕組み、⑥オルガナイズ・スモール、⑦継続する力

を達成することが必要である。

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2012年07月30日

Posted by ブクログ

 著者の遠藤氏は外資系コンサルティング会社ローランド・ベルガーのCOO。外資系コンサルティング会社のコンサルタントはポジショニング志向かと思いきや、著者は内部資源志向、特に現場のオペレーションを重視している。現場重視のビジネス書は精神論になりがちだが、遠藤氏は外資系コンサルティングだけに、戦略論の体系に基づいて論理的に解説している。ただし、ビジョナリーカンパニー等、本書巻末の参考文献に挙げられた書籍を読んだことがある読者にとっては新しい気付きは少ないかもしれない。
 遠藤氏は持続的な競争優位性のために「オペレーショナル・エクセレンス」の追求を提唱しているが、
これは単なるオペレーショナル・エフェクティブネス(他社よりもうまくやること)ではない。競争の激しい現在では価格や性能で多少の優位性はあっても、長期的な優位性は実現できない。重要なのは優位性を生み出すベースとなっている組織能力である。遠藤氏は現場の組織能力を重視しているが、スタッフ部門による戦略立案の重要性を必ずしも否定していない。適切な戦略があることが、組織能力を活かすための前提条件としている。
 一方、「ストーリーとしての競争戦略」の著者である楠木氏は遠藤氏と対照的にコンセプト重視の競争戦略を提唱している。同書の中では遠藤氏の「オペレーショナル・エクセレンス」に相当するものは「オーガニゼーショナル・ケイパビリティ」は呼ばれており、競争優位性の一要素として扱われている。
 どちらが正しいわけではなく、両書を互いに補完するものとして読むことをお薦めする。

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2014年03月03日

Posted by ブクログ

経営力についてまとめられた本は多いが、末端の現場力についてまとめられた本は少ない。

これは私の感覚だが、社会人の中で1割の人たちだけが経営力を必要とし、残りの9割の社会人が現場力を必要としているような気がする。
そう考えると、この本は社会人にとって意味のある本であると思う。

本の構成は「現場力とは?」から始まり、徐々に本編に入り、最終提案まで表されている。途中、わかりづらいところや強調したい所などは、図や表などを使いることで、わかりやすくまとめられていた。

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2012年01月15日

Posted by ブクログ

当たり前の事が難しいという事を教えてもらいました。
現場力は、組織力。組織力は、当事者意識。
物事を深く考えなくなってしまった現場は、崩壊の道をたどる。
強い企業は、高い経営品質(競争戦略、オペレーション、リーダーシップの品質)を誇る企業。
実践あるのみ…

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2011年12月19日

Posted by ブクログ

真新しいことは書いてないが、自分にとって気をつけていこうと、改めて思うような本だった。

また普通だと思っていることでも、体系だてて整理しておくには、分かりやすく良書だと思う。


新しいことは書いてないといったが、自分にとってはPDCAサイクルではなく、さらに検証を行うPDCAAサイクルは初めて聞いた。

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2011年10月24日

Posted by ブクログ

事例&図が多く理解しやすい。

いわゆる「現場」で働く人には一読しておいて損はない定番の本だと思う。

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2011年10月07日

Posted by ブクログ

どんなに素晴らしい戦略を掲げてもそれが現場で実行されなければ絵の餅である。

では強い現場とは何か、また強い現場を作るにはどうすればよいのかということを長年の経験から綴った本
(遠藤氏はローランド・ベルガーの代表です。)

制度を作って満足するのではそれを実行にまで落とし込むことの大切さを理解した。
トヨタや花王、ヤマト運輸の強さの秘訣なんかも紹介されていて具体的である。

企業が大きくなるにつれて組織のタコつぼ化が進むがこのタコ割が必要である。トヨタでは前工程は神様、後工程はお客様という考えのもと、次の人にどのように仕事を渡すと仕事がしやすいかを考えて仕事を続ける。

以前、アメーバ経営の中でアメーバ単位での仕事の有意性について述べたが、自分の部門の利益を優先するあまり全体として利益がでなくてはいけない。
(部分最適ではなく全体最適の視点が必要)

