佐藤学のレビュー一覧
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ブックレットだが、内容は非常に濃かった。
この本で読書会を開いて、様々な議論をしてみたい。
さて、著者の提案の中で、教育委員会と学校の自主的な教育環境の創設、とあったが、非常に共感できた。この辺りに移行できるかどうかがカギを握りそうか気がする。
すでにN高などで教育の企業化は全国規模で加速して拡...続きを読むPosted by ブクログ -
忖度か、同調圧力か、権力の逸脱か。最近、表現の自由が失われつつある風潮がある。26人の研究者、作家、芸術家、ジャーナリストが自由について考察し、声をあげる。Posted by ブクログ
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短い本でしたが、大変勉強になりました。
コロナ後には、誰もが元に戻ることはないと頭では理解していると思います。教育もそうじゃないかな。それに、ここ30年近くの日本の教育の課題、さらに第四次産業革命の波。こうした中で、教育市場に教育産業やIT企業が一方的に参入し営利事業を許すのではなく、教育委員会と学...続きを読むPosted by ブクログ -
タブレット「一人一台端末」が、中学生に配られた今だからこそ、読むと色々考えさせられる本です。特に佐藤学先生は、PISAの調査結果を根拠にして、コンピュータは情報の獲得や浅い理解には有効であるが、深い思考や探究的な学びには有効ではないという立場に立って論を進めています。
さらに、「批判的思考や探究...続きを読むPosted by ブクログ -
まず著者群の面子を見て、少なくとも既知の名前において、それぞれの発信することばを追いかけている人が多いことを確認。演繹的に、その他の著者についても、かけ離れた立場にはないであろうと判断。あわよくば、今後の人生指針になり得る存在と出会えることも期待。前置き長いけど、そんな考えの下、発売前から気にかけて...続きを読むPosted by ブクログ
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26名による日本学術会議任命拒否問題に端を発した、自由への権力の介入に関しての論考集。息苦しさの正体にはさまざまな形での!自由を禁じようとする動きがあったことに改めて気がつく。
それぞれの立場で見た自由への介入は、幅広いものがあり、私たちの生活がじょじょに狭められてきていることが分かる。
誰かの問題...続きを読むPosted by ブクログ -
薄い本だが、厚い内容だった。今流行りのアクティブラーニングがなぜもてはやされるのか、ちょっとわかった。日本は色々な面で世界から遅れをとっている。多分、政治が非常に悪く今後没落していくように思える。1970年代の経済の発展はたまたまだったと思え、戦略的に発展させたものではない。戦略がない限り、日本はこ...続きを読むPosted by ブクログ
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今、私が自由だと思っているものは本当に自由なのだろうかと考えた。秩序はたしかに大事だけれど秩序以上に大事なものを蔑ろにしていないか。
国は私を守ってくれるが同時に傷付けも見捨てもする。安易にぬるま湯に浸かっていることの危険性。
これから先の時間を生きる人が傷付き見捨てられないように今を大事にしようと...続きを読むPosted by ブクログ -
世界における日本の教育を時間軸とともに俯瞰することができた。人的資本、ギガスクール構想、Society5.0、STEM(STEAM)教育、アクティブラーニング等々、論文の引用や筆者の観点から初等教育〜中等教育程度まで議論され勉強になり、かつ改めて学び続けることの重要さを認識した。本の執筆が始まったの...続きを読むPosted by ブクログ
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今から3年前2019年、当時の首相による日本学術会議の会員任命拒否問題は、政府による自由・学術・教育に対する介入であると大変な危機感をつのらせることになった出来事でしたが、自分の周りでこの件について同じようなことを考えていたり意見を交換したりということがあったのは、小学校教員である友人ただ一人との間...続きを読むPosted by ブクログ
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一部ネットで嫌われてそうな論客たちからのメッセージ集。みなさん、日本から少しずつ自由が奪われていると危惧している。
ある一面の行動・発言が切り取られて批判されることが多い方々だが、その考えに直に触れると、国の在り方や自由について真剣に考えているのが分かる。
例えば表現の不自由展に携わった津田大介氏...続きを読むPosted by ブクログ -
「知る」ことで「知らない」では感じられなかった物事が立体的に色彩を持って立ち上がってくる。
ニュースを見て感想を抱くだけといった姿勢では流れに逆らうことはできないが、思考し行動することは人を新たな場所へ連れて行ってくれる。
本書では各分野の著名人が各々の視点から考えを述べており、他人の視点、思考、背...続きを読むPosted by ブクログ -
第二章 文化芸術の自由は誰のためにあるのか
から読み始めました
「芸術」の周辺にいらっしゃる
人たちの 肌感覚による発言が
そのままストレートに伝わってきます
いつの世でも
どの国でも
「弾圧」「排除」は
ピンポイントで行われる
危うい この国では
よほど意識しておかなければ
いつのまにやら ...続きを読むPosted by ブクログ -
初めて読む方の文章が新鮮で特に印象に残った。山田和樹さん、永井愛さん等。既によく読んでいる方の名前につられて本を手に取り、新しい方のご研究などに興味が広がっていくのがうれしい。
この本を読んで逆に「自由」という言葉を簡単に定義し使うことが難しくなったが。
自由を手放したくないし、奪われそうなら戦う!...続きを読むPosted by ブクログ -
平成の30年で大きく変わった世界。そうか、こんなにも日本は立ちおくれたか…と実感。でもPISAによるコンピュータの教育効果の検証とか、面白かったです。やっぱり公教育の未来はあんまり変わらないわ…Posted by ブクログ