折原一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
オカルトホラーは好みではない私ですが、これは楽しめました。なぜかというと、この作品はホラーといってもオカルトじゃないです。ちゃんと犯人がいるんですよ。
だから、ホラー+ミステリーといったところか。
怖すぎますねーー。夜一人で読んでたんですが・・・背筋が寒くなりました(笑)こんな手紙受け取ったらどうしよう?この本を読む前だったらきっと「くだらんっ!!」って一蹴できたんでしょうけど・・・読んでしまった今は・・・絶対出すか悩んでしまう(笑)
ホラーだけど、最後の最後まで犯人がわからないというミステリー要素もあって、とっても楽しめます。ちょっと半ばが冗長な気がしないでもないが・・・。
ほんっと -
Posted by ブクログ
【2006.11.27.Mon】
青葉ヶ丘中学3年A組。悪魔がすむこのクラスを担任教師は「沈黙の教室」と名づける。何者かによる恐怖新聞の発行。次々と行われる粛清。そして、現在。復讐を計画していた記憶喪失の男が自分探しを始める。過去と現在が同時進行してゆく1部。そして、2部では現在のみで進んでゆく。時間的トリックと思わせておいて、最後には人の心をトリックの仕掛けにしていたことがわかる。いじめた者はすぐ忘れる、いじめられた者は一生忘れない。この原理を中心に据え、人のもろさや残酷さを訴えかけている。おりしも現在、いじめを苦にして自殺する青少年の話題がいつにも増して過熱している。いじめが死につながると -
Posted by ブクログ
わたし、ヒステリックな女性にはトラウマがあり、かなり苦手。
読んでいて、桐野夏生さんの「Out」を思い出した。
出てくる女性がすんごいえげつないというか、不愉快なのよね。
それに、こいつ絶対怪しい!と思ってた人の名前を入れ替えても○○○○にはならないから、おかしいなぁと思ってたら・・・おいおい、折原さんそれってずるくない?
とか、30男が「ぼ、僕もです」とか言ってるのってかなりきもいんですけど。
とか、その他にも突っ込みどころは満載。
でも今までの○○者シリーズの中では、一番読みやすい。
そして一番最後に話を整理をしてくれるから、何も考えずに読んでるあたしにはとてもありがたい(^^;) -
Posted by ブクログ
いくつかの誘拐事件や殺人事件を犯人の視点で書く。
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同じ事件を被害者・被害者の家族・容疑者・容疑者の家族・犯人の家族の視点で書く。
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それぞれいくつかの章に分ける。
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全てを適当にシャッフル。
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折原一ミステリィのできあがり!
こんな感じかしら。
このシャッフルが面白いんだなぁ。
時を超えて起きた同じような事件。
それぞれの事件に関わってる人たちの生い立ちや家族構成なんかが似通ってるから、どっちの事件のことを書いているのか分からなくなる。
その辺が「冤罪者」と共通してるかな。
それに、時間が前後しているところも共通。
読み終わってから、つじつまが合うのかもう一度読み返してみた。
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Posted by ブクログ
連合赤軍事件の記憶も新しい1973年、その現場から程近いある中学の3年のクラスで【粛清】の名のもと 悪質な虐めが横行していた。
さらにその内容を詳しく記した【恐怖新聞】なるものの 無言の圧力は編集者の思いの外生徒達の心を抑圧していた。
加害者は容易に忘れるが 被害者は絶対に忘れない
という言葉の典型とも言えそうである。20年経っても尚 恨みは消えることはないのだ。
真の加害者は一体誰なのか 読み終えてみればなるほどと頷かされることもある。
しかし それほど深く反省しているようにはどうしても見えない。
これでいいのだろうか。この人物はこのままで。
あまりに多くの人生が狂わされた