強い現場の条件
脱・事なかれ主義(当事者意識を)
主権在現(現場に権限を)
自律的サイクル
見える仕組み(何が問題なの?トヨタのアンドン)
オルガナイズ・スモール(小さな神輿で皆当事者意識を持つ)
継続する力(続かなければ意味がない)

オフィスの壁を除くのは物理的以上に意味がある(花王)

どれも当たり前のことのようだが、やはり当り前のことを当たり前にやるのが難しいのでしょう。

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2019年01月16日

Posted by ブクログ

よくまとめられていると思う。
「現場力」ってよく聞くけど、著者が言っているとおり、ほとんどが経営者、首長が現場に顔出している程度で本質とは違う。どこかの総理や大臣のようにセレモニーになっているとすれば、その時点で考え直さなければならない。現場感のある指摘をどんどん出せるようでなければ意味がない。

・戦略とは初戦仮説に過ぎず、実行、検証、軌道修正することが大事。
・自主性が大事で、細かいことまであれこれ指図する人間は必要ないです。制約になるのはその人、本人の能力だけ。

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2023年09月03日

Posted by ブクログ

見える化を読んだ流れでこの本もポチって読んでみた。安定の分かりやすさ、ワンセットで読むといいと思うが見える化の方がオススメ
あと、トヨタばかり褒めすぎて回し者か?って感は否めず…実際、そういうところに強みのある会社なのだろうけども

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2022年06月27日

Posted by ブクログ

基本的な内容だからこそ継続が難しいのかもしれない。適切な権限移譲と距離感を維持した力強い企業には高い現場力を維持し続けることができているのだと感じました。

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2022年02月13日

Posted by ブクログ

日本企業に特に好まれて使われる「現場」という言葉の定義、経営上の位置付け、特性を述べた上で、強い現場を作るには何が必要かを様々な企業の成功例/失敗例を用いながら説明しています。
私の現在の仕事が現場にどっぷり浸かる類のものなので、読んでいて非常に興味深かったです。現場を戦略を遂行するエンジンと捉え、その強化の為には、常に現状に疑問を抱き、全体最適を視野に入れ、問題を見える化させ、改善のサイクルを継続して回していくことが重要であると説いています。

企業のパフォーマンス=戦略の質 × 実行力

だということは、多くのビジネスパーソンが認識していると考えますが、
本書の主張としては戦略の質より実行力の方が重要であるとしており、私の実感としても、

企業のパフォーマンス=戦略の質 × 実行力^3

ぐらい決定した戦略を粘り強く実行していく力が大切だと感じています。それと同時に、その実行力である現場力を鍛える為に、常に現状に疑問を抱き改善を進めることや、一度決めたことを愚直なまでにやりきることが如何に難しいか実感している為、強い現場を構築すれば、それが企業の競争力の原泉になり得ると再認識しました。

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2015年11月23日

Posted by ブクログ

あらためて「なるほど」と思える点が多かった。
10年前に著された本であるが、色褪せてはいない。
個人的には、10年前に読むのと、今読むのでは、理解の度合い・深さが違ったろうと思う。
自らの経験も思いおこし、「うん、確かにそうだ」と思えたし、とはいえ、現場力があがらず、未だヤキモキしている現状に少し刺激をもらったという感じ。

気になった抜粋は以下。

現状に満足せず、否定することで、脳が回りだし、「こう変えてみよう」というアイデアが生まれてくる。当然、実践したことすべてが上手くいくわけではない。中には、失敗もでてくるだろう。その失敗を検証し、学習することによって新たな否定へとつないでいく。このサイクルこそが現場力の本質なのである。

贅沢をいえば、もう一歩、爆発力が欲しかったかな。

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2014年03月01日

Posted by ブクログ

すべて納得できる内容だったため、読みやすく1日で読めた。

ただ、そもそも現場とは何を指すのかが曖昧だったので文脈によっていろいろな現場が思い起こされ、少し混乱した。

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2013年04月30日

Posted by ブクログ

 書店で見かけた同著者の『見える化』を読む前に、先行する本書をまず読んでみた。
 企業を変革するために必要とされる考え方がまとまっています。
 肝心の『見える化』の方はまだ買ってない。

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2011年03月30日

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