折原一のレビュー一覧
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東十条の古い木造住宅を舞台にした叙述ミステリー。
天井ってあるので「幸福荘」っぽいんだけど、たしかに、ぽい、んだけど、今回は普通の2世帯住宅ってところがポイントなのである。
大家で1階に住む変り者の老女。そして、2階に住むワケありの女。
二人を中心に、それぞれを訪問する都の職員や友人が、物語をフクザツにしていく。
もう、折原一なので、どんでん返しがあるんでしょ。時間軸も、実は曖昧なんでしょ、とかまえて読んでるんだけど、うまいことやられてしまうのである。
にしても<家>って怖いね。
まぁ、家が自分の戻る場所であり、居場所であり、起源でもあるという要因が、この悲劇的なドタバ -
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「天井裏の散歩者」を読んでいなくても楽しめますが、
みなさんのレビューを見ると、前作を読んでからの方が
数倍おもしろいみたいです。
九転十転はしないけど(^^; 仕掛けがいっぱいなので
頭を整理しながら読まないと。
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内容(「BOOK」データベースより)
幸福荘―推理作家小宮山泰三を慕うあやしい住人たちが、南野はるか争奪戦を繰り広げたアパートは瀟洒な三階建てのマンションに建てかわった。
その第二幸福荘の前で花束を捧げ泣いていた謎の女性。
そして始まる九転十転の逆転劇…。
前作『 -
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推理作家の大御所小宮山泰三が住む幸福荘というボロアパートには作家志望者が集まっている。住人の一人である美貌の人気少女小説作家をめぐって繰り広げられる騒動が連作のように1枚のフロッピー(←時代を感じる・・・・)に綴られていく、というストーリー。
どこまで現実でどこまで虚構なのか?という帯のコピーにつられて読んでみた。確かに、物語が進むごとにどんどん事実がひっくり返って行って結局最後にはとんでもないことになる。
でも、何だろう、うまくできてるんだけど、読み終わって面白かったか?って聞かれると、なんだか普通、って感じなんだよねえ。続編が出ているらしいんだけど、別に読もうと思わないし。
決してつまらな -
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前作の「幸福荘」は、3階建のマンションに建て替わった。
が、やっぱり住人はくせのある者ばかりで…。
逆転劇のオンパレードです。
前作を読んで、だから作中のフラグに敏感になってる。なのに、やられてしまう。ああやっぱりね、って部分もあるけどそれ以上のものがやってくる。
恐るべし、折原一。
と、叙述ミステリーって、視野の狭さをどう誤魔化すかが大事なんじゃないかと思う。つまり、ある状況で、もちょっと広い視野でみればなんてことないことがわかるし、すみっこにあるものから、そういうことかとわかる。が、そこをあえて見せない。しかし、見せてないということを読者側に気づかせてはいけない。
その -
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ネタバレ過去の青葉が丘中学校を舞台に繰り広げられる話が1部で
間、間に記憶を失った男が自分の持っていたモノに青葉が丘中学
3Aクラスの殺人計画書があった為に、それから自分が誰なのかを
探っていく。
2部は3Aクラスの20年後が舞台となり、同窓会を開く事から
事件が発生して展開していく。
3部が謎解きとなる。
1部は「粛清」をキーワードに異常なクラスの様子がホラータッチで
描かれている。
もう1つの記憶を失った男の話がこの中学校とどうつながっているのかが
見えてこない。
2部では現在の卒業生達が同窓会を開く為に再開したり
記憶を失った男と接触したりして事件が起こる。
当時の学級委員長と副委員長、 -
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子供さらわれちゃうよシリーズ第二段として、「慟哭」の直後に読みました。
話が最後に全部つながっちゃうよシリーズと同様、読む順番間違えたな、と思いました。50/50チャンスなのに・・・
新生児がさらわれて、関係が崩れ落ちた家族。たびたび起こる「あすか」誘拐事件。過去をひた隠しにする男と、死体を壁に投げつける幼児執着女・・・
話の流れは、あっと驚くどんでん返しで面白かったです。
ただ、全体的に話を引っ張りすぎる傾向があって、間延び、後延び感があります。
そしてどんでん返しの前でも結構引っ張るので、罠に気づいてしまいます、残念ながら。
そういう意味でも、話の種やオチが似ている「慟哭」を後に読むべき