折原一のレビュー一覧

  • 沈黙者

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    トリックを悟らせない構成は流石に素晴らしいが、惹き付ける謎だっただけに、終盤の呆気なさが少々物足りない。

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    2015年10月24日
  • 赤い森

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    恐ろしい程早く完読!
    黒い森の続編というか、鬼頭家の伝説の真相や宿屋のおじさんの悪い面とかを掘り下げていった作品なので、黒い森を読んでいない人はよくわからないだろうなぁーと。
    黒い森と同じく袋とじになっているけど、全く袋とじの意味を感じない。


    それにしても宿屋のおじさんの悪人っぷりは凄い!嫁はさらってくる、金儲けのためならなんでもやるよ的な。いい人そうな人が1番怖いかも…
    でも、おじさんも樹海の闇に取りつかれちゃったのかな。

    すらすら〜っとよめたけど、また読み返したいとは少しも思わない。

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    2015年09月30日
  • 螺旋館の奇想

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    ネタバレ

     折原一らしく,叙述トリックが仕込まれているが,入り組んだ真相というほどではなく,比較的分かりやすい構成になっている。第一部として書かれている「螺旋館の殺人」も、第二部として書かれている「盗作のロンド」のいずれも,若い頃に小説家を目指した田宮老人が自費出版として出した本の内容だという構成。最後の最後に,折原一がこの作品を同人名義で発表したというオチが用意してある。
     第二部では,作中で沢木という編集者が田宮になりすますという構成になっている。このあたりだけが,折原一らしい複雑さだったが,それ以外の部分は,第一部の原稿すり替えのトリックも含め,やや平凡なデキ。読みやすい,軽い文体や,軽いキャラク

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    2015年09月13日
  • 毒殺者

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    この「○○者」シリーズ、他にも読みたくなった。

    叙述トリックってわかってるせいで、最初からいろいろと疑って読んでしまうなー。

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    2015年09月08日
  • 潜伏者

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    清水潔さんの北関東連続幼女誘拐殺人事件を追った「殺人犯はそこにいる」 と同じ事件をもとにしている事に興味を持って読み始めたのだが、ほぼ同時に図らずも寝屋川の中1遺体遺棄事件が起きてしまった。
    人間の中に潜む狂気を押さえ込む事が出来るのは最終的には本人自身でしかない。
    けれども押さえ込む事が出来ない環境は社会の歪みが大きく関係するのだろうか。
    ごく普通と見える中学生が夜中に遊んでいても平気な世の中、見知らぬ人間が周囲に現れても声をかける事もしない、人間臭い関係を持つ個人商店よりもコンビニやスーパーが気楽と思えるそんな社会と人間が今の社会の基本のようになっているのは歪みではないだろうか。

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    2015年08月26日
  • 毒殺者

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     妻に保険金をかけて毒殺した男。
     完全犯罪になるかと思われたが、謎の脅迫者に悩まされることになる。

     ってことで、実際に起こった事件に想を得た「○○者」シリーズ。
     昔の「仮面劇」を改訂改題して復刊だそうですよ。

     なので、初期作品といわばそうなんだろう。
     でもって、今の折原一を読んでる身としては、なんか歯がゆい。
     うーん。
     現実を虚構の間で、振り回されてる感がいなめないです。

     うん。
     色々詰め込みすぎたかな。

     残念かも…。

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    2015年08月17日
  • 遭難者

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    日本ミステリ作家の中の職人の中の職人、彼の名こそ「折原一」

    そんな職人作家の中篇、元々は山で非業の死を遂げたクライマーの追悼集からインスパイアされたとのこと。

    文庫本を読んだが、初版は実際の追悼集を模した体裁をとっており、別冊を含めた2冊での出版だったとのこと。そのほうがまさに折原一っぽくて、文庫だと面白さ半減ってところだろうと思う。

    個人的には安定の折原なので、伏線等の仕掛けも含めて、満足はした。ただ信者以外にはどうだろうか?誰もは楽しめる1冊とは言えるだろうか?まぁ自分は信者だからどうでもいいが…

    いやそれなりに存在する信者のためにも、折原氏には作風をブレることなく邁進していただき

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    2015年06月25日
  • 逃亡者

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    同僚だった女に持ちかけられた交換殺人の提案に乗り、一面識もないその夫を殺した罪で逮捕された友竹智恵子。だが、警察の不手際から脱走に成功した彼女は、整形手術で顔を造り変え、身分を偽り、逃亡を続ける。時効の壁は15年。DVの夫、そして警察による執念の追跡から、智恵子は逃げ切ることができるのか? 運命の日の朝、驚くべき真実の扉が開く――。

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    2015年06月07日
  • 倒錯の死角 201号室の女

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    期待し過ぎた。真相はXXがXのXXのXXにXXしていたという現実離れした結果で意外だったか、腑に落ちなかった。最後に幻想だったと明かされるが、大沢の鬼畜ぶりは物凄く腹が立った。作者の展開のうまさゆえだと思う。よくこんな話が書けると感心した。作者の他の作品も読んでみたいと思う。

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    2015年05月29日
  • 誘拐者

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    2015.05.26

    乳児誘拐事件 子供の帰還と母親の失踪 週刊誌のスクープ写真に偶然写った夫婦とそれを見た男女達 複数の誘拐事件と殺人事件が綿密に絡む


    折原さんにしてはまだ詠みやすいほうか

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    2015年05月26日
  • 愛読者 ファンレター

