折原一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『倒錯のロンド』『倒錯の死角』に続く倒錯シリーズ3作目、
にして完結編、にして途中まで傑作('A`)
まずは孤島で起こった事件解決を迫られる
モテモテ作家山本の一人称視点『首吊り島』、
侵入逃亡不可能な海上のお堂で次々起こる密室殺人事件とは!
そして見知らぬ女性にアパートで監禁され執筆を強要される
別の意味でモテモテ作家山本の一人称視点『監禁者』、
ただのアパートなのになぜ逃げられぬ!
そして激強の女性の意図とは!首吊り島との関連性は!
な2作品がこの本の前と後ろに逆さに収録されており
どちらから読んでもOKだが『首吊り島』から読む方が驚く、
という注釈を挟んで中心部に袋とじの『 -
Posted by ブクログ
つくりはスゴ本。
表から、裏から読めるししかも、男女からそれぞれ描かれている。
そうして最後に、袋とじ!
男女版が最初のほうはほとんど同じだったので、
どっちから読もうかな~どこで話が分岐するのかなーと、
読む前が一番楽しめた。
ところが。
生存者・殺人者編に別れた必然性があまり感じられず、
最後の袋とじの流れもびっくりするくらい簡素。
このこった構成の分、ストーリーで息切れ?と勘ぐりたくなった。
しかも、両方に関わる民家の主人が意味ありげにいろいろと
メンバーを品定めする割りに、それがなんの伏線でもないと来たもんだ。
残念だな~。
ここまで凝るならこだわりぬいて欲しかったなー。
う -
Posted by ブクログ
折原一の代表作とも言える、倒錯三部作の三冊目であり、
表からも裏からも読めるという趣向を凝らした一冊。
初読ということで、作中の勧め通り「首吊り島」→「監禁者」と読んだ。
片側のストーリーではわからなかったことが、読み進めて行くうちにもう片方で起きたことと徐々にリンクしていく。
するとどうだろう。…余計に分からなくなる。
今は現在なのか、過去なのか。いま起こっていることが先なのか後なのか。
謎が解けるほど終わりのない物語の中に置かれるような感覚を抱いたところで2つの小説が終わる。
2作を読み終えたのち、2作の狭間にある袋とじ、「倒錯の帰結」を破り開く。
ははあ、なるほど。
これを書 -
Posted by ブクログ
フツウに面白かったです。
毎日折原作品を読んでいると、読みながらいつだまされるのかとわくわく。
そうか、ここはこの主人公が誰かが鍵なのね?
で、このノートに書かれた男性陣との関係は?
この女性陣のうち、誰が黒衣の女なの??
という、もはやそっちにばかり気を取られ、読み進む。
なんだかゲーム本を読んでいるような疾走感。
楽しく読めたけれど、このオチはちょーっとイマイチ。
でも、最後の解説が楽しいんだけどね。
あ、ここがポイントか、なんて。
楽しかったけどここはほれ、心を鬼にして。
ということでこれも、さよなら本にしました。
後で後悔するかもしれないけどね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの本は普通に前から読むだけではなく、後ろからも読めるように
なっていて、真ん中が袋とじになっており結末が記されている。
前からは「生存者」後ろからは「殺人者」となっている。
生存者の主人公はジュリという女性、殺人者の主人公はルミオで
同じ現場を違う視点で捉えた物語かな?と思っていたらそうではなく
別々の話になっている。
「ネタバレ」
お互いの主人公がミステリーツアーに参加し樹海を行く。
ジュリはルミオから参加するように連絡を受け、ルミオはジュリから
参加するように連絡を受け参加するのだが・・・と言った感じで
ツアーの正体や2人に連絡した人物の謎が明かされる。