池田香代子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ヨーロッパに伝わる古い童話なのに、語り口が完全に日本昔話なので違和感が凄い。
訳者は原語の砕けた口語体や、童話ならではの言い回しを表現するために日本の昔話的に訳したのだろうが、「昔話らしさ」以上に「日本」を感じてしまってダメだった。
内容は大分面白い。「悪魔の三本の黄金の毛」や「テーブルごはんだ」「漁師とかみさん」「手なし娘」「死神の名付け親」「杜松の木」「ツグミ髭の王様」など、物語としてかなり没入できる。
その一方で、なんだこりゃと思わされるものもいくつか。「コルベス様」「トゥルーデ婆さん」なんかは、物語というにはシンプル過ぎて面白さは半減だが、逆にインパクトはある。
本書一冊で56 -
Posted by ブクログ
精神科医であり心理学者であるフランクルがホロコーストから生還したときの記録。前置きにあるように、この作品はホロコーストの残虐性にスポットを当てたものではなく、極限状態における人間の精神と、生きる意味を見つけることの重要性を指し示してくれていた。
ニヒリズムから抜け出し、未来に希望を抱くこと。それこそが人間的な取り組みなのではないかと示唆を与えてくれる作品だった。
未来は未定だけど、過去は決定している。
「あなたが経験したことは、この世のどんな力も奪えない」というメッセージは胸にくるものがあった。
どんな過去であれ、外圧によって奪われることはない。これは自分の内部で清算することとは別軸の話。不可 -
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