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    短編集、手紙形式のミステリー小説。
    登場人物が少し繋がっていたりキャラが面白く、短編あまり好きではない私も楽しめました。
    短編の割にオチもちゃんとおもしろいのですが、若干ワンパターンになりがちなところもあるように感じました。

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    2014年12月29日
  • 遭難者

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    ネタバレ

    地図とか登山予定とか、小ネタがいろいろ仕込んであって、前半はすいすい読んでしまったのだが、ラストまですいすいいっちゃったのは予想外でしたよ…。
    むしろこの小ネタ意味あったんだろーかと思う。

    もちろん、それなりに面白いし読みやすいです。
    火曜サスペンスみたいにすっきりはっきりしたディテールでドラマを配置してありますのであまり頭も使わなくて読めます。

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    2014年12月23日
  • セーラ号の謎 漂流者

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    ネタバレ

    長かったけど読みやすかったのでほぼ一気読み(笑)
    登場人物が入れ替わっていたのは途中で見えていたので結末も大ラスの飲酒運転のくだり以外はほぼ予想どうり。

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    2014年12月06日
  • 愛読者 ファンレター

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    なんだか、笑っちゃいます。

    仲がよかったんですねー、北村さんと折原さん。
    随所に北村作品のタイトルをもじったものとかが登場して、嬉しくなっちゃいます。

    ていうか、「覆面作家」って、編集者とかにも素性を明らかにしてないものなの?
    西村さん、常に覆面してるし(笑)

    しばらく北村さんの本を読んでないけど、これを読むとムズムズと読みたくなります。

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    2014年12月03日
  • 天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記(1)

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    のほほ~んとした??独特の雰囲気
    よいですね~
    折原一ワールド

    推理作家・小宮山奏三を慕い、この【幸福荘】に身を寄せる文学好きの住人達
    一癖も二癖もある彼らに起きる数々の事件
    部屋に置き去りにされたワープロ
    内部に装着されたフロッピーには殺人事件を示した文書が連なっていて・・・・・
    事件を繋ぐ秘密の通路・・・・・
    事件の真相はいかに!!

    七つの短編からなるお話
    七つ目の事件が解決するとき、それまでの事件のすべての真相が明らかになる
    ボロアパートに隠された天井裏の秘密の通路
    現実の使用者は?????
    現実の事件は?????

    騙されました~
    叙述トリックと男の性ですかね~
    最後のオチも嫌いじ

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    2014年09月29日
  • 七つの棺

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    ポオをはじめカーや横溝など古今東西の推理作家はもちろん、ミステリ・ファンをも魅了してやまない密室。7つの短編全編が密室殺人という、ファンには堪えられないデビュー短編集。新装版。

    黒星警部と七つの密室殺人。奇才・折原一の出発点となった記念すべき第一作品集。 (「BOOK」データベースより)

    「密室の王者」
    「ディクスン・カーを読んだ男たち」
    「やくざな密室」
    「懐かしい密室」
    「脇本陣殺人事件」
    「不透明な密室」
    「天外消失事件」

    予想外で、コミカルな作品でした。
    黒星警部にはちょっとイラっとします(笑)。
    密室の謎そのものは偶然に頼った感はいなめませんが、パロディの楽しさ(既読作品であれ

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    2014年08月31日
  • 行方不明者

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    ネタバレ

    黒々した水面からはそこの見ることの出来ない黒沼のほとりの2軒の名家に、時間を越えて起こった殺人事件と、一家4人失踪事件。。。


    さっきまでここで生活していた後を残したまま、一家4人が忽然と行方不明になる。


    時間を越えた二つの事件は平行して進んでいきますが、最後に同じ事件へとつながっていたのです。。。

    予想できない結末に、モヤモヤしてしまいました。。。

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    2014年08月16日
  • 沈黙の教室

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    20年ぶりの中学校の同窓会で、クラスに恨みを持つ者が大量殺人を計画するという話。かなりの長編だが、これは犯人がわからないようにするために意図的にそうされたような気がする。伏線が無駄に多い。おかげですっかり騙されたけど…。笑

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    2014年07月03日
  • 七つの棺

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    密室なんて、やっぱり存在しないんやなぁ。「密室」の中で死んでたのは、みんな「他殺」じゃなかった。見せかけが大事なのか。

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    2014年07月01日
  • 遭難者

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     山で遭難した青年に捧げられた2冊の追悼集から、謎が生まれる。

     まぁ、ミステリーなので不慮の事故ではないわけで、登場人物たちがそこに気づくまでが、もどかしい。
     つか、それでもちゃんと気づいていないし。いや、気づいたら事故そのものが成立しなくなるのか。
     なんか、痛し痒しだな。

     で、結論ありき、の話なのかなと。
     事件の結論と、追悼集をそのままのせるという形式にするという形から始まった…ようするに企画か。
     
     企画に振り回されちゃったかなって感じ。
     
     一番は、一応主人公であろう遭難した青年の姿が不明確なことかな。まぁ、残った人がそれぞれに語るから人によって印象や、受け止め方が違う

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    2014年06月20日