あらすじ
東京都北区東十条、古びた木造二階家に老女が一人住んでいる。「貸室あり」の立て札を見てその二階の部屋を借りた若い女は夫から身を隠していた。老女は訪ねてくる区の職員へしきりに訴える、「天井男があたしを監視している」と。これは老女の妄想なのか、それとも――? 超絶技巧のミステリ、開幕!
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Posted by ブクログ
最後の最後まで…え?どういう事?の連続なのに、その都度の状況は分かりやすい。それぞれの場面が分かりやすいがために、え?え?
それが堪らなく面白かった。
ラストの種明かし?は想像を越えてきた。
やっぱり折原一さんはクセになります。
天井男の言い方もなんか良かった。
Posted by ブクログ
新規購入ではなく、積読状態のもの。
2010/12/13〜12/15
久しぶりの折原作品。
東京北区に一人暮らしをする土地持ちの老女の家の2階に、夫から逃げてきた白瀬直美が住むことになる。老女は、かつて直美の住んでいた部屋で密室殺人の発見者となっていた。この老女は訪ねてくる区役所の役人に、天井男に監視されている、と訴え続けるが...
いつもながらの、多視点からの語りが中心で、倒錯の世界に引きずりこまれてしまう。最後の展開は多少読めたが、予想より一段多かった。複線も見事。
Posted by ブクログ
最近の本らしいけど文の雰囲気がものすごい昭和チックなかんじがします。メールって言葉に違和感おぼえるぐらい。
ちょっと最後ごちゃごちゃしすぎたかな・・・。
自分の読解力のなさのせいだろうけど。
ラスト50ページは一文一文注意深く読んでいかないと混乱すると思います。
Posted by ブクログ
東十条の古い木造住宅を舞台にした叙述ミステリー。
天井ってあるので「幸福荘」っぽいんだけど、たしかに、ぽい、んだけど、今回は普通の2世帯住宅ってところがポイントなのである。
大家で1階に住む変り者の老女。そして、2階に住むワケありの女。
二人を中心に、それぞれを訪問する都の職員や友人が、物語をフクザツにしていく。
もう、折原一なので、どんでん返しがあるんでしょ。時間軸も、実は曖昧なんでしょ、とかまえて読んでるんだけど、うまいことやられてしまうのである。
にしても<家>って怖いね。
まぁ、家が自分の戻る場所であり、居場所であり、起源でもあるという要因が、この悲劇的なドタバタを産んだのだろうなと思う。
うん、結局のところ<家>は、人の存在理由の起因となるものなのかもしれない。
というのを、ほんのり考えさせられたのであった。
Posted by ブクログ
古びた木造二階家に住む老女。他人との干渉を避け、密かに暮らす。知られてはいけない秘密が。さらに唯一訪ねて来る区の職員に「天井男が私を監視している」と訴える。こらは老女の妄想か?
天井裏、一階、二階とそれぞれからの視点で物語りは進められていく。
ラストには読者をうならせる事実が・・・。
Posted by ブクログ
夫から逃げ出してきた女が住み着いた家の大家。
その奇妙な大家の家に訪ねてくる公務員。
そして大家が恐れる天井男。
彼らの視点で代わる代わる半紙が進んでいくのですが…。
最後の方になって、やられた感がすごくあります。
これだから文章だけというのはすごいです。
とはいえ、最後の最後のあれは…もしかしなくとも2回目??
どちらがやり終えたのかは気になります。
ところで、出てきたお友達は最後のためのもの。
…なのでしょうか??