あらすじ
幸福荘――推理作家小宮山泰三を慕うあやしい住人たちが、南野はるか争奪戦を繰り広げたアパートは瀟洒な三階建てのマンションに建てかわった。その第二幸福荘の前で花束を捧げ泣いていた謎の女性。そして始まる九転十転の逆転劇……。前作『天井裏の散歩者』を凌ぐ衝撃の結末とは!?
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Posted by ブクログ
ということで本作は、『天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記(1)』の続編にあたります。まずは先にそちらを読むことをおすすめします、というか、作品自体にも『先に読むように』という言葉が添えられています。続編がそれ単体でも楽しめるように作られている作品も存在しますが、すくなくともこれに関しては読んでいたほうが良い気がします。前作を読んでいることを前提の仕掛けもあるので。
一巻、二巻、両方を通して、物語の構造そのものを使った物語が好きなひとや創作者たちの悲しい鍔迫り合いが好きなひとにぜひ読んで欲しい作品で、二転三転して、物語の発端にさえ疑いを投げる必要が生じる展開は、圧巻です。
Posted by ブクログ
「天井裏の散歩者」を読んでいなくても楽しめますが、
みなさんのレビューを見ると、前作を読んでからの方が
数倍おもしろいみたいです。
九転十転はしないけど(^^; 仕掛けがいっぱいなので
頭を整理しながら読まないと。
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内容(「BOOK」データベースより)
幸福荘―推理作家小宮山泰三を慕うあやしい住人たちが、南野はるか争奪戦を繰り広げたアパートは瀟洒な三階建てのマンションに建てかわった。
その第二幸福荘の前で花束を捧げ泣いていた謎の女性。
そして始まる九転十転の逆転劇…。
前作『天井裏の散歩者』を凌ぐ衝撃の結末とは。
Posted by ブクログ
「天井裏の散歩者」の続編で、前作を読んでいた方が間違いなく楽しめる。
途中のどんでん返しには、前作で慣れてしまっていた分、
それほどの驚きもなかったのだが、最後に明かされた、
「第二幸福荘」の真実には、完璧にしてやられた。
終盤の不可解な描写も、この真相で納得できてしまった。
幸福荘のアイドル的存在、「南野はるか」についても、
前作から読んだ読者が、考えたり、騙されて楽しめる演出がされている。
Posted by ブクログ
前作の「幸福荘」は、3階建のマンションに建て替わった。
が、やっぱり住人はくせのある者ばかりで…。
逆転劇のオンパレードです。
前作を読んで、だから作中のフラグに敏感になってる。なのに、やられてしまう。ああやっぱりね、って部分もあるけどそれ以上のものがやってくる。
恐るべし、折原一。
と、叙述ミステリーって、視野の狭さをどう誤魔化すかが大事なんじゃないかと思う。つまり、ある状況で、もちょっと広い視野でみればなんてことないことがわかるし、すみっこにあるものから、そういうことかとわかる。が、そこをあえて見せない。しかし、見せてないということを読者側に気づかせてはいけない。
そのバランスが、やっぱり上手いんだなと思います。
面白かった。